this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム /
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
夏の終わり、線香花火
<< もどる
1
2
3
4
5
つぎへ >>
夏の終わりのデートは花火
片思いだった
鷹取 洋二
先輩……もとい、洋二さんと両想いになったのは、去年の暮れのことだった。
恋愛といえば青春の花! 洋二さんとふたりであれやこれや……と妄想の大風呂敷を広げていた日々が、
羽生 碧南
にもあったものだ。しかし実際ふたを開けてみたらどうか。マタ大にバスケ特待生として進学した碧南は練習に授業に大忙しで、とにかくデートをする暇がない! そして、アーティスト肌な洋二はひとりでいるのが苦ではないらしく会えなかったからといって怒ったりもしない人だった。変わり者ではあるけれど、会えるときはとにかく優しく、そうじゃないときは趣味にアートにと没頭していて他の女にうつつを抜かすこともない、という旦那さんにしたらめっちゃ理想的な御仁なのだった。
それはさておき。
今夜は久しぶりのデートである。
いきつけの駄菓子屋で売れ残っていた花火を大量に安く買ったので一緒にしないかと連絡をもらって、練習終わりに二つ返事で向かった先は公園だった。
「うわー。大量の花火って、本当に大量ですね。ぜんぶやり切るのに軽く一時間はかかりそう」
手持ち花火、ねずみ花火、ロケット花火……まともに買ったらけっこうお高い噴出花火もいくつもある。
「ふたりでやりきれるかなー今からでも友だちに声をかけましょうか?」
「ノンノン! ふたりでやるからいいんじゃないか。それに……時間がかかるってのも悪くないだろう? 君といられる時間は長いに越したことはないからね」
――ズキューン!
洋二さんてば!
なんでときどき、唐突に乙女ゲームな台詞をぶっこんでくるんですか!
じたばたする自分に、どうかしたのかい、なんて天然そうに聞いてくるところもたまらんですばい!
……と、使ったこともないようなへんな方言になっちゃったところで。
――ヒューン!
――ヒュヒューン!
――ピュウウウウウウ……ッ!
手はじめはロケット花火。
「これよ、これこれ。花火といえばロケット花火がないと」
それからねずみ花火。
「きゃあああっ、あっ、洋二さんのほうに行っちゃうー逃げてー!」
「ハハハハ! 次は三つ同時だぞ!」
テッパンの手持ち花火。
「うわー、四段変化っ。色が変わってきれーい!」
「両手持ちで回してやるー! おりゃああ!」
「洋二さんすごいっ! オタ芸みたい!」
「うおおお……ごほっ、ごほっ! け、煙がすごすぎる……っ!」
ふたりの遊び方といったら、すっかり小学生のそれである。だがそれがよかった。笑いすぎてくずおれるような夜なんて、この先の人生でそう何度もあったりしないだろう。
「はあ、はあ……楽しかったー! 大満喫!」
「まったくだ。遊びきれるかと思ったが、もうこれしか残ってない」
洋二が袋から取り出したのは、線香花火の束だった。
ふたりは顔を見合わせて、無言で一本ずつ取って火をつける。
じじじじ……ぱちぱち……。
先端に火の玉ができるのを見つめて、落ちないで、と心の中で祈り続ける。
しかし永遠は存在せず――線香花火の火の玉とあってはさらに儚く――ぽとりと先端の灼熱が落ちた。
花火の音が消えて気づいた。
いつしかあたりには虫の音が響いている。
秋の静寂は、すぐそこまで来ていたのだ。
「あーあ。寂しい。夏が終わっちゃう……」
「週間予報だと、まだしばらくは暑い日が続くらしいが」
「それはまあ、気候変動とやらの影響でまだまだ暑いらしいですけど……そうじゃなくて、線香花火ってどこか寂しい夏の終わりを感じません?」
洋二は顔をあげ、しばらくじっと碧南を見ていた。
「な、なんです?」
「いや……すこしばかり寂しいという感情を感じていた。なかなか君に会えなくて、僕は寂しかったようだ」
洋二はもう一本、線香花火に火をつける。
「勝負しようか。君より長くもたせてみせるよ。……君への想いは僕の方が強いことを示すためにね」
「……ま、負けません!」
そうして、夏の終わりの夜は静かに過ぎゆく。
線香花火の勝負は幾度も繰り返され――碧南の戦績は四勝五敗。この日は洋二の勝ちであった。
<< もどる
1
2
3
4
5
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
夏の終わり、線香花火
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年09月02日
参加申し込みの期限
2025年09月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年09月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!