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LIQUID -Star Chronicle- 仲夏の英雄譚
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【サイドクエスト『キノコ村収穫大作戦』】
「おおっ? こうか。いや、あれ? うん? ど、どうなってんだこりゃ? うわっ、なんか出た!」
ウェポンマイスターとしてリキッド大陸の中心、サイディア王国は王都シードルへと降り立ったカノン(プレイヤー:
京極 花音
)は右往左往していた。文字どおりに。向こうに行っては戻り、あちらへ向かって歩こうとして反対へ駆けだした。NPCに話しかけようとしてスキルが暴発し、<ぶん回し>を繰り出して大剣を振り回しながら街中で踊り狂ったりした。
バイトは花屋。バイク好き。比較的アクティブな青春を送る花音にとって、ゲームとはどこか疎遠な存在だった。苦学生でもあるから、なかなかあれもこれもと多趣味に手を出すわけにもいかず、これまで経験する機会もなかったのだ。思えば小学校の頃、お金持ちなクラスメートのたかし君にちょっとだけ、ニャリオブラザーズを遊ばせてもらったくらいだ。あの時屈託なく笑っていたたかし君は今ごろどこで、なにをしているだろうか。
それはさておき昨今は、そんなゲームとは縁遠いがいざ試してみたならハマる可能性も無きにしも非ず、な潜在的プレイヤーをも取り込むべく、ゲーム機は高価で高性能高機能から一転、小型化や安価な方向へ振り切る商品も登場し始めた。『LIQUID』専用ヘッドマウントディスプレイもそうしたもののひとつであり、VR機器としては珍しいことに単一のタイトルに特化することで、低価格ながらも高精細なゲーム体験を可能としたのだ。
そんなわけで、花音がバイト代をバイクのメンテとガソリン代に費やした余剰分で購入できるくらいにはお安く、かつ花音が大学のキャンパスで噂を耳にし、興味を持つにいたるくらいの知名度を備える『LIQUID』に、このたび手を出してみる運びとなったのだった。
「よ、よし。ようやく歩けるようになってきたぜ……」
初めて見るリキッド大陸の色彩鮮やかで美しい風景や、どこまでも連なる広大な世界にひとしきり圧倒されたところで、まずは操作に慣れてみようとしたのだが、そこはゲーム初心者。第一歩を踏み出すのにもずいぶんと苦労を重ねてしまった。ここからそこへ歩いてたどりつくのにも難儀したし、事あるごとにスキルを誤発動しながら王都中を練り歩いくはめになった。
「ちくしょう、なんかえらい恥かいちまった気がするな。街中盆踊り男とかアダ名つけられてねえだろうな……」
こんな調子でバカでっかい剣を振るってモンスターとのバトルなどこなせるものだろうか。いささかの不安がつのる。
バトルといえば、駆け出し冒険者にふさわしい、低難度の手ごろなクエストがいくつか提示されている。これまた苦労をしながらその中のひとつを受諾し、さっそく冒険の旅へ……といきたいのだが、クエストを進める方法が分からない。どこへ行ってなにをすればいいのかがサッパリ分からない。そもそもカノンは自他ともに認める生粋・筋金入り・極まった方向音痴であった。現実世界でもそうなのだから、慣れないゲームの世界で目的地をぴたり定められるわけもない。結果、1時間近くを無駄にあっちへこっちへ駆けまわることとなってしまった。
「どっちにいきゃあいいんだ、こりゃ? くそ、ゲームでも方向音痴かよ、俺ってやつは……」
「あー。なあ、君。ちょっといいかね?」
そんな時だった。ふとかけられた声に振り向くと、そこには冒険者の男がふたり、立っていた。
彼らはアバターに警戒の表情を浮かべた花音へ、どこか探るように話しかけた。
「ずいぶんとお困りのようじゃあないか。どうだろう? よければ俺たちに、助力の手を差しのべさせてはくれないかね」
ガチャプレイで振り回す大剣はいささか的を外れたが、それでもマイコニドは倒れ、微量ながら経験値と数ボトルの金を落とした。カノンの初モンスター討伐だ。まあ、敵はそこらじゅう、うじゃうじゃと群れているのだが。
「うむ、上手いぞカノン! なかなか筋がいいではないか」
「うんうん。初めてにしては上出来だよお」
「ほ、ほんとッスか? あざッス!」
初クエストへの同行を申し出たふたり。
