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ふたりは山道をひたすら駆けのぼった。
倒木を越え、ぬかるみを跳び、茂みを突き抜ける。あおいは小柄な身体に似合わぬ健脚ぶりで先を走るが、フィンもそれに遅れを取らない。やがて森の奥に開いたくぼ地にたどりついた。あおいが枯れ草の山をかきわけると、人為的に掘られた塹壕のような隙間が口を開けた。あおいはためらいなく飛び込む。深く掘られたその隙間には、縄ばしごが垂れ下がっていた。
足元がようやく安定した地面に触れた。そこは、天然の洞穴を利用した地下空間だった。
か細い光源しかなかったものの、あおいは手探りで蓄電式のランタンを手にとった。ぼんやり光るランタンを天井に吊す。これで空間の全容が明らかになった。
意外なほど広い。数人なら難なく滞在できるだろう。壁際の棚には浄水ポッドと簡易の寝具、非常食パック、医療キットなどが整然と並んでいた。いずれも、コロニーで見られるような粗末な手製品ではない。旧文明時代の民生品だ。
地下室には他の人間の姿はない。あおいはしばらく耳を澄ませていたが、やがて諦めたようにランタンの灯りを調整する。そのまま壁に歩むと、フィンに背を向けたまま道具の点検をはじめた。
「……きみは、レジスタンスなのか」
フィンが言い終えるや否や、あおいの姿がぶれた。
次の瞬間には、刃がフィンの喉元にあった。予備動作は皆無。空気すら揺れていない。
短い刀身が、かすかに唸り声のような振動音を立てている。表面が波打つように動いている。ショートブレード、レジスタンスが好んで使う振動型の近接武器だ。
「だったら?」
白刃を突きつけたままあおいは言った。刃の切っ先は、フィンの喉を容易に切り裂ける位置にある。
「いまから質問タイム。回答は『イエス』か『ノー』か。それがルール。いい?」
「待ってくれ、急に──」
言いかけた瞬間、刃がほんのわずか喉元に近づいた。冷たく、震える鋭さを想像する。
「『イエス』か『ノー』。これ以外を口にしたら質問タイムは終了」
「……イエス」
あおいがうなずく。
「ドクターの手先?」
「ノー」
「レジスタンス狩りの監視役?」
「ノー」
「都市生まれ?」
「イエス」
そこから次々、間髪を入れずあおいは質問を投げるが、いずれもフィンは迷わず回答した。ガーナックϜは情報処理効率を重視して作られたオーキッドだ。矛盾することは言わない。
あおいは小さく息を吐き、ようやくナイフを下ろした。刃は鞘に収まり、彼女の姿勢もわずかにゆるむ。
「もう、『イエス』か『ノー』以外で話してもいいんだよな?」
フィンが喉笛をさすると、
「……イエス」
と告げてあおいは、かすかに笑みを見せた。
それで、とフィンは言う。「頃合いを見計らって上の様子を見に行こう。俺はレジスタンスの考えに必ずしも同調するわけではないが……あおい、きみの仲間だとすれば話は別だ」
あおいは返事をせず、かわりに、腰のショートブレードに手をやった。
縄ばしごがきしみ、揺れたのだった。
「あ、いたいた。無事だった?」
降りてきたのは小柄な少女だった。長いまつげに切りそろえた前髪、黒髪のショートボブ。あおいと同年齢ないしやや下の容姿だ。
「かなえさん! 無事だったんだね、他のメンバーは?!」
「だいたい無事だと思う。全員、隠れ場所になんとか逃げこんだから。セントリーか……ただの量産型よりきついよね、あいつら」
それで──と、
かなえ
と呼ばれた少女はフィンを見て目を細める。
「その人、誰?」
「途中で出会った旅人。ちょっと事情があって……って感じ」
「信用していいの?」
かなえはふたたび、フィンを頭のてっぺんから爪先まで見た。
「さあね。仮に敵でも、大した脅威にはならないよ。蘭紋ガーナックに男性型はいないはずだし」
「でも、川のむこうはドクターの勢力との緩衝地帯(ノーマンズランド)、川沿いに来たんなら信用できないって」
その言葉に、あおいの視線がわずかに細まる。フィンには意味がわからないようだったが、あおいはじっとかなえを見つめていた。
「──おかしいな」
静かな声だった。だが空気が変わる。まるで音のない稲妻が走ったような、冷ややかな緊張が地下室を満たす。
「……ん? なにが?」
かなえがとぼけたように首をかしげた、次の瞬間だった。
白い光が走った。
抜き打ち。まるでそれが最初から決まっていた動作のように、あおいは腰のナイフを抜いていた。フィンには視認できないほどの速さで、ショートブレードの刃先がかなえのいた場所を凪ぐ。
切っ先が描いた軌跡は威嚇でも忠告でもなかった。確信だった。
かなえ──否、その偽りの皮をまとっていた存在は、反射的に飛びすさって動きを止めた。
「……かなえさん。あなたがスパイだったなんて」
フィンが息を呑む。偽りの少女はその場に立ったまま、くくっと笑った。
「なぜにわかったか、聞いてもよいか?」
「簡単。さっき、あなたはフィンが川沿いから来たって話した。けど、私はそんなこと一言も話していない。知ってたんでしょう?」
あおいは、もう一歩踏み込む。声に迷いはない。
「知るはずのない情報を語った。それが証拠」
「なるほど。油断ならんのう」
かなえの様相が、まるでスイッチが入ったように滑らかに変わる。肌の色が、髪の色が、瞬く間に変化していく。
黒髪だったはずの髪は、長さを保ったまま桃色の巻き髪へと姿を変えた。あおい同様の服装は、艶やかなタキシードの上着と網タイツ、そしてシルクハットに変化する。片眼鏡──モノクルを左目にかけたその姿は、もはや先ほどのかなえではなかった。
顔だけはそのままだ。可愛らしいまま、ただその口から出る口調は別だ。
「見破られてしもうたか、まあよい。いずれにせよわらわの勝ちじゃからな」
その口調は貴族のようであり、老人のようでもあり、どこか道化のようでもあった。
「ガーナック……!」
「その通りじゃ。わらわの名はデルタ。
ガーナックΔ(デルタ)
! 高位の蘭紋にまみえし栄誉、胸に刻むがよい」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年07月20日
参加申し込みの期限
2025年07月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年07月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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