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にょろっと巳(み)ラクル!新春☆初夢フェア2025 富士編
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●「天と地のあいだには、思いも寄らぬことがある」
無窮の闇と星光が交錯するなか、それでもなお輝くひとつの人工の灯があった。星雲を背景に浮かぶ、一基の宇宙ステーションである。
大宇宙からすれば微細な存在でしかない。ステーションとしても小さな規模にあたるが、それでもここには数十万の人間が暮らしている。巨大なドーム状の居住区がいくつもつらなり、金属的な輝きをはなつ外装には、無数のソーラーパネルが張りめぐらされていた。遠くから見れば、さながら宇宙の片隅に咲く機械仕掛けの花だろう。星雲の淡い光を浴び、人類の新たな故郷は幻想的な美しさをおびていた。巨大なリングがゆっくりと回転し、その動きが重力を生み出している。この場所は、人類の科学技術と想像力が結集した象徴と言っていい。
ステーションは、『ニューネコジマ』と呼ばれていた。人類発祥のみなもと――地球に実在する地名にちなんだ名前だ。
鴻上 彰尋
は、ステーション管制室の窓から水色の惑星を眺めていた。正式名はまだなく、『A-15434』とだけ呼ばれている星。ステーションはゆっくり蛇行しつつ、じつに三千七百七十四恒星時間をかけてここまで移動してきたのだ。惑星の表面を覆う薄い雲が、青と白のまだら模様を描き出している。
A-15434の姿は、歴史の授業で習った地球にどこか似ていた。みずみずしい輝きは、舞台のスポットライトにも似た神秘性をたたえ、彰尋の心をつかんで離さない。まるで宇宙が描きだした、一枚の幻想的な絵画のようだった。
「彰尋くん! 見て見て!」
明るい声に振り向くと、
七夜 あおい
と目が合った。クリーム色のエプロンを身につけ、首元を青いリボンで飾っている。そのデザインは、どこかクラシックで上品な雰囲気をかもしつつ、彼女の愛らしさを際立たせていた。袖をまくった腕にはほんのりと赤みがさし、キッチンツールボックスを握る手は小刻みに動いている。指先が宙をつまむようにただようのは、無重力での作業に慣れていない証拠だろう。だが彰尋には愛おしい仕草に見えた。
長いツインテールがふわりと宙に浮き、きらめく青い瞳が彰尋を見つめている。その色は、窓のむこうにひろがる惑星とそっくりだった。あおいの無邪気な笑顔は、無重力空間特有の冷え冷えとした空気を一瞬で明るく温かく変えてしまう。
「どうしたの、あおいさん?」
問いかけると、あおいは誇らしげに胸を張った。
「見ての通り、今日はお弁当を作るの。ミールマシン製じゃなくて、ちゃんと手作りのお弁当よ」
「ここでお弁当……?」
彰尋は目をしばたたいた。居住ブロックとちがって、ステーション中心部の管制室は限りなく無重力に近い。普通に考えれば、汁物が浮いたり、材料が散らばったりして大変なはずだ。
彰尋の疑念を察したのか、あおいはかるく人差し指を振った。
「平気平気。それに、ここで作らないともう時間がないし」
「時間? なんの?」
「忘れたの? 惑星探査船出発までの時間じゃない」
「ああ、そうだったね」
そういえばと彰尋は思い出す。これからあおいと探査船に乗り込み、あの水色の惑星に降下する予定なのだ。惑星環境シミュレーターで何度も訓練を重ねた大事なミッションである。
ニューネコジマは、建造からすでに地球時間換算で二世紀近くが経過しており、主要な設備には老朽化のきざしが見えはじめている。ステーションの寿命が近づいていることは、住民の誰もが知っていた。そのため、新たな希望を求めて計画を進めているのが、前人未踏の地A-15434への移住なのだった。
彰尋に恐怖はなかった。本来なら神経が張りつめ、胸の奥に重く圧し掛かるはずの状況下なのに、あおいといると不思議なほどに和らいでいく。それどころかむしろ愉快で、わくわくするような感覚に胸は満ちていた。彼女といる限り、自分はどんな困難にでも立ち向かえる――そんな気持ちさえ湧いてくるから不思議だ。
「彰尋くん、気合い入れていこうね。このミッションにはニューネコジマの運命がかかってるんだから」
「『運命の責任は僕らにある』、ってとこだね」
「え?」
あおいがまばたきをする。彰尋は照れ隠しに小さく肩をすくめてみせた。
「旧世紀の劇作家、ウィリアム・シェイクスピアが書いた『ジュリアス・シーザー』のセリフだよ。たしか第一幕だったと思う。ただしくは、『親愛なるブルータスよ、運命の責任は星々にはない。それは我々自身にあるのだ』って」
あおいは一瞬きょとんとしたあと、くすりと笑った。
「そんなセリフがさらっと出てくるなんて、さすが彰尋くん!」
「いや、ただの癖だよ。なんでも舞台劇みたいに感じちゃうのが、俺の悪いところだなあ」
彰尋は照れくさそうに頭をかいた。けれどあおいは首を振る。
「悪いところなんかじゃないと思うよ。彰尋くんがそうやって物事を面白くしてくれるから、ここにいるだけで退屈なんて感じないもん」
あおいの瞳が、まっすぐに彰尋を見つめている。彰尋が特別な存在であることを、全身で肯定するかのように。
あおいさん――。
彰尋は頬をかすかに赤らめながら、まどうようにしてあおいの手元に視線を落とした。
あおいはキッチンツールボックスを開けていた。普通の黒い箱のように見えるが、展開すると大きさはたちまち数倍となり、なかからステンレスの調理器具が次々と現れる。菜箸だろうがボウルだろうが、フライパンだろうがいくらでも。各ツールにはナノモーターが内蔵されており、自動で温度調整や角度変更が可能だ。さらに、このボックスは冷蔵庫と食品加工機能を兼ね備えており、内部には食材を原子レベルで保存・再構築できるシステムが搭載されている。食材補充の必要がない魔法のような箱なのだ。
彰尋の視線に気づいたのか、「そうだった。お弁当!」とあおいは菜箸を手にした。
「腕によりをかけて作るね。ミールマシンじゃこういうの、味気ないでしょ?」
「俺も手伝うよ」
彰尋は自分のエプロンをボックスから出した。洗い立てで、新品のようにぱりっとしている。
「それにしても、よくここで作る気になったね」
「だって、特別な瞬間には特別なことをしないと」
「特別な瞬間って、探査船に乗る前のこと?」
「それもだけど……」
あおいは少しだけ頬を赤らめ、視線を逸らした。
「……こうやって彰尋くんとふたりきりで何かするの、久々だから」
彰尋の心臓が一瞬跳ね上がる。だが、すぐにあおいは冗談めかしたように笑った。
「じゃ、さっそくはじめようよ。彰尋くん風に言えば、料理だってドラマだよ。『この世は舞台、人はみな役者』って、シェイクスピア劇のセリフでしょ?」(『お気に召すまま』)
「知ってるの?」
「彰尋くんの好きなものだからね。調べたんだ」
なんとも得意げなあおいが、彰尋の目にはたまらなく魅力的に映った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年01月01日
参加申し込みの期限
2025年01月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年01月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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