業火のショッピングモール｜リアクション

業火のショッピングモール

　タルトは人の姿に戻り、ロッカーに預けたゲームソフトを取りに行って一安心。
「良かった、無事で」
　ミャオンを出ようとした時、父親と手を繋ぐ男の子とすれ違う。
「パパ、ゴアラの映画、はやくはやく！」
「急がなくたって、映画は逃げないよー」
　親子を見送ったタルトは、慰霊碑の背後へと向かった。
　プレートの空白を指でなぞりながら呟く。
「書いてなくても、僕は覚えているからね」

◆

　狭山親子を見送った後は、何事も無かったように昼下がりのショッピングモールに戻っていた。
　まゆらはバイトに穴をあけることもなく、定時であがり映画館に滑り込むことができたのである。
　もう、ゴアラ上映前の新作映画のお知らせが始まっている。

『待たせたな、みんなッ！　『列車大合戦』がスクリーンに登場だ！　みんなと一緒に、秘密結社の野望を打ち砕くぞ！』

「ちょっと……見にいこうかな」
　まゆらは、密かに呟いた。

◆

「バートラム＆ジョンソンの火災？　あぁ、そういえばね」
　東京にいるうちにと、清恋はツテを辿って、火災を知っている元警察官に話を聞きに行った。
「火災の日にはぐれたっていう息子を捜している父親がいたんだけど、見つからないうちに交通事故にあって亡くなっちゃってねぇ。かわいそうだったなぁ」
「……そうですか。あ、ビール追加します？」
「いいの？　ありがとうねぇ」
　清恋は、居酒屋のタッチパネルから、追加の注文をした。

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あとがき

担当マスター：陣杏里
ファンレターはマスターページから！

皆さま、こんにちは。

『ショッピングモールにはかき氷を食べにいく』陣　杏里です。
美味しいお店がありすぎて、胃袋がすぐにぱんぱんになってしまうのが悲しいところです。

この度は、ご参加頂いた皆様の、謎と趣味を追求し、人命救助するアクションを楽しく拝読いたしました。
ミャオンレイクビレッジのモデルは、TVで特集が組まれることもある、めっちゃ広いモールです。

ご参加下さった方、リアクションをお読み頂いた方、どうもありがとうございました。
皆さまがすてきなお買い物ができますように。

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