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にょろっと巳(み)ラクル!新春☆初夢フェア2025 富士編
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「えっ、大会?」
花音は困惑しながらウサギ王を見上げた。
「勝利すれば素晴らしい景品を与えよう。ただし、敗北すれば永遠にトランポリンを跳びつづける呪いをかけられる!」
永遠だって!?
ウサギ王の宣言に花音の顔が青ざめる。
しかし静はというと、なぜかその提案に乗り気だった。きらきらと目を輝かせて静は言うのである。
「京極さん、せっかくだから挑戦してみましょう!」
せっかくだから、って――。
花音は心の中で、深い灰色の溜息をついた。こうなったらやるしかないだろう。
かくして、トランポリンの王国にてトランポリンの大会が幕を開けたのである。
予想にたがわず城内は、これまた巨大なトランポリンだった。しかもコロシアム状にぐるりと、客席がトランポリンを取り囲むという構造になっている。席は数万はいようかという動物たちに埋められており、人間と呼べるのは自分たちだけだと花音は知った。
トランポリンの競技場に、奇妙な対戦相手がつぎつぎと入場してくる。巨大な足のカンガルー、宙返りを軽々と決めるアクロバティックなリス、密林出身らしき原色オレンジのカエルの姿もあった。どの競技者も男女(オスメス?)のペアだ。しかも例外なくカップルらしい。イワトビペンギンのペアなどは、はた目にも恥ずかしくなるくらいイチャイチャしている。
となると俺たちも、そう見られているわけだよな。
その……カップル、に?
考えるだけで、花音はどうしようもなく紅潮していた。
特等席に座るのはキングピョン、彼が立ち上がると、犬猫で編成された楽隊がファンファーレを鳴らした。
「最初の競技は『無限跳躍スラローム』である!」
ウサギ王が高らかに叫ぶ。コースを回る競争だ。コース上には巨大な輪っかが浮いており、それをくぐり抜けながら跳びつづけるのだという。うんと単純化していえば、ジャンピング障害物競走ということになろうか。
いつのまにか花音と静は、おそろいのユニフォームに着替えている。ランニングシャツとランニングパンツという組み合わせだ。静も花音も膝が隠れるロングパンツだったあたりは、ほっとしたようでもあり残念なようでもあり……などど花音が邪念を抱く暇はなかった。
「開始!」
キングピョンの号令一下、ピストルが鳴るや全選手一斉にスタートしたからだ。
跳ねる。跳ねる。バウンドする。
「うわわ」
花音は恐る恐る飛びだしたが、跳躍のたびに軌道がずれ、輪っかに頭をぶつけた。
「いてっ! 何だこれ!」
ポリウレタンみたいな素材の輪っかではあるが、正面から衝突するとごちんごちんと音が立つ。痛烈ではないもののいちいち目がまわった。
花音の苦悶の声がひびくなか、静は華麗に輪っかを通過していく。
静さん、すごいな。あんなに器用に避けてく。
それでも静は花音を置いて行ったりはしない。いちいち振り返っては、
「京極さん、がんばってください!」
とエールを送ってくれるではないか。心なしか彼女の瞳に熱を感じた。
静さんっ……!
花音は爆発した。いや、心が、である。
元気百倍! ウレタン輪っか何するものぞ!
花音は奮起した。猛烈に奮起した。爆走だ。いや爆跳だ!
「うおおおお!」
気合の入りすぎた跳躍で輪っかを回転しながら通過し、着地の瞬間にはなぜか逆立ちしていたが減点にはならないらしい。ぶつかろうが何しようが通過さえすればオーケーというルールのようだ。こうなったら遠慮は無用、次の輪っかにも激突しつつ、力任せに突き進む。まるで暴走機関車にバネを装着したような勢いだ。花音の追いあげに、観客席から歓声が沸きおこる。
「京極さん、ファイトー!」
併走する静が、まぶしい笑顔で手を振る。花音の心に火がつき、体内のエンジンが完全にブーストした。
「
うぉぉぉぉおおお!
」
花音は最終的に輪っかを肩で突破し、地面に着地した瞬間、大ジャンプでゴールラインを飛び越えた。
結果は――三位入賞!
