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傘をさせない織り姫のために
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「織り姫さんと彦星さん、今日会えないの?」
洗濯物をたたんでいた智依子の手が、一瞬止まった。
楓
は窓の外を見ていた。雨が、朝からしとしとと降りつづいている。強くはない。でも、やむ気配もない。
会えないの? と聞かれても。
智依子は内心、困った。天の川が雨で見えないから会えない、という話だったか。世界じゅう雨ってわけでもないし、と思いついたが、そうすると今度は、時差だの七夕伝説の通じる国や地域の分布だの、と話が横道に入りそうな気がする。どちらにしても、五歳の楓を納得させられるほどうまく説明できる自信はなかった。
「……そういうこともあるよね」
我ながら、あんまりな答えだ。
楓は「ふうん」と言って、特に気にする様子もなく窓の外を見つづけている。子どもはときどき、大人が身構えるほど深刻に受け取らない。そのことに少し救われながら、智依子は楓の体操服の袖を折った。
今日は休養日だ。レッスンも、芝居の稽古もない。学校はあったけれど、それも期末テスト後の半日授業だった。スケジュール帳の七月七日の欄には、珍しく何も書かれていない。
以前なら、ここにハローニャックのシフトが入っていた。
辞めてから、いくらか経つ。同僚たち、特に、親しくしていたクリスさんはどうしているだろうかと思わないではない。生活費を入れられなくなったことも心苦しいけれど、「気を遣うな」と祖父母も言ってくれた。
どちらも中途半端にはできない。レッスンと稽古に集中する。それがいまの自分にできる精いっぱいだと思っている。
だからこういう何もない日に、何をすればいいのか。智依子には戸惑いがあるのだ。
「ママ、浴衣着ていい?」
楓が聞いたのは、片づけが終わったころだった。
「いいよ」
即答すると楓は目を輝かせた。昨年の祭りで着た朝顔柄の浴衣だ。丈はまだ大丈夫だろうか、と一瞬考えて、ともかく着せてみることにした。
帯を結びながら、智依子は去年のことを思い出す。
出産と育児を経て十九歳で寝子高に入った自分にとって、昨年の『七夕ゆかたまつり』は初めて心身に余裕のある状態で参加できたイベントだった。
だが今年は、ちがう。
忙しさの質が変わった。二度と帰るはずのなかったダンスの世界への復帰。しかも母娘での共演という形で。
レッスンも稽古も、たしかに体はきつい。高校生で母親とくればなおさらだ。でも、疲れのなかに充実がある。あのころの、出口の見えない消耗とは根本的にちがう。
「できた?」
「ちょっと待って」
帯の端を押さえながら智依子は答える。金魚柄の水色地に、楓の黒髪がよく映えた。丈もまだいける。よかった。
「ママも着る?」
「私も着ようかな」
出かけないとしても、気分だけでも。
智依子の浴衣は白地に藤の花、薄紫が涼しげな一枚だ。祖母が「似合うよ」と言って譲ってくれたもので、布地のやわらかさには着るたびに驚く。
母娘で浴衣を着て、自撮りをした。楓が「もっかい」「もっかい」とせがむので、何枚も撮った。一番いいのを選んで、ニャンスタに上げる。『Tomorrow never knows』公式アカウントに、というのが智依子にはまだどうも慣れないけれど。ポスターが街に貼られ、名前が媒体に載り、記者会見のフラッシュを浴びた。それでも、こういうなんでもない瞬間に、自分は自分だと思う。
楓の隣に座り、雨音を聞きながらぼんやりしていると、チャイムが鳴った。
「はーい」
楓が飛んでいく。
玄関先でドアを開けた楓が、「Millyだー!」と叫んだ。
傘をたたみながら入ってきた
Milly
は、やはり浴衣を着ていた。黒地に白い芍薬が大胆に散った、彼女らしい一枚だ。濡れた前髪をさらりとかきあげた彼女に、楓がすかさず飛びついた。
「Milly! 今日、織り姫さんと彦星さん、雨で会えないって!?」
Millyは楓を受け止めながら、きょとんとした顔をした。それからおかしそうに笑った。
「韓国では七夕で雨が降ると、ふたりが会えてうれし涙が降ってるって言って祝福するよ。会えないとしてもだよ? その伝説からもう二千年くらい経ってるわけじゃない? いまごろふたりは絶対ヨントンしてるって」
「よんとん?」
「영상통화(ヨンサントンファ)……えー、あー、ビデオ通話? 画面越しで顔見て、話せるやつ。楓は知ってる?」
「知ってる! NYAINでもできるよね!」
「そうそれ! だから大丈夫」
楓は「そっか」と言って、あっさり晴れやかな顔になった。
智依子は思わず吹き出した。うれし涙という解釈は初耳だ。それに二千年経ったという発想も、ビデオ通話という着地もMillyらしかった。さっきお茶を濁した自分が、いくらか恥ずかしくなる。
「私、さっきそれ聞かれて、うまく答えられなかったんだけど」
「え、なんて答えたの?」
「……そういうこともあるよね、って」
Millyが吹き出した。
「ChiCo! それはひどい」
「わかってる」
ChiCoこと智依子としても肩をすくめるほかない。
「大丈夫、楓はもう納得してるから」
それでさ、とMillyは言うのだ。
「お祭り、行こ!」
Millyが傘を振る。
「この雨で?」
「だから行くんじゃん。私、雨の日がいちばん好きなんだよね」
言い返す余地がなかった。「行きたい?」と楓に訊く必要はなさそうだ。なぜって楓はもう踊りださんばかりで、さっそくサンダルを履きはじめていたから。
智依子は苦笑して、傘立てに手を伸ばした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
NPC交流
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2026年04月05日
参加申し込みの期限
2026年04月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2026年04月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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