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LIQUID -Star Chronicle- 仲夏の英雄譚
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【サイドクエスト『秀蓮の旅立ち』ウーローン・港町スイセン】
ウーローン東部の港町、スイセンは物々しい空気に包まれていた。刃の怜悧と火薬のにおいが演出する空気だ。秀蓮(プレイヤー:
朝永 真深
)とカーリー(プレイヤー:長島 ゆかり)は顔を見合わせいぶかしく眉をひそめた。
「あの不良王子……」
「やっぱロクなこと考えてないみたいねー」
あわてて物陰へ身を隠す。厚い甲冑に身を包み武器を携える兵たちがそこら中を闊歩しているのが見えたので。
風光明媚な港はなにやら、いかめしい軍港のような風情だ。いささか装飾過多で華美な鎧姿の兵たちが道端に立ち、行き交う者たちへ目を光らせている。港に暮らす民たちは居心地わるそうに顔を伏せ、今しがた船で到着したのだろう玉楼の商人たちは兵たちの厳しい詰問にさらされている。たまたま通りがかったらしい冒険者などは身ぐるみをはがされ、武具も財もまるごと巻き上げられるという傍若無人であった。
「見て、カーリー。あの船たち」
「いかにも軍艦ってカンジだね。なにをするつもりなのかなー、あの王子は……って、まだむくれてんの? 秀蓮」
「む。別に、そんなんじゃないわよ……」
ぷいとそっぽを向いた秀蓮に、カーリーはくすくすと笑みをこぼした。
ファンツァ王子。極東の大国・ウーローンの、王位継承権第108位。彼が王宮から盗み出したのは、王位を継ぐ者の証……<霊王の玉璽>、その所在を示す文献であるという。それを手にした者こそが次代の王となる。悪辣、無頼にしてある種のカリスマをも備えるファンツァが玉璽を手に入れたなら、ウーローンという国家の権威は地に落ちることだろう。
その追走と阻止をウーローン王朝より秘密裡に命じられたのが、類稀な能力を持つ冒険者たる秀蓮だった。幼少の折は彼女を厳しくしつけ、娘の放浪癖を押さえ付けようと試みてきた父も、王命とあらば従わざるを得なかったらしく、今回の旅にはあっさりと許可を下ろした。
それが気に食わないのだと秀蓮は言う。
「いい? カーリー。旅っていうのはさ」
「うんうん」
「おさえ切れない冒険心と、それをはばもうとする障害、人だったりシチュエーションだったり、あるいは強敵難敵なモンスターだったり。いろいろだけど、とにかくそういうものとのせめぎ合いがあって、葛藤したりぶつかり合ったり……ドラマがあってこその冒険だと私は思うわけ」
「うんうん」
「それをこうあっさりと、ああ王さまの許可なら仕方ないよね、じゃあいってらっしゃい、なんて軽々しく……まったく、つまらないったらないわ!」
「うんうん。つまりお父さまにはもっと厳しくしてほしかったと。Mなの?」
「ちっがうわよ、ぜんぜん違う! そーいうことじゃなくて……」
「ちょっと秀蓮、おさえておさえて! 見つかっちゃう!」
カーリーに口をおさえられ、憮然とした顔でもごもごと秀蓮は続けた。
「……まあ、そんなこと言ってても仕方ない。あたしたちのやるべきは、ファンツァ王子の捕縛、そして文献の奪還。それだけよ」
「はいはい。なんだっていいよ。私はあんたに付き合うからさ」
屈託なくそう告げられ、秀蓮の瞳はしばし惑ったが、港から銅鑼の音が響くにあたり、思考を中断して身構えた。
「さて。それじゃ、やりましょうか」
「おっけー!」
駆ける。秀蓮の<武技幻影>にて生み出した刃で、飛来する矢はそのすべてを断ち落とし、カーリーの魔法が兵らを氷塊に封じ込めて黙らせた。
「秀蓮、右!」
「まかせて!」
武技幻影、弓矢を具現化し放つ。大槍を構えた巨体の兵士を一矢で倒し、突き進む。
桟橋には何隻もの巨大な軍船が停泊し、おそらく出港準備を進めているさなかだろう。兵たちは揃いの甲冑を着込んでいるものの手にした武器はばらばらで、その挙動もあまり統率されているようには見えない。どうやら正規のウーローン兵では無さそうだ。
ファンツァ王子とそのシンパからなる一派が、ここ港町スイセンで何事かを画策するという情報は正しかったようだ。にもかかわらず、秀蓮はやはり不機嫌そうに片眉を下げた。
「おかしいわね」
「っと、もうひとりやっつけたよ! ねえねえ見てた、秀蓮!?」
「船のどれかに王子が乗っているものと思ったけど……見立てが外れたかしら? 手ごたえが無さすぎるわ」
「ええ、ひどくない!? 私がザコをいじめて喜んでるみたいじゃん!」
カーリーは憤慨するが、たしかに軍船の並びに対して兵の数はどうにも少ない。街中に配された兵たちこそ多く見えたものの、彼らはどうやら港を制圧し駐屯を保持しているだけらしい。
では、あの物々しい軍船に乗り込むべき多勢は、どこへ行ったのか?