ひとりはセオ。いわゆるガチャから排出される高レアの英雄キャラで、<怪盗>の異名を持つファントムスティーラーだ。貴族のような仕立ての良いスーツと数多の宝石を身にまとい、大鎌を振るって敵の命と金を奪う。彼はこのキャラを特に気に入り育てているようで、なかなかの高レベルらしい。それにロールプレイにも余念がない。
もうひとりはコンポタと名乗った。こちらはプレイヤー自身の姿を反映するアバターで、やや小太り。おっとりとして穏やかな顔立ちをしたエレメンタルブレイカーだ。セオと比べて装いはシンプルでいささか貧相に見えるが、手にした杖だけは見るからに高価な逸品であり、事実彼の放つ炎の魔法は一撃をもって数体のマイコニドを丸焼けにした。
「自分、ゲームとかあんまやったことないもんで。全然勝手が分からなかったんッス。手伝ってもらって助かるッス!」
カノンは必死に大剣を振るいながら、礼を述べた。サイドクエスト『キノコ村収穫大作戦』はたしかに初心者向けだが、登場する敵モンスター、キノコ人間のマイコニドの出現数が尋常ではない。あちらから襲ってくることはないノンアクティブなモンスターながら、うっかり集団の真ん中で切りかかったりすると、攻撃した者へとたちまち標的がリンクし、タコ殴りにされてしまう。少数を狙い少しずつ間引いていくのがセオリーなのだが、セオとコンポタのふたりがカノンの手に余る分を引き受けてくれたおかげで、カノンは目の前の相手に集中して、たいそう必死に取り組むことができた。
「手伝いとは言うが、我々はあくまでカノン、君の成長を促すためにここにいるのだ。主人公は常に自分たらねばならない、そのような気概を持つことこそが真に一流の冒険者を育み、ひいては旅を楽しむコツともなるわけであって」
「セオも偉そうなこと言うようになったよねえ。おれたちが初心者の頃なんてさあ、数え切れないくらいのキノコに囲まれてさあ、半泣きになりながら逃げかえったもんだよ~」
「こらコンポタ、余計なことを言うものじゃない。俺の威厳が薄れるではないか」
どうやら長いこと冒険者として行動をともにしているらしいふたりに、カノンは頼もしさと好感を抱いた。
「お? レベルが上がった? なんか、新しいスキルを覚えたみたいッス」
「いいねえ~、じゃあさっそく、ぶちかましちゃえ~」
「おス!」
おかげでカノンも調子が乗ってきた。お世辞にもハイレベルとは言えない、いまだ初心者脱却ならずといったおぼつかない操作ではあるが、いずれコツもつかめるだろう。
大剣を構え、マイコニドの集団へ突撃すると、覚えたての新スキルを解放した。
「おりゃあああっ、<マグナムブラスト>!!」
噴出する炎の斬撃が、キノコ人間たちを荒々しく薙ぎ払った。
「おっしゃ、初クエスト、無事完了だ。ふたりとも、あざッス!」
クエスト達成の報告をし、報酬を受け取ったところで、セオが言った。
「俺たちはいつか、ギルドを立ち上げるつもりなのだよ」
「ギルド?」
「今後のアップデートで実装予定のシステムでねえ。まあ、いっしょに遊ぶ仲間が集まるコミュニティみたいなもんだよ~」
怪訝そうな顔を浮かべたカノンへ、コンポタが説明してくれた。いずれそのようなものが追加される予定なのだという。
「気の合う者同士ならば誰でも受け入れる、魂の在処。そのような場所にしていきたいと考えている。もし君が望むならば、席をひとつ空けておくとしよう。覚えておいてくれたまえ」
「くれたまえ~。そんじゃ、またなんかあったら呼んでね~」
カノンの冒険の始まりは、よき出会いによって祝福されたようだ。
「……ありがとうございました!」
頭を下げ、次なる冒険へと向かう。さて、どこへ足を運んでみようか……と目的を定めたところで、たどりつけるかどうかはさっぱり分からない方向音痴ぶりなのだが。
まあ、風まかせもいいだろう。カノンは晴れ渡る空の下へと悠々、歩きだした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
ゲーム
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年07月10日
参加申し込みの期限
2025年07月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年07月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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