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【人とお世話と動物と】
子犬のカーキーの泣き声で、誰かが星ヶ丘の寮の自室を訪れたことを知った。
重い足取りで、
八神 修
は玄関へと向かう。
日頃の無理でもたたったのだろうか。まるで頭が働かなかった。
「はい……。椿?」
パジャマのままで玄関のドアを開けると、立っていたのは
椿 美咲紀
だ。
明るい陽光の下に立つ、はつらつとした表情がやけにまぶしい。
「連絡がとれないから、どうしたのかなと思ったのですよー」
「ああ、すまない。ちょっと体調を崩してしまって」
「えーっ、それは意外ですねぇ、八神ぶちょー、そういうところしっかりしていそうなのに」
「面目ない」
そっと美咲紀の手が伸びて、修の額に触れた。
「熱があるですね。ご飯はちゃんと食べてますか?」
「いや、使用人は夏期休暇中でな。そういえば、昨日から食べていない。ああ、こいつらにも食事をあげないと……」
足元にまとわりつくペットに目を向けた修を、美咲紀は叱りつけた。
「だめじゃないですかー!」
「椿……?」
「いいから、私がやりますから、八神ぶちょーは大人しく寝てて!」
ぐいぐいと背中を押してくる美咲紀に、修は寝室に放り込まれた。
「いや、だが……」
「大人しく! いいですねっ」
「……わ、わかった」
一度横になってしまうと、もうなかなか起き上がることができない。
今日は美咲紀の好意に甘えることにして、修は大人しく、参考書を手に取った。
一度部屋を出ていた美咲紀が、濡らしたタオルを持ってきた。
「八神ぶちょー、ひえひえのタオル……、って、えー!」
部屋に入るなり目を丸くした美咲紀が駆け寄り、参考書を没収した。
「こんなの読んじゃだめですよー! 大人しくって言ったのに!」
「大人しく、参考書を読んでいたんだが……」
「だめ! 学力じゃなくて体力を向上させてくださいよ! ほら、目を閉じて」
渋々参考書を諦めた修の額に、美咲紀は濡らしたタオルをのせた。
「……気持ちいいな」
「うんうん。おかゆ作ってくるので、休んでてくださいね」
キッチンに立った美咲紀は、手早くおかゆを作っていった。
「えーっと、おかゆにはやっぱり梅干しよね」
和歌山の大きな梅干しを器に添えて、おかゆをよそった。
足元にじゃれついてくる猫や犬に、声をかける。
「ぶちょーのご飯が済んだら、皆のぶんも用意するからね~」
額のタオルが心地よくて、修はいつのまにか浅い眠りにひたっていた。
キッチンから人の気配が伝わってきて、それがいっそう気持ちを安らがせるようだ。
現実感が希薄な世界で、優しい誰かの気配を追っていた。
額のタオルを、自分のものではない細い手がとりかえる。
ひんやりとした感触を与えてくれる存在を確かめたくて、薄く目を開いた。
(……おかあさん?)
うっすらとけぶる視界に誰かが映る。母ではないとすぐにわかった。
(この女性は……)
「あおい」
名前を口に出してしまったのだと気がついたのは、顔にぴしゃりとタオルを叩きつけられてからのことだ。
「わ!」
「起きてくださーい! おかゆ! できましたよー!」
はっとして目を覚ますと、ひきつった笑顔の美咲紀が、ぴしぴしとタオルを修に打ちつけてきた。
「ごはんの時間ですよー? 食べますよねー! ねーっ!」
「た、食べる。ありがとう、ごめん、すまない、悪かった!」
「どうして謝るんですか? 何かやましい夢でも見てたんでしょーか」
「そうじゃないが……」
むくれる美咲紀の顔を見て、何かまずいことが起こったのだと察知した。
本能に突き動かされて、修はひたすら謝罪をくり返した。
「もう、本当に失礼しちゃう!」
再びキッチンに戻って、美咲紀はペットフードを用意した。
「あ、ハムスターのご飯も用意しなくっちゃ。それから、えーっと……」
あれこれと思いつくままに準備をして、修が食べ終えたころ、寝室へと足を運んだ。
「ご飯、終わりましたか?」
「ん、ああ。ごちそうさま。さっぱりしていて、とてもおいしかった」
「そうですかー。これ、着替えと蒸しタオルです。汗かいてるだろうから、ちゃんと拭いてから着替えてくださいねぇ」
「すっかり世話になってしまったな。ありがとう」
「いえいえー。それじゃあ、他の子たちにもご飯をあげておきますね」
ベッドの上の修にまとわりつく動物たちに、美咲紀は注意を向けた。
「ああ、助かるよ。……皆、ご飯だそうだ。心配してくれてありがとな、向こうで食べておいで」
修も犬や猫たちの背中をなでながら、食事に行くよう促した。
寝室にいたのは、子猫が7匹に、子犬が1匹だ。
他にも、先日拾って躾け中の犬や猫が、動物部屋にいるらしい。
「そっちの子の様子も見てきてくれないだろうか」
「もちろん! 八神ぶちょーは安心して寝ていてくださいねー」
胸を叩く美咲紀に、修は心から礼を言った。
「本当にありがとう」
「さてと」
猫と犬、ハムスターにウサギ。
ご飯をあげて、お水を換えて、寝床を整えて。
ペットの数が多くて、やることはいくらでもあったが、世話をするのは苦にならない。
「よしよーし、いい子ちゃんねー」
柔らかな毛並みをなでながら、美咲紀は動物たちとたわむれた。
「八神ぶちょーも、早く元気になるといいのです。皆もそう思うわよねー」
愛らしいペットたちに手の平を舐められて、美咲紀はにっこり笑顔になった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬野 とうこ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年05月05日
参加申し込みの期限
2014年05月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年05月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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