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寝子島高校
遅れてきた爽籟の響きと共に
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スポーツの秋である。食欲、読書、いろいろあるが
朝永 真深
が今挑むべきは寝子島高校体育祭の名物企画、『ネココー式借り物競争』だ。何故なら実行委員に虹色のカードを手渡されたなら、強制出場と決まっているからだ。
「強制ってさぁ……」
「まぁまぁ、楽しそうじゃん?」
真深は思わず眉をひそめたが、親友・カーリーこと長島 ゆかりはやる気十分、準備運動に余念がない。一方で真深はそこまで前向きになれてはいなかった。スポーツは好きだし水泳部で記録に挑むのには気合も入ろうというものだが、借り物競争とはいかにも子供っぽいのではないか。いまひとつ気が乗らないのだった。
「ふふん。やる気出させてあげようか、真深」
「何? カーリー」
「負けた方が星ヶ丘の例の店で、ケーキ一つおごり! ってのはどう?」
白い空砲が青空に弾けた。体育祭の開始の合図だ。真深の背中をぞわぞわと何か熱いものが這い上る。胸からどくどく血潮と化した血液が送り出され全身に満ちていくのを感じる。
「うん、いいよ。やってやろうじゃん!」
「そうこなくっちゃね! じゃ、コス選びに行こうよ」
「……は? コス?」
やる気が湧き上がってきたのはいいが、真深は参加に当たっての説明書きを一つ二つすっ飛ばし見落としていたらしい。
「参加者は必ずコスプレして走るんだよ、知らなかった?」
「はぁ~~~??」
しばしの後、ネココー式借り物競の出走間際。抜群のスタイルでチャイナドレスを着こなすゆかりと共に真深もスタート地点へ立った。
「うんうん、よく似合ってるよー真深!」
「誰のセンス? これ……」
真深が身に纏うのは清潔そうな白衣に白帽子をかぶった、ひび・あかぎれ・かゆみなどの肌トラブルに対応する軟膏や唇の荒れを防ぐリップクリームなどに定評があるニャンソレータムのマスコットキャラクター、平たくというと古式ゆかしいナースルックであった。
ギャラリーからの大歓声に、はぁと溜息一つ。馬鹿馬鹿しいことだとは思う。コスプレして借り物競争だなどと……しかしそんなどこか冷めた自分の裏側に、真深本来の持つ熱い魂が見え隠れした。事此処に至っては、水泳で培った勝負心をいかんなく発揮するもやぶさかではない。ゆかりに上手く乗せられたとも思うがそれ以上に、真深が秘める負けず嫌いな質が顔を出していたらしい。
「絶対負けないから。カーリー!」
「望むところだよ!」
やがてスターターピストルが小気味よく乾いた音を鳴らし、走者一斉にスタート地点を飛び出した。まずは借り物を確保せねばなるまい。
「さて、あたしの借り物は……」
スタッフに駆け寄り、箱に開いた穴から手を突っ込んで紙片を引っ張り出す。開くとそこに負うべき課題が記載されているという寸法だ。
『九夜山植物図鑑(寝子島図書館)』とあった。
「……えっ、図書館? 借りに行かなきゃいけないの? 今から!?」
「そういうレースですから。はい、次の方~」
見ればお題を受け取ったゆかりは躊躇うそぶりもなく寝子高グラウンドの外へ駆けてゆく。遅れてなるものかと真深も、弾かれたように飛び出した。
寝子島高校から旧市街の寝子島図書館へは約1.5km程。往復3kmの距離だ。ゆったりペースで走れば一時間程度といったところか。
「わ、脇腹が痛い……!」
そこを真深は水泳部で鍛えたフィジカルでもって、四十分で往復してみせた。小脇に抱えるのは九夜山植物図鑑、総ページ数は千を越えるハードな一冊である。こんなものを持って走れというのがそもそも高校生のスポーツイベントとしては無茶もいいところであり毎年多くの生徒がリタイアするも通例であるのだが、棄権するのは真深のプライドが許さなかった。順位はもはや振るわないだろうが完走だけは譲れない。
「来た来た! 頑張れ、真深~!」
トラックの向こうからゆかりの声が届く。既にゴール済みである彼女はニャレッジヴァンガードあたりから持ってきたのだろう、全長一メートルはあろうかという巨大猫ぬいぐるみを抱きかかえていた。あちらはあちらで走りにくそうだが、分厚くのしかかる植物図鑑よりはいくらかマシだろうか。
「ほら、もう少し! あと少し!」
ゆかりのコールと手拍子がギャラリーへも伝わり、やがて大きな拍手へと変わる。
「言われなくても……意地でもゴールしてやるんだから」
最後の体力を絞り出して駆け抜け、ゆかり自ら引いたゴールテープを切った。
「やったね、お疲れ真深! 何借りてきたの……ってマジ? 何キロあんのこれ!?」
目を見開いたゆかりへしてやったりと、真深は思わず満面の笑みにサムズアップを添えた。ぐっしょりと汗濡れた肌を秋風がなぞってゆく。ハードな道行きであったが終わってみればこれが中々に爽快であり、真深の心は青空のように澄み渡った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年09月16日
参加申し込みの期限
2025年09月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年09月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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