「へっ。ザコたあな、言ってくれんじゃねえか」
「!!」
刹那に身をかわす。鞭……いや、蛇腹のような刃を持つ剣だ。意思を持つかのようにしなるその軌道を、瞬時に具現化した幻影の剣で弾く。二度三度、四度、数え切れないほどの剣戟をしのいだ後、蛇腹は弧を描いて持ち主の手もとへと戻った。
女だ。傷のある片目を眼帯で覆い、胸当てのみを身につけた軽装で、秀蓮やカーリーと同じくらいの年頃に見えた。
「ファンツァの大将なら、ここにはいねえぜ。アテが外れたかよ?」
「……気をつけて、カーリー。この女はザコじゃないわ」
「わ、分かってる!」
身構えているうち、兵たちが集まってきて隻眼の女の脇を固める。どうやらファンツァ一派の抱える将のひとりであるらしい。
「あなたは誰? 王子はどこに行ったの? ここに軍艦を集めて、なにをするつもり?」
「答える義理があるか? と言いてえとこだが……大将が言ってたぜ。ドつええ女がここへ来たら、いいから全部教えてやれってな。てめえのこったろ?」
女は蛇腹剣をいつでも放てるよう、切っ先を傾けながらに言った。
「アタシはマイシャ。大将の右腕さ。スイセンを抑えて船を用意しておけとのお言いつけでね、こうしてウーローン軍から船をかっぱらっちゃあここに運んでるわけだ」
「なんのために……!? なにをしようと言うの?」
「大将は王サマになるつもりだけどよ、兄王どもの手あかのついた土地なんざいまさら欲しかねえんだと。どうせなら自分たちだけの土地を手に入れて、そこを新たなウーローン王朝として宣言するんだとさ。分かるかい? お嬢ちゃんよ」
ニヤリと口角を上げる女に、秀蓮は歯を軋ませた。
スイセンは貿易港でもある。日々他国からの船を受け入れているが、その多くは近郊、ウーローンとならぶ極東二台国のひとつ、玉楼からのものだ。
「まさか……玉楼を侵略するつもり? 東方の島国を新たな領土としようというの?」
「ご名答! さっすが大将、アタシの惚れたオトコだぜ。ワリイこと考えさせたらそりゃあもう、スケールがちげえよな」
荒唐無稽に思える。小国とはいえ玉楼の国力も軍事力も侮れるものではないし、特有の戦士たち<サムライ>は高潔にして屈強、恐るべき剣客として知られているのだ。港の軍船の並びは壮観ながら、一国を相手取るには矮小に過ぎるだろう。
しかし、と秀蓮の瞳は吊り上がる。
「……カーリー。ここは退くわ」
「えっ、いいの? ほっといて?」
「ファンツァ王子が独断で玉楼を攻めるなら、相手にならないわ。けど、彼が玉璽を手に入れてしまったら? ウーローンの王たる証、霊王の玉璽を持つ者が、軍船を率いて侵略を開始するのだとしたら……?」
カーリーの顔が青ざめた。
「それって……せ、戦争になっちゃうじゃん!?」
「だからまず、ファンツァを止める! 彼が玉璽を手に入れるのを……彼はどこ!? 玉璽はどこにあるの!?」
「大将は今ごろ、ウーナンの霊廟さ。玉璽はそこにあるんだと。だがよ、お嬢ちゃん。アタシがすんなり、テメエらを行かせると思ってんのか? ああん!?」
蛇腹の刃がしなり、兵らがふたりを取り囲む。カーリーは怯えて秀蓮の袖をつかみ、
「……ふ」
秀蓮は、口元を歪め笑みを浮かべた。過程はどうあれ、今度の旅も結局のところ、ハードな道行きとなりそうだ……彼女自身が望んだとおりに。
「押しとおるわ!!」
裂帛の気合とともに発し、秀蓮は飛翔した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
ゲーム
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年07月10日
参加申し込みの期限
2025年07月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年07月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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