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夕時のシーサイドタウンは、学校の終わった学生たちで活気付いている。
そのただ中で、手鏡を片手に立つ少女の姿があった。
一目見て異国のものと分かる白銀の髪。きらきらと輝くようなその白さに通行人の中には思わず目を向けるものもいたが、当の本人は気にした様子もなく――というより、それどころではない様子で立っている。
(いきなりお誘いして……大丈夫だったのでしょうか)
そわそわと落ち着かない心持でいっぱいだ。
学校が終わってそのまま来てもよかったのだが、わざわざいったん寮に帰って私服に着替えてきたことには意味がある。手鏡で身だしなみをチェックしながら、
エリューシア・セリアン
はちらりと柱時計に目を向けた。
時刻は5時すこし前。約束の時間はもうすぐだ。
ぱちりと手鏡のコンパクトを閉じてカバンにしまったとき、ポケットの中の携帯が小さく震えた。開いてみると、「ごめん今駅についた」の文字が。
どうやら彼は来てくれたようだ。そのことに――ただそれだけのことに自分でも驚くくらい安堵してしまうのはどうしてだろうか。
どきどきと胸を高鳴らせながら改札前まで移動すると、降車する乗客の中に見覚えのある顔をすぐに見つけた。
「待たせちゃったかな、ごめんね」
その人物――
五十士 柊斗
は、小走りにエリューシアのもとに駆け寄った。
「そんな、待ち合わせは5時でしたもの。時間はぴったりです」
「電車が遅れちゃって、まいったよ……せっかく10分前には着こうと思ったのに」
白銀の少女と金髪の青年。遠巻きに見れば日本では物珍しい異国のカップルであるが、2人の間柄はそこまでハッキリとしたものではなかった。
「あの……突然のお誘いだったのに、ありがとうございます」
「ううん、こっちこそ。誘ってくれてありがとうね」
五十士の携帯にメールが届いたのは数日前。差出人はエリューシアからだった。彼女の父の知人がシーサイドタウンで空の写真の展示会を行うので、一緒に見に行かないかという誘い。
それを断る理由は五十士にはなかった。
彼も空は大好きだったし、それに――
「その服、かわいいね。よく似合ってる」
もしかしたら自分のためにお洒落をして来てくれたのかもしれない。
そう考えると嬉しいような、それでいてどこか複雑なような気持ちになって……なったけれど、それでも五十士は思ったままのことを口にした。
「あ……ありがとうございます」
なぜなら、照れたようにはにかむその少女がとても幸せそうだったから。
「これこれ、見て! 似合うー?」
派手なスポーツウェアを胸にあて、まるでファッション店でのショッピングのようにはしゃいでいるのは
酒浸 朱蘭
だ。
そのどピンクのジャージを見て、一緒に買い物をしている
緑野 毬藻仔
は眉根を寄せて首を傾げてみせた。
「うーん……ちょっと派手じゃない?」
「えー? でもどーせ同じ値段なら派手な方がいーじゃん! 目立つじゃん!」
「分かるようで分かんない理屈だねー、それ」
酒浸の主張にくすくす笑う緑野の手には、ランニング用のシャツが握られている。
「んじゃー次は私の番。こっちとこっち、どっちが似合うと思う?」
緑野が迷っていたのは2つのランニングシャツ。片方は白字にオレンジの猫のワンポイントが入ったシャツで、もう一つは同じく白地だが随所に水色のラインが走っている。
「……どっちも白じゃん」
「でも! ほら、デザインはぜんぜん違うよー?」
「むー、そうだなあ。あたし的にはこっちかな?」
酒浸が指差したのは猫の方だ。その選択に、たしかに、と緑野はうなずく。
「うーん、やっぱこっちが可愛いよね。じゃあこっちにしよっと」
長い間悩んでいたようだったが、酒浸の一言に背中を押され緑野はレジへと歩いていった。
酒浸を誘ってシーサイドタウンまで来た緑野だったが、他に気の利いた店も思いつかず、いつも立ち寄るスポーツ用品店まで来ていた。
「朱蘭ちゃんは部活してるのー?運動とかスキ?」
同じ学年ということも分かってからは、彼女のことを名前で呼んでいる。買い物を終えた緑野がそう尋ねると、酒浸はまた別の服――今度はテニスウェアを手に取りつつ問いに答えた。
「ううん。部活は特にしてないなー、運動も苦手だし」
