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「いいっ加減にしてください!!」
噴出した。理知的な
三折部 朝衣
である、止めようと思えば止められたはずだがあえて解放する選択をした。己の激情を、である。
「寝子電スタジアムを押さえなければならないような規模のイベントが、二カ月で起ち上がるわけがないでしょう! 前にも申し上げたはずです、十分な準備期間を得られないような企画を次々と……え、スピード感? 寝子島を盛り上げるため? 限度ってものがあるでしょ!?」
スマートフォンの向こうへあらん限りに吠え立てる。
情熱が故にと彼、朝衣の上司、他でもない寝子島町長
中沢 リッカルド
は語る。一度や二度ではない。何度だって己が信条を熱くしつこく朝衣へと説いてみせた。始めの頃こそ朝衣も頷いていたものだ、やりがいと歯応えある仕事に燃えていたのだ。新米秘書として自分の力量をアピールし町長の大抜擢への恩に報いるべく東奔西走、あらゆる手段を講じて彼の要求を成し遂げた。しかし場数を踏み知識も経験も深まるに従って悟った。いかに彼のもたらす指令が無理難題であったかと。
「この規模感で二カ月では無理です! 何でって? 何でもどうしても、あたしには分かるんですよ、何度もやってきましたから!」
そう、何度もこなしてきた。つい先日だって朝衣は辣腕発揮し、
秋のスイーツフェス
に尽力し成功へ導いたのだ。ある日突然町長の思い付きから発せられる指令に、準備期間もろくに取れないままとにかく目まぐるしく立ち回ることはざらである。予算だけは潤沢に提示してくれるから、朝衣の手腕で強引に成立させてしまえることも多々あるがそもそも、これは秘書の仕事だろうか。秘書とは町長の補佐、スケジュール管理といった雑務を代行し彼に円滑な業務環境をもたらすことが本懐というものではなかろうか。イベントの企画運営などは然るべき部署なり業者なりへ依頼し割り振るべき仕事ではないのだろうか。
「……そんなこと言って、褒めても誤魔化されませんからね! いつもそれなんですから!」
なまじ出来てしまうのも悪いのかもしれない。「あなたなら出来ると確信しているからですよ!」などと言われるとうっかり胸に誇らしさが満ちるものだから流されてしまいがちである。勘違いしてしまいがちである。なるほど自分にはやってのける力があるのだと。そしてそれを朝衣自身が証明し続けていることがまた町長の信頼に拍車をかける。これも悪循環というやつだろうか。
投げっぱなしのまま飛んでくる仕事のことごとく条件が厳しいものだから、対応するためありとあらゆる方策を講じた。各方面へ出向いては分厚い人脈を築いたし、地方自治法やら行政法やら地方公務員法やらといった法律の勉強もした。トラブルが起きればすぐさま出向き、禍根を残すことなく解消し今後に繋げる柔軟をも学んだ。それらの結実が朝衣の成し遂げてきた実績を生んだのだ。
仕事ができて悪いことはあるまい。給料だって悪くない。しかしその敏腕ぶりが翻っては朝衣を追い詰めているのだとしたら本末転倒だ。
「ああっもう、埒が明かない!」
足早に朝衣が向かう先は寝子島町役場の町長室である。この日はえらい剣幕で駆けこんだ朝衣と飄々のらりくらりかわすリッカルド町長、激しい攻防が繰り広げられ、役場に勤める面々は扉の前に聞き耳を立てつつ戦々恐々で成り行きを見守ったとのことである。
「……で、どうなったんだい?」
打って変わって柔らかいのは
住沢 遥人
の面持ちとボウルの中身をシェイクする手並みだ。ソファへ倒れ込みながらに朝衣は憤慨した様子で言った。
「撤回よ、撤回! 白紙に戻してやったわ。大体今やってる秋の花祭りの企画だって詰め切れてないし、スイーツフェスの後始末だってあるし……ほんと、考え無しなんだから」
もうそれほどに激昂しているわけではない。婚約者の流麗な調理過程を座したまま眺める快楽に比べれば、町長の吹っ掛ける無茶ぶり何のその、といったところである。それでも少しばかり愚図って見せるのは、彼からちょっとした慰めの言葉や態度を引き出さんとする無意識によるものだろう。
「それにしても、町長は朝衣を信頼しているんだな。普通はそんな風に何でもかんでも任せられないだろう?」
「ま、優秀ですから、あたし。正直、頼られて悪い気はしないんだけどさ……それにしたって限度があるでしょ!?」
「ははは、確かにね。ともあれ、お疲れ様。これを食べて元気を出しておくれよ、俺のお姫様」
「あら、気が利くじゃない?」
瞬く間に食事の用意が整ってゆくと、先ほどまでの激情とはまた趣を異にする激しい感情が湧き上がってくる。
「ふふっ、いつもありがと。愛してるわよ、遥人♪」
「俺もだよ、朝衣」
昼間の騒がしいやりとりの熱がまだ朝衣の内を燻らせている。今夜は眠れそうにない。
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担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年10月26日
参加申し込みの期限
2025年11月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年11月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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