this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム /
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
パカっと駆けてウマくいく!新春初夢☆福笑い満開フェア 鷹編
<< もどる
1
…
9
10
11
12
13
…
15
つぎへ >>
たまたま見かけて、なんとなく気に入ったから。
理由らしい理由も告げず、
姫木 じゅん
が突然家に迎え入れたのは、洗面器よりも一回り大きな水鉢だった。
それも、美品ではない。何年も外に放置されていたとわかるくらい全体的にくすみ、枯藻などまでこびりついている。所々に修繕した跡もあるから、一時は誰かの愛用品だったのだろうが……少なくとも、素人の目には価値の見えない薄汚れた磁器にしか見えず、
朝鳥 さゆる
はやや困惑の面持ちでじゅんを見つめていた。
この水鉢を気に入った理由はさておいて、じゅんが持ち帰った理由としてさゆるが考えられることは二つ。
アニメなどの影響で陶磁器に興味を持ち始めたか、もしくは酔っ払って――どこぞの庭先から勝手に持ち帰ったか、だ。どう見ても売り物とは思えない姿に疑心を抱くも、さすがにそれはないと信じたい。
「ねぇ、うちにクエン酸ってあったっけ?」
けれど、手入れの方法を検索するのに夢中なじゅんへ、視線だけの小言が届くわけもなかった。
真偽不明ではあるが、かろうじて水鉢は古新聞に包まれて運ばれてきたし、じゅんも泥酔しているようには見えない。さゆるは内心で小さく息を吐くに留め、惜しくないタオルやぬるま湯を用意しながら、ある種の覚悟まで準備した。
本当に骨董品へ目覚めたなら、じゅんを止める理由はない。こうと決めたときのじゅんは熱量が凄くて止められないのもあるが、置く場所の管理も手入れも匙を投げず、自身の収入の範囲で賄うなら個々の自由だ。
……しかし、往々にして強い熱量は長く保たないことも多く、さゆるが後始末をする羽目になることも少なくない。そのため、さゆるはどうしても穏やかに様子を見守るだけというわけにはいかなかった。
(今回は、どうなるかしらね)
とにかく手入れをする気はあるようなので、気が済むまで取り組んでもらおう。途中で音を上げるようなら、そのときに釘を刺したって遅くはないと、さゆるは普段の家事をこなしながら結果を待つことにした。
――けれど数十分経った今も、じゅんは黙々と水鉢を手入れし続けている。
初めは大雑把だった手つきも、コツがわかるにつれて楽しげなリズムを刻み始めた。途中で思うようにいかなければ苛立ちもしていたけど、休憩を挟むだけで手入れは投げ出さない。
スマホで調べつつ、さゆるに意見や道具の有無を尋ねながら水鉢と向かい合うじゅんの姿は、物珍しさを通り越して……どこか妬けてしまうくらいに真剣だった。次第に用意していた小言は無くなり、本当に気に入ったんだなと思うと微笑ましさの中にモヤモヤした気持ちが燻ってしまい、手持ち無沙汰を埋めるよう仕事を探す。
「さゆるはさ、これに何が似合うと思う? 結構安定感あるし、何にでも使えそうだけど」
布を敷いて雑貨を置いたり、花を飾ったり。さすがに食器としては難しいだろうが、内側の模様も綺麗だから見えるように使えたらいいよねと、じゅんの挙げる様々な可能性にさゆるは目を瞬かせた。
「それ、水鉢よね? なら普通は……」
「普通は普通でいいけど、そう使わなきゃいけないわけでもないでしょ?」
当たり前とは縁遠い生活をしてきた今、さゆるも『普通』の型にはまるつもりはない。
でもどこか、人並みの幸せを望めるようになったからか、外れてしまうのも怖い気がして返事に詰まる。
「とりあえず水を張ってみよっか。欠けてないかちゃんと確かめたいし」
キッチンの調理台へと運んで、マグカップを手にしたじゅんが視線で呼びつけるように待っていた。仕方が無いので、さゆるは万が一のことも考えて多めのタオルを持って隣に並ぶ。
少しずつ水を汲み入れながら、じゅんは水鉢に異変がないか様子を見ている。大切に、ゆっくり注いでいたと思えば、もう大丈夫と豪快になったり、水が跳ねれば自分のせいなのに文句を言いつつ慎重になったりと忙しない。
「……さゆるに似てるな、って思ったんだよね」
ぽつりと呟かれた言葉は、しみじみと慈しみが滲んでいた。水が満たされていく器は随分と磨かれて、初めて見たときの面影はない。けれどそれは、さゆるも同じなのだろう。
自暴自棄になって治安の悪い場所をうろついていた日も、このマンションに住むことになった日も。前向きに捉えれば運命的な出逢いだが、自信が持てるまでは情けや哀れみにしか思えなくて、差し出された手を掴んでいいのか悩み続けた。
「この子が魅力を知らないならさ、世間を斜に構えて見てるなら……教えてやろうじゃん、みたいな?」
クスクス笑うじゅんが、どこまで本気で重ねているのかはわからない。それでも言わんとする気持ちは伝わって、さゆるは愛情を突っぱねていたときを思い返しながら、水鉢を覗き込んだ。
底には幸福を掬い取る網が描かれ、側面には幸福を呼び込む赤い金魚と、邪気を吸い込む黒の金魚が一匹ずつ泳いでいる。……間違いなく泳いでいたけど、じゅんには見えていないのか水を入れる手は止まらない。
「もう大丈夫。……ちゃんと、満たされているわ」
金魚が泳いだ後に浮かぶ文字を読み、じゅんが重ねてくれた想いを受け取る。いつのまにか自分の中にも満ちていた幸せが溢れてしまわないよう、さゆるはそっと水鉢の縁をなぞった。
水を涸らさず、新鮮なまま満たし続けることは容易ではないし、油断すれば苔がつくのかもしれない。
それでも、じゅんの手によって磨かれ満たされた事実は消えないと教えてくれた。
【水入らずの仲。深く、静かに、愛を育め】
誰に見せつけなくたって、広く明るい場所でなくたって――静謐な二人の時間が穏やかに流れるから。
<< もどる
1
…
9
10
11
12
13
…
15
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
パカっと駆けてウマくいく!新春初夢☆福笑い満開フェア 鷹編
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2026年01月02日
参加申し込みの期限
2026年01月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2026年01月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!