「あ、そうだったの……ごめんね。退屈してないかな?」
「ぜんぜん! むしろ全然こんなとこ来ないから新鮮だぜ!」
そう言ってにぱっと笑うと、ところでこっちなんだけどー、と酒浸は緑野の胸にテニスウェアを押し当てる。
「これ、ほらこれとか毬藻仔にすげー似合うんじゃね?」
白と紺色を基調としたテニスウェアは、確かに緑野によく似合っている。ただ――
「あのね朱蘭ちゃん、私サッカー部なの。しかもマネージャーなの。テニスウェアはちょっと……」
「うわ、すげー。テニス選手ってこんな短いスカート履いてんの? 見えるじゃん!」
「これはスコートっていってね、ちゃんと下にスパッツを履くんだよ」
なんだかんだ酒浸も楽しそうである。
よかったと内心で安堵しながら、彼女に手渡された超ミニのテニスウェアをきれいに畳んで棚に戻す緑野であった。
棚に並んだぬいぐるみたちはどれも魅力的だ。
うーん、と小さな体をいっぱいに伸ばして上の棚のぬいぐるみを取ろうとしているのは、
冬月 詩歌
だ。小学生と見まがうほど小柄な彼女だが、着用しているのは寝子島高校の学生服。立派な高校生である。
(あと、ちょっとなのに……)
ほしいのは、棚の上の方にある黒い猫のぬいぐるみ。シロのお友達にちょうどいいかも、と思ったのだけれど、どうしても手が届かない。
えい、とジャンプした拍子に、頭の上に乗せていたシロ――白猫のぬいぐるみがぽとりと地面に落ちてしまう。シロを拾おうと慌ててしゃがんだとき、別の手が伸びてきてそっとシロを掴み上げた。
「あ……」
顔を上げると、ひとりの女の人が立っていた。
シロと同じ――そして自分と同じ銀色の髪をした女の人。
「これ、落としましたよ」
はい、とていねいに埃を払って優しく微笑んだのは
エリューシア・セリアン
だ。写真の展覧会を見終わった彼女は、
五十士 柊斗
と共にシーサイドタウンの店を見て回っていた。
「君が取ろうとしてたの、これだよね? ほら」
エリューシアの隣にいた五十士が、冬月が取ろうとしていた黒猫を取って手渡してくれる。白猫と黒猫。2匹のぬいぐるみを渡されるまま、冬月は2人の視線から逃れるようにうつむいた。
「あ……ありがとうござい、ます」
緊張でうまく声が出なかったけれど、それでもお礼を言わなければという思いで冬月は口を開く。そんな彼女の様子に、エリューシアは優しく笑ってみせた。
「おひとりですか? お近くにご両親はいらっしゃるのでしょうか」
「え、えっと……わたし、ひとりで来てるの」
2匹の猫をぎゅっと抱えて、冬月は言う。
「あら……でも1人で大丈夫なんでしょうか」
ねえ、とエリューシアは意見を求めるように五十士の方を見上げた。
こんな小さな女の子が1人で、と訴えかけるようなその瞳に、五十士は思わず笑いながら口を開いた。
「大丈夫じゃないかな? ……だって」
その子が着てる制服、君と同じ「高校」の制服だよ。
おかしそうに五十士が言うと、そこでようやくエリューシアも気づいたようだ。す、すみません、と子ども扱いしてしまった冬月に頭をさげる。
「て、てっきり……小学生かと」
申し訳なさそうなエリューシアに向かって、冬月は小さく首を振った。
「気にしてないの、よくまちがわれるから……。それより、シロを拾ってくれてありがと、なの」
冬月の声はとても小さかったけれど、不思議と耳にすんなり届いてくる。
「おにーさんも、ありがとなの。これでシロのお友達ができたの」
そう言って愛おしそうに黒猫の頭を撫でる様子は――エリューシアが間違えるのも無理はない、どこからどう見ても小学生であった。
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担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年02月02日
参加申し込みの期限
2015年02月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年02月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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