【水泳大会】多分、生死を賭けた戦い（黒猫サイド）｜リアクション

【水泳大会】多分、生死を賭けた戦い（黒猫サイド）

【競技の前に】

　これまで、幾度となく勝負を繰り返してきた黒猫組と白猫組。
　今回は、水泳大会で激突しようとしている。
　すでに、開始されていくらかの簡単な競技が行われ、両方の組の得点は同点。
　これから、選出された選手達が競泳とお楽しみ競技を行い、それらで水泳大会の決着がつき、勝った組にエアコンが設置されることとなる……。
「面白くなってきたわね～」
　理事長の桜栄あずさは、特設サマーベッドでくつろぎながら、騒ぐ生徒達を楽しそうに見守っている。
　体育科の先生は忙しそうに立ち回り、それに協力する水泳部や、生徒会や委員会も運営に力を入れている。
「どっちが勝つのかしらね～？」
　引き分けだったら、エアコンは無しにして何か別の楽しみに使おうとふと思う理事長であった。

　理事長のそんな邪な考えとは別に、水泳大会はついに山場の一つである競泳に突入する。
「さぁ、次からは競泳ですね。今のところ黒猫組も白猫組も得点は同点！　ここからの勝負で決着がつきます。一体どうなるでしょうか……あ、プールサイドでは走っちゃだめよ？　ルールを守って楽しくね？　あら、いけない。次の競技は自由形です」
　競技の名前が告げられると、おぉと生徒が盛り上がる。
　生徒会として捕まった葵水姫は、放送席から持たされた原稿を読みつつ、プールサイドを走ろうとしていた生徒を注意した。
　ちなみに、水泳部も生徒会も生徒として競技に出たりしているので、放送席でマイクを取る人の回転率もすさまじい。
　水姫は放送を終えると、ふたたび巡回へと出るのであった。

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