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夏の終わり、線香花火
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おとなになって、先生になっても
――ねこぴょんの日から10年後。
倉前 七瀬
は30歳となり、母校である寝子高で司書教諭としての日々を送っていた。
そして今は夏休み。それも休みの終盤である。
「終わったぁぁぁ……、今日の仕事はここまで!」
図書の整理に一区切りつけ、七瀬は机の上にだらしなく突っ伏す。
夏休み中の図書室は、生徒不在でひとりきり。どんな格好をしていたとて誰にとがめられることもない。
先生になってわかったが、学生が休みでも新学期に向けての授業の準備やら、図書室の本の整理やら、やることが多くて大変なのだ。つまるところ生徒は夏休みとはいえ、教師も休みとはいかないのである。
草臥れた、と、うだうだすること十秒ほど。
「ふぅ、さてと。帰りますか……」
と伸びをした瞬間、頭上から本が降ってきた。
「……痛ぁッ!」
頭をさすりさすりして落ちてきた本を拾い上げる。
それは美しい色あいの花火の本だった――
「……と、こんな感じで花火の本が頭上に降ってきたので、思いつきました」
「それで花火?」
「はい。花火。……といっても急な思い付きですから、コンビニで買った花火セットですけど。せっかくの夏ですし、夏らしいことやりたいじゃないですか?」
照れくさそうにコンビニ袋を掲げる七瀬。並び歩く同僚の――かつての恩師で今は同僚となった――
ウォルター・B
は、それを見てくすくすと笑っている。
「夏らしいこと。たしかにねぇ。仕事人間をしてるつもりなんてないのに、あれこれ忙しかったりすると、つい季節の風情を楽しむのを忘れちゃいがちだよねぇ」
「ですです。あ、着きました、ここなら花火やってもいいみたいですよ」
ふたりがやってきた場所は寝子島小学校そばの公園だ。子どもたちは帰宅した時間で、あたりはいい具合に夕闇に包まれつつあった。
手持ち花火を袋から取り出す。銀と赤のストライプやら、ピンクでポップな図柄やら、まるでお菓子みたいな花火が並んでいる。日常の、その延長の遊びのはずなのに、ふたりとも不思議な高揚感を感じていた。
「これってどっちに火をつけるんだっけぇ?」
「すすきが出てる方……そう、その黄色いピロピロの方に火につけるんです」
「こっち? うわっ、急に火が出てきたぁ!」
「あはは。ウォルターさん、子どもみたい。むかし、花火して遊ばなかったです?」
「英国にいたからあんまりねぇ。手持ち花火が気軽に買える国って日本くらいだよぉ」
物珍しそうに、手もとで色が変わるのを見遣るウォルター。手持ち花火なんて珍しくもないと思っていたけれど、お国によって全然事情が違うようだ。
そんなウォルターだけでなく、七瀬までもが「?」となったのはヘビ花火だった。真っ黒な、オセロの駒のような直径一センチほどの円形の固形物で、日本育ちの七瀬も初体験である。袋の説明書に目を凝らし……、
「なになに? ただ火をつければいい?」
ライターで火をつけてみればあら不思議。
「ぎゃあああっ、なにこれ! 黒いのがにょろにょろ出て来て気色悪いよぉ~~っ!!」
蛇嫌いのウォルターは思わず七瀬に飛びついて、背中の後ろに隠れてしまった。
「あはははは。これはやめときましょか」
ウォルターがほっと胸をなでおろしたのが、背中のほうで感じられる。
「じゃあ〆は……やっぱり線香花火です」
……チリチリチリチリ……パチパチパチパチ……
「……うん。これはいいねぇ」
冷静さを取り戻したウォルターは、穏やかな顔で火花を見つめている。
七瀬もまた、線香花火の味わいに感じ入っていた。
「活字に生徒にウォルターさんに……好きな人たちの近くにいられて、毎日が楽しいです」
「そうだねぇ。こんな日々が続くといいよねぇ」
「あは、奇遇ですね……僕もまったく同じことを言おうとしていたんですよ」
ふたりはそっと見つめあい、おなじ想いを重ねて微笑む。
ふたりの手元、細い紙紐の先っぽでは、まあるく大きくなった火球がパチパチと儚く爆ぜていた――
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年09月02日
参加申し込みの期限
2025年09月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年09月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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