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空中散歩デートジェラート
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太陽がちょうどてっぺんまで上がりそうな頃。
高尾 日菜
は大観覧車の近くにあるベンチに腰掛け、手鏡で自分の顔を眺めている。
今日は友人――いや、先日晴れて恋人同士となった
葛城 璃人
と一緒に観覧車に乗る約束をしていたのだ。
(これってやっぱり……デートになるんだよね)
せっかくだから、と服装やメイクにも気合が入る高尾。慣れない髪のアレンジがほつれてしまっていては大変だと、彼が到着する前に念入りに鏡で確認する。
どきどきと心臓が小さく高鳴っている。ふう、と落ち着かせるように手鏡を閉じたときだった。
「ごめん、日菜さん! 待たせちゃったですか?」
耳慣れた声に目を向けると、金のポニーテールを揺らしながら走ってくる葛城の姿が見えた。
その服装はよく見る愛らしい女装姿ではなく、きちんとした少年の出で立ちだ。
「ううん、私もさっき着いたところだよ。ちょっとだけ早く着いちゃった」
とっても楽しみだったから、という言葉を胸に秘めつつ、ベンチから立ち上がると高尾はほわりと笑顔を浮かべてみせた。
「日菜さん、今日の服すっごく可愛い! 髪の毛も自分でしたんですか?」
葛城は恋人の可愛らしい私服姿に思わず目を輝かせる。服飾に詳しいだけあって、女の子のお洒落にも敏感だ。
「へ、変じゃないかな……?」
「ぜんぜん! 制服もいいけど、私服で会うのも新鮮です!」
そう言って笑う葛城の私服姿も充分新鮮である。なにせ普段は女子制服――それもフリルたっぷりに改造したとびきり愛らしい制服を身にまとっているのだ。
「璃人くんも、男の子っぽくてすごくかっこいいよ」
はにかみながら、ちょっとだけ気恥ずかしくなって高尾は思わず顔を伏せてしまう。
「ふふ、可愛いは正義ですけど、今日はちょっとだけ封印してみました」
そんな彼女に微笑んで見せると、じゃあ、と葛城は目の前に立つ大観覧車を指差した。
「早速乗りましょうか、日菜さん」
向かい合わせに座ると、彼女のことがよく見える。
(やっぱり日菜さん、とっても可愛いな……)
思わずじいっと眺めていると、もじもじと恥ずかしそうにしている高尾と目が合った。
一瞬どきっとなったけれど、すぐにお互い照れたような笑みを浮かべる。
「……む、向かい合わせってちょっと恥ずかしいね」
思わず顔を背けながら言う高尾。葛城だって心臓が飛び出しそうなくらいどきどきしていたけれど、ここはやっぱり男の子。自分から行かなければと、可愛らしい顔に似合わぬ男らしい決意を胸に口を開く。
「あの、日菜さん。それならいっそ隣に座ってしまいましょうか」
「え、ええっ?」
「隣に……座ってもいいですか?」
葛城のその言葉を拒む理由はどこにもない。もちろん、とうなずくと高尾は腰を浮かせてスペースをつくる。
先ほどよりぎゅっと縮まる彼女との距離。ふわふわと女の子らしいその柔らかさに、葛城は一気に緊張が増すのを感じた。
(やっぱり、好きだなあ……)
言葉には出さずとも、ぴたりと重なる胸のうち。
観覧車はいつの間にかてっぺんに。見下ろす寝子島の風景は非現実的なほどに遠い。
その二人だけしかいない空の中の密室で、葛城は意を決して口を開く。
「あの、日菜さん……実は渡したいものがあって」
「渡したい、もの?」
高尾の誕生日はまだ先だ。いったいなんだろうと小首を傾げる高尾に、葛城はカバンに入れていたプレゼントを出した。
それは、星のラベルが貼られた小瓶だった。口の部分にはふんわりとしたブラウンのリボンが結ばれている。
「わあ、可愛い! これは……香水かな」
小瓶を目のところまで持ってきて小さく振ってみると、中の液体が揺らいでいるのが見える。
「はい。たまたま入ったお店で、気がついたら日菜さんへに似合いそうなものを探してて……それで」
この香水を選んでくれたのだろう。女の子に混じって真剣な顔で店内を吟味する葛城を想像するととても可愛くて愛しくて、高尾は思わず笑顔を見せる。
「そうだったんだ、ありがとう……! ねえ、開けてもいいかな」
「もちろんです!」
葛城の言葉に高尾が小瓶の蓋を開けると、ふんわりと優しい香りがゴンドラの中に広がった。
最初はローズ系の華やかな香りかと思ったけれど、それはしばらくすると甘い甘いバニラの色に溶けていく。
それはまさに、幸せの香り。
「璃人くん……私」
そう言う高尾の声は少しだけ震えている。
とっても幸せなのに、どうして涙が出るんだろう。
「日菜さん……?」
もしかして突然プレゼントを贈ってしまって困惑させたのだろうか。
不安げな葛城の様子に、高尾は込み上げてくる涙を堪えてとびきりの笑顔を見せた。
「ありがとう。……私、すっごく嬉しい」
やがて室内に満ちた香りがすうっと空気に溶けていく頃。
地上に着いたゴンドラから降りた二人は、有名店らしいジェラート屋に立ち寄っていた。
「ふふ、ここってカップルで入ったら観覧車のチケットもらえたらしいね」
「えーっ、それなら先に食べとけばよかったです!」
そんなことを言い合いながら、ベンチに二人並んでジェラートを食べる。
「……ねえ、璃人くん。こっちの味も食べてみたくない?」
「ん? わあ、いいんですか?」
嬉しそうに顔を輝かせる葛城に、高尾は少しだけ頬を染めながら、はい、と差し出す。
一口ぶんのジェラートが乗ったスプーンを。
「え、え、これって……!」
思いがけない彼女の仕草に葛城が思わずどぎまぎとすると、吊られるように高尾も恥ずかしそうに目を逸らす。
「た、食べたいなら早く食べてよっ。……恥ずかしいよ」
照れる高尾にときめきながら、じゃあ、と葛城はぱくりと一口ジェラートを食べた。
「じゃあ日菜さん、今度は僕の方も」
替わって葛城がスプーンを差し出すと、高尾も頬を染めたまま小さく口を開く。
「……おいしい」
甘くておいしい……幸せな冷たさが口で溶けていく。
二人は顔を見合わせると、幸せを堪えきれないといった様子で笑顔を浮かべた。
(……ずっとずっと、こんな日が続きますように)
(今日見たいな日が、いつまでも続いてほしい、です)
続くように頑張らないと。
そう思う二人の胸のうちは、いつかの帰り道のようにぴったりと同じタイミングだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年02月28日
参加申し込みの期限
2014年03月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年03月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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