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明日も、君がいる。You are my tomorrow
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誕生日の魔法が解けた朝。ベッドの中で微睡む柚春は、バラの香りに口元を綻ばせていた。夢の続きなようでいて、満たされた気怠さと優しく前髪を整えてくれる指先の気配が、目を開けても大丈夫だと教えてくれる。
「ねぇ、まだ夢の中なの?」
起きていることに気付かれたのか、ウォルターが小さく笑いながら指先を握った。存在を確かめるように、本当に眠っているのかと揶揄うように指を絡めてくるから、柚春は少しだけ寝たふりをしようと思ったのだけど。
「……どうしようかなぁ。せっかく誕生日プレゼントを用意したのに」
驚いて目を開けた柚春が何かを問う前に、額へ彼の唇が触れる。幸せそうに微笑む彼は、クスクスと笑いながら手をしっかりと握りしめた。
「おはよう。柚春は今日、何の日か知ってる?」
「え、でも、さっき誕生日って……けどプレゼントは、もう」
夢じゃなければ、彼とペアの万年筆を貰った。それで恋人証明書も書いて、婚姻届みたいだねと笑ったはず。
だから今日は4月2日で、誕生日は終わっていて――夢の時間が終わった普通の日のはずだ。
「言ったでしょう? あれは卒業祝いも兼ねた『未来の僕らと約束するため』のプレゼントだって」
つまり万年筆は、恋人になった記念の証。呆ける柚春の頬にキスを贈ると、ウォルターは後ろで控えていた小箱を差し出した。
「今日は『April True』、真実を話す日。だから、遅れちゃったけど……誕生日プレゼントと、それから」
窺うように目線を寄越し、恥ずかしそうに口元を緩め、ウォルターは甘く囁く。
「……柚春。恋人になってくれて、ありがとう」
それが彼の真実なら、柚春の返す真実はひとつだ。夢のような1日でもなく、ずっとウォルターを追い続けた日々を振り返って、どこか不敵に笑って左手をかざしてみせる。
「うん『今は』ね」
ひらひらと踊っていた手が、捕まえてもいいと言うようにウォルターの顔の前に差し出された。2人だけにしかわからない真意が込められた、とても挑発的な言葉遊びのセンスに、ウォルターはクスリと笑って手を取る。
「なるほどねぇ……なら、席は空けといてくれるのかな?」
「でもワットは、あんまり気の長いほうじゃないんでしょう?」
どうしようかなぁと笑う柚春が繰り返すのは、彼女からの告白でウォルターが返した言葉たち。互いに想いを伝え合ったけれど、その手を取ることは許されなかったときの思い出。
「Not waiting anymore」
今は何もない左薬指に口づけて、ウォルターは笑みを深くする。引き寄せた彼女の腕を伝うように視線を流して、瞬く柚春を見つめながら手首の内側にも口づけてやった。
「……Get Ready?」
悪戯に弧を描く唇と、挑発的な視線。低く囁く声も添えれば、柚春はぴくりと肩を揺らす。さっきまで優位に言葉遊びを楽しんでいた彼女の頬が染まって、ウォルターは満足そうに手を握り直した。
「つまり――その言葉を覚えてるなら、『今は』ってわかるよね?」
けれど、柚春から漏れたのはクスクスとした笑い声。余裕があるように笑ってみせる顔はやっぱり赤くて、何の我慢比べかとウォルターは楽しげに続きを待った。
「ふぅん……もう、『待て』は止めたの?」
懐かしい台詞の応酬に軽く口づけると、彼女は嬉しそうに「そっか」と笑ってプレゼントを受け取る。包みは解かず、リボンを指先で遊ばせながら再び悪戯に微笑んだ。
「わかるのと待てるのとは……別だからね、ウォルター?」
「そうくるかぁ……なら、僕のすることはひとつだね」
降参だと言うように笑って、仰々しく手に触れる許可を求めるよう差し出して。どこか約束の言葉でも期待するような柚春の手が指先に触れると、ウォルターは光栄だと返すように軽く手を掲げて――自然と射貫くように彼女を見つめた。
「Another shot……to keep you close」
言葉の句切りで手のひらにキスを落として、息が触れる距離のまま呼吸を置いて。もう一度目線を合わせて言葉を繋げるときには、真面目だった声音が熱を帯びた物に変わり、最後だけ掠らせた。ウォルターの揺るぎない瞳と相まって、何かを熱烈に宣言してくれたことは柚春にも伝わるのだけど、その全てはわからない。
「別の……何?」
「あはは、これは複数の意味があるから、ちょっと難しいかもねぇ。……『逃がさない』って言ったんだよ」
小さく笑って彼女を抱き寄せると、ウォルターの顔は意地悪な眼差しに変わる。いままで揶揄われて、悪戯にあしらわれてきたものとは違う、愛おしさを込めたたちの悪い笑み。
「撃ち落とすのは誰の得意分野か……知ってるよねぇ、柚春?」
啄むような口づけを繰り返されたら、柚春に反撃する暇もなければ、プレゼントを確認する余裕もない。
春の朝は、ゆっくりと溶かしていく。春霞も、薄いおぼろ雲も、時間も――そして、2人も。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年11月01日
参加申し込みの期限
2025年11月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年11月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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