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<CI@SP>Evergreen≒Deciduous
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●繋ぐMessage●
周囲は既に夜の帳に包まれ、街灯が住宅街の道路を点々と照らしていた。
分断された寝子島、三浦邸。
内部をある程度把握している
常闇 月
とシグレを先頭に、彼らは1階のリビングへと通じる掃き出し窓から屋内に入った。
桜花寮生から借り受けた鳥籠は、立ち回りの妨げにならないよう窓辺に残されている。
夏朝と祐が借りてきたスピーカーを通じて『Le etoile』が流れる中、一行は廊下を進む。
「階段は奥まった場所にある。構造を見るに、元々あった建物に今のリビングなどがある部分を増築したようだな」
少し抑えた声音でシグレが説明する。
「2階部分は人形が多すぎた為、あまり判明していません」
続けた月は、無力化した人形にろっこんで憑依して調べた2階の構造について話す。
「家族構成から見るに、奥の数部屋は普段使われていないと見ます。再び人形の支配を上書きするような波動を受けて憑依が解けてしまったので、それ以上は確認出来ませんでしたが、彼女と小鳥も恐らくそのいずれかにいるでしょう」
夫婦の寝室と子供部屋らしきは確認出来たという。
「後は三部屋か。……ん? 人形を一度無力化しても再び動き出す事があるのか?」
情報を整理し、祐は目標を絞っていく。
「外の人形には影響がないところを見ると、人形を再支配する力はこの領域内に留まっているようですが」
月の返答に彼は頷いた。
「厄介だけど、事前に分かってれば対処もし易いさ……よし」
話し声に、1階の奥に残っていた人形と2階の手前辺りにいたらしき人形たちが姿を現す。
「みんな諦めんなよ! 大事なものを守るとき、人は強くなれるんだぜ!
『希望』を忘れるな、君たちが新たな『希望』だ!」
一同が構え、動き出す中、青春ドラマのような台詞を告げて祐は床を蹴った。
スピーカーから流れる歌声が、薬のように人形たちに浸透していく。
レティシアと一緒に口ずさみながら仲間たちが切り開く道を進み、月は慎重に部屋のドアノブを回した。
待ち構えていたかのように溢れ出てくる人形たちに対処しつつ、月はレティシアの前に立つ。
「……お怪我はありませんか?」
「ええ、大丈夫です。常闇さんはお強いんですね」
「こうみえても、プロですから」
肩越しに見える月の唇の端が、ほんのり上がったように見えた。
「やはり効果が現れるまで、タイムラグがあるな」
寝室から剥がしてきたシーツなどで対抗し、無力化した人形たちが再び力を取り戻しても動けないように覆っていくシグレ。
人形を壊さないように蹴り技を封印した祐もそれを手伝う。
夏朝とまほろも、持ってきたクッションで身を守りながら、懸命に毛布で人形を包んでいく。
「守りを固めるなら、任せてくれ!」
渚砂は進んで前に出て、掌から緑掛かったバリアを展開する。
バリアに弾かれたぬいぐるみは、その弾力でぽーんと後方に跳ね返っていく。
大概の人形たちの攻撃力は低く、薄く広く張って多くの範囲をカバーする事が出来た。
『ッキャハハハ、アハハハッ!』
しかし、衝撃波はともかくドール型の笑い声だけはバリアでも防げない。
イヤホンを着けた者がなんとか凌いで対抗するが、
「くッ……!」
月も崩れそうな膝に力を込め、歯を食い縛った。
彼女のろっこんは、自らのうしろめたい過去からきていると思えるものだった。
その手から繰り出される技の数々も、積み重ねた時があってのもの。
(この能力、人助けに用いれるのであれば……あの子を救えるのなら……)
養母を傷付けてしまった直後、失意に塗り込められ怯えたような真由美の瞳が脳裏を過ぎる。
(きっと私は、前に進める!)
『キャハハ……キャアーッ!!』
耳障りな笑いが悲鳴に変わり、月の鋼糸に絡め取られた人形が宙を舞う。
『
~♪
』
やがて、スピーカーから流れる歌で眠りに誘われるように人形は静かになった。
まほろがほっと安堵の息をつく夏朝の袖を引っ張る。
「夏朝ちゃん……あのオレンジの、もしかして」
「……ハルくん!」
思わず誰にも言っていなかった名前を口走り、夏朝はぬいぐるみの山に駆け寄った。
そっと他のぬいぐるみを避けると、確かに自ら縫い上げた猫のパペットがそこにあった。
「ねこさんとうさぎさんも、ちゃんといたよ……!」
「よかった、遠野さんのぬいぐるみさんも」
「うん……」
二人はお互い、再会を果たしたぬいぐるみをぎゅっと抱き締めた。
「どうだった、渚砂さん」
「ああ、この通りだ!」
「おおっ!」
渚砂はサティぐるみを祐に見せた。
「一時は作り直す事も覚悟したが……無事に戻ってきてくれた」
残る憂いは、あの少女の事だけ。
三浦邸の外では、奥の方からピアノの旋律と歌声が響いていた。
少しでも、家の中の人形たちに届くように。
少女と小鳥に届くように。
誉のピアノの伴奏に乗せ、渚と咲希が『Le etoile』を歌い上げる。
(喉が嗄れてでも歌いましょう)
渚はただ、すれ違う人たちが本当の家族になれるようにと願いを込めて、美しい声を響かせていた。
彼女の歌を聴いた黒子の中で、何かが繋がる。
黒子はアイドルの路上ライブに協力した時、差し入れにきてくれた渚の素顔を見ていた。
以前キャットアイランドで同じライブに出演した際現れた、謎の歌姫の姿と歌声は確かに彼女のものだったのだろう。
「そうか、あんた……」
小さく呟いた黒子に、渚は秘密にして下さいね、と言うように両手を合わせる仕草をした。
踊る指先と歌姫たちの声に小さく口ずさみながら、誉は思った。
(分かったような気がする)
これは、誰かが誰かに伝えたかったメッセージ。
言葉と音と、想い。
どれが欠けても、届かなかったのだと。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
羽月ゆきな
前回シナリオ
<CI@SP>マヌカノイドはリアル・ワールドの夢を見るか
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年03月20日
参加申し込みの期限
2014年03月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年03月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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