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明日も、君がいる。You are my tomorrow
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ボートを漕ぎ出し湖畔を巡る穏やかなアトラクション。お祭りの準備に浮かれる人々や、それに乗じて悪戯をしようとする生き物たちの奮闘劇に笑っていると、暗い洞窟に入ったところでふわりとボートの一部が光った。
「えっと、ここでスマホを……こうかな?」
竪琴のような音色が響き、スマホが震える。無事にアプリと連動出来たのだと喜ぶ柚春に続いてウォルターもかざすと、目の前の壁面に2つの天燈が映し出された。
乗車前にアプリで設定した、願いを込めて空に飛ばす天燈。互いに何を願ったかは秘密にしていたのに、揺らめいている姿は同じオレンジ色だった。数ある色の中から、揃って2人の愛が深まるとされる色を選んでいたなんて。つい柚春は、信じられないとでも言いたげに茶化すよう笑う。
「ワットでもこういうこと、やってくれるんだ?」
以前ニャンドに来たときは、自分ばかりが縁を繋ぐまじないに必死だった。彼は付き添ってくれるだけで興味が薄そうだったし、指輪が欲しいとねだったのも、恋人証明書が欲しいと言ったのも柚春だ。
けれど彼は柚春の手をそっと握り、コツンと側頭部を合わせるように身を寄せて呟く。
「だってこれは、誰かに叶えてもらうためじゃなくて……自分に誓うために願うんだと思えたからさ」
ふわりと天燈が暗闇に浮かんでいく姿も、ひとつひとつは頼りない。けれど同じように願いを運ぶ天燈たちと合流していけば、世界は毅然と煌めきだした。
「わぁ……っ!」
色とりどりに染め上げられた天燈と、それに反射する鉱物と。迷い込んだとばかり思っていた洞窟は、お祭り会場の一部だったようだ。ゆっくりとボートは天燈の中を進んでいき、願いが叶うようにと音楽が奏でられる。
幻想的な景色を堪能している間も、柚春は先ほどの言葉の意味を考えていた。『自分に誓うために願う』と言うのは、単なる願掛けとは違うのだろうか。
「ほんとに、ワットは……ここに、いるんだよね」
繋いだ左手の薬指には、まだ指輪はないけれど。それでもいつか、右手の薬指から移る日がくると思っていていいのかと、願いを込めて強く握ってしまう。
「君こそ……You’re still here」
「また英語……」
「それくらい、信じられないってことだよ」
昨日から何かと母語で話してしまうウォルターは、一種の照れ隠しだと言っていた。けれど普通の高校レベルの語学力しかない柚春にとっては、彼のニュアンスを正しく受け取れずにいる気がしてならない。
だから、ささやかな反撃をするために耳元で囁いてやる。
「……でも、昨夜は夢じゃなかったもんね?」
そのままキスを落としてクスクス笑えば、ウォルターは咳払いをして顔を隠した。どこか赤いような気がするのは、天燈に照らされているからではないだろう。
「満天の星を見ながらのご飯、素敵だったね!」
それも確かに、昨夜の話。けれど柚春はわざと意味深に言ってやったところがあるので、ウォルターが別のことで頭をいっぱいにしたのは作戦通りだ。
「あのね、あんまりからかうと――」
「僕はいつだって一生懸命追いかける側だったから」
ウォルターの言葉に重ねるように柚春が口を開くと、彼は驚いたように見つめ返していた。きっと遮ったことに対してではなく、思いのほか切望が滲んでしまったのだと柚春にもわかるくらい、繋いだ指が震えている。
「……夢みたいだって思うのは、ニャンドのせいかも」
この非日常で溢れる魔法の世界に、大好きな人と恋人として来ていること。愛が深まるように願ってくれていること。彼を信じたいのに不安になってしまうのは、決して恋人未満の関係が長かっただけではなくて。
(僕がずっと……忘れられる側だったから)
親の都合で引っ越しが続いた柚春にとって、友達の多くはその場限りだった。いくら場に溶け込み仲良くなったって、引っ越しても友達だよと約束したって、連絡を密に取り合わなければ消滅してしまうような関係。
だから今度も、ウォルターもそうではないかと思ってしまう。ただ根負けしただけで、愛してくれたわけではないのではと、自信のなさから怯えるばかりだ。
そんな柚春の様子を見て、ウォルターはようやく彼女の不安の欠片に気付いた。安心させたいし、夢ではないと包んでやりたい。けれど……それは本当に、彼女の想いと寄り添えているのだろうかと紡ぐ言葉を考える。
確かに関係を変えたいと告白をしてきたのは、柚春だ。そしてその想いを受け入れつつ、卒業後に付き合おうと示唆した自分の気持ちだって嘘偽りはない。
でも、時折考えてしまう。その約束をしていたことで、彼女の大事な物を奪ってしまったのではないか、と。
「柚春は……ここが、夢の世界だと思う?」
もしそうなら、そうしたいと言うのなら――僅かばかりの迷いがウォルターを襲ったけれど、繋いだ手を離してやることはできなかった。
いくらここが『夢とハピネスの大陸』と『魔法とアドベンチャーの海』を2大テーマにした巨大テーマパークだからって、夢幻にしたくないものもある。
「僕、は……」
震える唇から紡がれる答えが怖くて、己が再び束縛する言葉を紡いでしまうのが怖くて、ウォルターは唇を重ねていた。
どうかこの熱が、少しでも夢ではなかったと彼女の胸に刻まれることを願って。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年11月01日
参加申し込みの期限
2025年11月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年11月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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