ねこねこ記者と、ののこがいる未来｜リアクション

ねこねこ記者と、ののこがいる未来

ねこねこ記者と、帰島した修くんとあおいちゃん

　吾輩と綾花ちゃんと早川先生は、そのあとも、ののこちゃんの追跡を続けたにゃ。
　謎ジュースを飲み終えた英二くんとののこちゃんは、河川敷や公園を横切ったりして気の向くままに散策にゃ。と、シーサイドタウン駅前の噴水のところで、ののこちゃんの目がまんまるに。
　なんと、八神修くんと七夜あおいちゃんの姿を見つけたのにゃ！
「うわああ、あおいちゃんだー！　修くんもっ！　久しぶりっ！　ふたりとも戻ってきてたの？」
　偶然の出会いだったらしく、ののこちゃんは旧友に会えておおはしゃぎ。
　あおいちゃんと抱き合って、再会を喜び合っているにゃ。
　これには英二くんもびっくり！
「ふたりとも高校卒業後は島を離れたんだよね。七夜さんは九州だったっけ。八神君はたしか……」
「東京さ。今は、医者を目指して東大生をしているよ」
　修くんとあおいちゃんはそれぞれ忙しい中、週末を利用して寝子島に遊びに来たらしいにゃ。
「野々も佐藤も会えて嬉しいよ。会えると思ってなかったしな」
　修くんが白い歯を見せて笑うと、英二くんもののこちゃんもにっこり。
「僕らもだよ。元気そうでよかった」
　こうして、四人は一緒に散策することになったにゃ。

　ののこちゃんとあおいちゃんは積る話があるみたいで、ふたりで腕を組んで楽しそうに歩き、そのあとを英二くんと修くんが見守るようについていくにゃ。修くんは先をゆく女子二人に聞こえないようなこそこそ声で、英二くんに話しかけたにゃ。
「佐藤。聞きづらいんだが、……野々とは付き合ってるのか？」
「えっ！？　今はまだそういうわけじゃ……。いろいろあって、はっきり伝えられなかったから……然るべきときにちゃんと伝えたいな、なんて」
「そうか。なんだかそういうときが懐かしいな」
「そういう八神くんたちは……？」
「わざわざ休みを合わせて一緒に帰島したんだ。察してくれ」
　ふふ、とほほ笑む修くんの顔は、なんだか余裕にあふれているにゃー。
「物理的な距離はあるけれど、心は前より近いと思うよ。それこそニャインや電話で……」
　修くんが照れた顔で話し始めたそのとき、前方からののこちゃんとあおいちゃんが、おーいと男子二人を呼んだにゃ。ののこちゃんが指さす先には可愛らしいお店があって、軒先に黄色い幟がはためいていたにゃ！

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