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きみと春のはじまりを
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仕事のことも荷ほどきのことも忘れるため、2人はスマートフォンを鞄の奥底に仕舞って、デジタルデトックスに挑戦することにした。
いつも時間に追われ、移動時間も忙しないことが当たり前すぎる2人には、太陽の位置と体感時刻だけで過ごすというのは難しいかと思われたが、手放してみればなんてことはない。
最初こそ、仕事先から緊急の連絡があるのではと落ち着かず、つい手を伸ばしかける場面もあった。でも、今日はオフだと思い直せば、優先されるのは互いのこと。
コーヒーを淹れて、のんびりドームからの景色を眺めたり。お腹が空けばドームに用意されていた軽食をつまみ。そこから焼き菓子とミネラルウォーターだけを手に、夕暮れまで周辺を散歩する。そんな何気ない時間が、日々のしがらみをそっと洗い流してくれた。
隣で笑ってくれる存在に感謝して、ちょっとだけ未来予想図を語ったりして。
今はまだ綿密にカレンダーが必要な予定ではないけど、絵空事にするつもりもない話は、こうしてゆったりとした気持ちで語らうのがちょうど良かった。
そうしてドームに戻って、ソファ代わりにベッドへ沈み込んだ水樹は、遠慮するように端へ寄って呟く。
「ねぇ、ヒュー。……ヒューが、お嫁さんに求める条件って、何かある?」
すでにプロポーズを済ませたはずなのに――どうしてそんなことを尋ねるのだろう。
不思議に思いながら、ヒューは反対側に腰掛けて問い返す。
「それを聞くってことは、水樹にはあるの? 夫に求める条件」
例えば、カメラマンは繁忙期と閑散期によって収入が変動する。彼女もモデル業であれば、なおさら2人の収入が一生涯を通じて安定するとは言いがたい。それによって不安を生じることはもっともだし、せめてどちらかが安定した仕事をと考えるのは当然だ。
そこに不安がないとしても、職場への通勤距離だってあるだろう。同棲を始めた住まいは交通の不便な場所ではないが、東京の事務所やスタジオに通う水樹にとって、必ずしも利便性があるとは言えない。ゆくゆくは、どちらの仕事を優先し拠点を考えるか、ということも必要になってくるはず。
悶々と考え込むヒューをよそに、水樹はそっと彼のシャツの裾をつまんだ。彼女にしては珍しい甘え方な気がして、真面目に今後の生活プランを考えていたヒューは、何かのサインかと水樹の動向を見守る。
「私は……ヒューであること以外に、条件なんてない」
返ってきた答えは、あまりにも真っ直ぐ過ぎた。
裾をつまむ力も束縛をするほど強くはないが、離すつもりはないと訴えているようで、思わずヒューは照れたように笑みを零す。
「そんなこと言われたら……僕、もう頑張るしかないね」
もとより、水樹と共に暮らすと決めた以上、頑張らないなんて選択肢はないけれど。
それでも彼女に、こんなに熱烈に求められたなら、期待以上に応えたい。
水樹がくすっと笑って、そして少しだけ真剣な顔で問う。
「……で、ヒューの条件は?」
「そうだな……いっぱいあるよ」
彼女と同じように返しても良かったのだけれど、なんだかそれも格好悪いような気がして、ヒューはそのままベッドに横になった。
緊張した面持ちで見返す水樹に笑いと愛しさがこみ上げるけれど、これだけは伝えなければいけない。
「まず、僕を全身で愛してくれること。自分のやりたいことにも全力で取り組んでいること。それから……」
ひとつひとつ理想を挙げていくヒューは、その理想が誰であるかしっかりと伝えるように見つめている。
初めは条件のひとつも聞き零してなるものかと思っていた水樹も、遠回しに己のことを褒めて求められていることに気がついた。
「わ、わかった! わかったから」
「本当に? でも、最後まで聞いてくれると嬉しいな」
クスクス笑うヒューを見て、やっぱり勝てないと顔を真っ赤にする水樹だけれど。それならばと掴んでいた彼の裾を離し、代わりに両手で彼の手を握りしめ、せめてもの抵抗で視線をそらした。
「このまま……ちょっとだけ、くっついててもいい?」
「もちろん」
そうして、隙間を埋めるように体が寄り添うと、ヒューは空いている手で水樹の肩をそっと抱き寄せた。
まるで子守歌のように優しい声音で彼の『条件』は紡がれるけど、不思議ともう恥ずかしさはない。
なぜならこれは、彼が水樹を愛しているという証拠。彼が妻に求める条件は、何よりも水樹であることを示しているとわかったから。
一通り言い終わったヒューは、水樹の反応を見るように腕にしがみつく彼女を見やる。静かになったことで、おずおずと顔を上げた水樹は、自信を持って微笑んだ。
――明日また、忙しい日々が始まっても、この安心感があれば大丈夫。
もう不安にならないと約束するように、どちらからともなくそっと唇を重ねる。
熱を交わさない夜も、幸せな眠りにつけるのと同じように、2人のありかたはひとつじゃないから。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年05月22日
参加申し込みの期限
2025年05月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年05月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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