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秋の菓子語り
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とかく祭りと類される催しが多いのである。寝子島という場所は。春が来れば桜祭りだのチューリップ祭りだのと何でもお祭りに仕立ててしまうし、夏が来れば海開きにビアガーデン、そうめん流しまでもイベント化してしまう、それも極めて大規模な形で。冬が来て雪など降ろうものなら北海道ばりの雪像祭りが急遽立ち上がるのだ。それもこれも
中沢 リッカルド
町長の郷土愛、情熱の賜物である。彼にかかればどんなに小さな風物詩とて一大イベントと仕立て上げられるのだった。
「だったら部下に丸投げすんなっつーのよ……!!」
町長肝入りで自ら奔走する催しもあればそうではなく、思い付きのまま信頼できる部下へ全てを任せることもある。前者においては付きっ切りで補佐に回り、後者にあっては企画立案から関係各所との連絡と折衝、運営に人員の配置まで手広く担当する。いずれにしても
三折部 朝衣
の負担はこれが多大なものとなるのだった。
この度町長が朝衣へ命じたのは『秋のスイーツフェス』の企画と成功だ。毎年恒例のイベントであり過去の担当者及び町長本人からある程度の知見は共有されているものの、それでも大役である。まだ若い町長秘書に全て任せるような仕事ではないがしかし、それも信頼の証だろうか。何より朝衣の勤労意欲ややりがいを巧みに刺激してくるのが彼のニクイところだ。
「ああもう、やってやるわよ!」
そうして一度火が付けば行動は早い。役場の適切な人員を招集し、各課と連携、スケジュールを組み上げ、寝子島内の店舗へ出店依頼を出し……膨大にして緻密、多大な労力と時間を要する仕事を朝衣は持ち前の聡明とコミュニケーション能力、そして気力でもって着実に、そして大胆に推し進めていった。
その進行が一段落着く頃には、すっかり秋も深まっていた。
「おお。今年も大盛況ですね!」
「ええ、おかげさまで……」
今、シーサイドタウンの会場にて視察を行う町長の隣で、詰めかけた人々やずらり連なる露店の並び、満ちる秋スイーツたちの馥郁たる香りを鼻腔に感じていると、朝衣の内に湧き上がるのは疲労感や任せきりの町長への恨み節ばかりではない。誇らしさや達成感までもが胸を占めてゆくのだった。
「全て、三折部さんのおかげです。良く頑張りましたね、grazie!」
「いえ……恐縮です」
「そんなあなたに特別ボーナスです!」
ずいと顔を近づけられセクハラですよと蹴り飛ばしてやろうかとも思うが、悪気は無かろうと思い放免とする。
「な、何ですか?」
「今日一日はお休みして、秋スイーツでも堪能してきなさい。あなたは少し働きすぎですからね。無理せず休める時に休むのも必要なことです。まぁ、無理をさせている私が言うことではないかもしれませんが……なまじあなたが優秀なもので、頼りすぎてしまうのですよ」
珍しく殊勝なことを言われ、朝衣は目をしばたかせた。確かにこのところは休みも取らず気が付けば没頭していた。
「そういうことなら。遠慮なく」
「ええ、楽しんできてください。あ、各店舗のレポートをお忘れなく!」
朝衣は苦笑いした。休ませる気があるやらないやら。まぁ結局のところ、彼も自分も仕事人ということなのだろう。店を巡ってはメニューや味、接客態度などで内心評価をつけてしまうに違いない。脳内で手際甚だ良し味も◎、などとコメントを記してしまうに違いない。とはいえもちろん楽しみたいという気持ちもあるし、公私の折り合いをつけるのは得意なほうだ。
「さて。何から行ってみようかしら」
いささかに浮かれながら歩き出した。
場内の配置は完璧に頭に入っている。なにせ朝衣自身が場所の割り振りをしたのだ。
「『青猫亭』はこのへんに……あったあった。遥人!」
「あれ、朝衣。見回りかい? お疲れ様」
住沢 遥人
は見事な手さばきでサツマイモのタルトをこさえていた。そこへ客や取り巻き、ことに若い女性が熱視線を注いでいるのを眺め、朝衣は少々の嫉妬と優越感を覚える。熱い瞳で君たちが今見つめているのはあたしの婚約者なのだよと声を出して言ってやりたいものだ。
彼の微笑みに安堵を覚えつつ、お勧めだというサツマイモタルトを注文する。
「今日はお休みになったの」
「そうなんだ。珍しいね、あの町長さんがそんなことを言うなんて……」
「ほんとにね。いくつか見繕って買って帰るから、後で一緒に食べましょ」
「うん、俺もお土産を買って行くよ。また後でね」
イベントの準備を進めている時から遥人の勤める洋食店もここへ出店することは知っていたし、そのために彼が熱心に準備を進めてきたのも知っている。働く彼の姿をしばし眺めてから、サツマイモタルトを頬張った。
「ん。美味し」
疲れも吹き飛ぶ優しい甘さに舌鼓。朝衣は笑んだ。
後日聞いたところによれば町長も青猫亭の出店に立ち寄り遥人の秋スイーツを食べ、大いに気に入ったらしい。今度店へ出向いて改めて味わってみたいとまで言うのを聞いて、自分のことのように誇らしい気分に包まれた朝衣であった。
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担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年10月20日
参加申し込みの期限
2025年10月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年10月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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