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遅れてきた爽籟の響きと共に
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キャバ嬢兼大学生。なかなかに波乱の人生を歩んでいるものだ。見る者が見れば苦労人と思われるかもしれない。実際その通りではあるのだが、
朝鳥 さゆる
は今のそんな状況を楽しんでもいる。その余裕が日々の暮らしにはあった。
言わずもがな、
姫木 じゅん
……恋人の存在あってのことだ。
「えーっ、いいのぉ!? うわー立派、美味しそう☆ あたし好きなんだ~、ありがと~嬉しい~~~!」
たまたま別のテーブルの客についていた際、フロアの向こうからじゅんのそんな声が届いた。さゆるに向かっては発しない客向きの調子で、どうやら何かをプレゼントされたらしいと分かった。キャバクラのような場所では茶飯事である。客たちは何かと貢物を持ってきては自分こそが特別なのだと認識させようとする試みに余念がない。
実のところこの日はさゆるも馴染みの客からあるものをプレゼントされていた。嬢へ貢ぐ代物としてはいささか毛色を違えて見えるが、遊び慣れている客程そうした傾向があった。アピールが功を奏すかどうかはさておいても、あの手この手を試すこと自体を彼らも楽しんでいるのかもしれない。
「……ええと。いいんですか? こんなものを……お高いんでしょう?」
「仕事の付き合いでね、毎年いただくんだよ。あまり多いものだから、こうして方々へお裾分けをね。ま、もらっておきなさい」
ニヒルな笑みを浮かべた男は都心に高級料亭をいくつも出店しプロデュースするやり手であり、さゆるの手に握られたのは何とも実にご立派な、香り高い松茸であった。
その翌日の午後は二人で買い物に出かけた。頂き物をより完璧に仕上げるべく諸々の食材を買いに出たのだった。
「ふんふんふん、ふんふ~ん」
よほどに楽しみなのかじゅんはさゆるの手を取り歩きながら、今朝に見たニチアサアニメの主題歌など口ずさんでいる。
「やっぱ松茸ごはんは外せないわよね! あとはバター焼きとか、土瓶蒸しとか~」
「ホイル焼きやフライ、松茸グラタンなんていうのも美味しいらしいわ。一通り作ってあげる。そこに、じゅんのもらった秋刀魚も添えれば完璧よね」
「秋刀魚はやっぱり塩焼き? 味噌煮もいいなぁ、蒲焼きとか甘露煮ってのも……」
「はいはい。全部作ってあげるから」
「やりぃ、テンション上がってきた~!」
ホビーアニメの熱血主人公のような喜びようである。さゆるは微笑ましく目を細めた。
さゆるが松茸、じゅんが秋刀魚。旬の食材をこれでもかと頂いてしまったので同僚各位にもお裾分けをしたが、それでも二人で楽しむにはいささか余る程度の量が手元に残った。今夜はそれらを使ってさゆるが腕を振るおうというわけだ。
「大根買おう、大根。おろし用にね。あと柚子も!」
買い物を済ませると、弾む足取りと共に家路を急いだ。
秋刀魚は炭火で七輪で……と行きたかったが流石にそうもいかず、グリルでじっくり焼き上げる。松茸は、今夜は炊き込みごはんとホイル焼きにすることにした。
「マツタケ、サンマ、楽しみだな~、ふんふんふふん」
謎の即興ソングを口ずさみながらじゅんもお手伝い、ではなく秋の新作アニメの原作本とやらを一気読みで予習しているところだ。助力を申し出た気概は買うものの包丁を持たせるのは止しておいた。そうして気楽に過ごしていてくれるくらいがさゆるにとっては居心地がいい。
松茸ごはんの加減を確認し、秋刀魚の焼き具合を見て身をひっくり返す。やがてキッチンから良い香りが漂い始めると、もう辛抱たまらないといった顔のじゅんが「早く、早く!」と急かしてくる。同時にさゆるの腹も切なく鳴いた。
やがて全てのメニューが出来上がると、テーブルが秋の味覚でいっぱいとなった。じゅんの瞳も星屑めいて輝く。
「待ってました! いただきま~っす」
「いただきます」
「んんんんん! こ、この松茸の芳醇で鮮烈な香り、程よい弾力ある食感に食べ応えが、えーと。秋刀魚の香ばしさと塩加減が絶妙で」
「そんなグルメマンガみたいなコメントを模索しなくていいから」
「とにかく美味~い!」
「うん。美味しいわね」
季節の食材を新鮮なまま調理し、大切な人と共に味わう。これ以上の幸福があるだろうか。満ちたりてさゆるはほうと息をつく。食べても美味いし、食べるじゅんを見つめているだけでも胸が満たされた。
「ありがと、さゆる。美人な上に料理上手の恋人がいて、あたしゃ幸せだよ~」
「大げさね……また作ってあげるわよ、このくらい」
じゅんの口元にくっついた飯粒を指でつまむ。この日がいつまでも続けばいいと願った。
なお後日、別の客に今度は大量のフルーツ盛り合わせを頂戴し、旬の果物をふんだんに盛り付けたパフェに仕立ててやると、じゅんはまるで少女へ還ったかのようにはしゃぎ喜んだ。
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あとがき
担当マスター:
網 透介
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網です。
初秋のお話でした。
ようやく少しずつ秋めいてきた、でしょうか。
先日は私も秋刀魚を食べました。話に聞くような型の良いものではなくやや細身でしたが、大変美味でした。
さつまいもやかぼちゃ、旬のきのこ類なども味わいたいところです。
ただ新米のお値段だけは何とかしていただきたいものです。
それでは、また次回に。
網でした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年09月16日
参加申し込みの期限
2025年09月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年09月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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