「よし、なんとか……!」
全身汗だくのまま、花音は地面に倒れこんだ。息も絶え絶えだが、そこに静が駆け寄り手を差し伸べる。
「京極さん、素敵でしたよ!」
静の笑顔は、まるで炎天下の砂漠で見つけたオアシスだ。
静さん……!
だがそんな花音を休ませる暇もなく、ウサギ王がまたも高らかに宣言した。
「次の競技は『トランポリン綱引き』である!」
観客たちが沸き立つなか、花音と静のタッグは、驚愕の対戦相手と向かい合うことになった。
カンガルーペアである。
しかしこれがただのカンガルーではない。戦車ほどの大きさの胴体に、ボディビルダー顔負けの筋肉、もちろん脚も巨大だ。筋骨隆々の腕で綱を握る姿は完全にモンスターだ。
……あんなのに勝てるのか?
花音は腰を抜かしそうになっている。だが静はむしろ燃えていた。
「やる気が出てきましたね!」
静は袖をぐいっとまくり、綱に手をかけた。これで逃げ腰でいられようか。花音も引きずられるようにロープを握った。
そして始まったのである。跳ねながらの綱引きバトルが。
カンガルーたちはトランポリンを激しく蹴り、地響きのような音を立てながらバウンドする。跳ぶたびに、ロープがぐいぐい引かれていく。
「ちょ、ちょっと待て! 無理無理無理無理!」
花音は綱にぶら下がるのがやっとだ。
「京極さん、まだいけます! 力を出し切りましょう!」
同様の体ながら、静は闘志に満ちていた。
こうなりゃヤケクソだ!
花音は渾身の力をこめ、叫んだ。
「
こんの野郎ぉぉぉッ!
」
その瞬間、奇跡が起きた。
カンガルーペアの片方が、ジャンプのタイミングをまちがえたのだ。着地に失敗した巨大カンガルーが転倒し、もう一匹もバランスを崩してロープを離してしまった。
花音は一気に綱を引く! 審判役のトカゲがぱっと旗をあげた。一本勝ちだ!
「京極さん、素晴らしかったです!」
静さんの素敵な笑顔を見るためなら次の競技も……いやいや、もう勘弁してください……!
その後も次々、異次元競技が登場した。『トランポリンピッチング』では、跳びながらの全力投球が要求され、花音の投げたボールは火の玉となった。『空中キャッチフラッグ』では静が軽やかに舞い、花音は旗ごと転倒したものの勝利した。そしてきわめつけは『跳ねる障害物玉入れ』だ。巨大なカラーボールを空中で受け止めカゴに叩き込むのだが、花音はボールの重さに押しつぶされること数知れず、しかし静のフォローでトップ完走をとげ、観客の大歓声を浴びたのである。
「京極さん」
数字の『1』が書かれた表彰台に立つ静の目が、うるんでいるように見えるのは気のせいだろうか。照れながらも花音は静に並んだ。
ふたりは優勝したのである。元の服装で大観衆の祝福を受ける。表彰台を取り囲むのは、さっきまで激闘を繰り広げたライバルたちだ。カエルにリスにカンガルー、イワトビペンギンとカモシカ、口々に「おめでとう!」「きみたちには負けたよ」など言って、晴れやかな表情で拍手している。呪いうんぬんというのはどうやらジョークだったらしい。
「おめでとう! これが勝者の証だ!」
キングピョンがふたりに差し出したもの、それは長いマフラーだった。大蛇ほどもある。
なぜにマフラー? と花音は内心首をかしげるも、「ありがとうございます!」と静は喜色満面で受け取った。
「巻きましょう」
「あ、はい」
「一緒に!」
「えっ!?」
花音が何か言う前に、もう静は彼の肩にマフラーをかけている。背中ごしにまわして反対側を自分に巻こうとしているではないか。なんというミラクル。優勝してよかった……!
「ほれ」キングピョンはなぜかカメラを手にしている。プロのカメラマンが使うようなでっかいカメラだ。「花音選手は静選手の肩に手を乗せるよい。記念写真を撮るでな」
花音はぎょっとした。
手を乗せる? 静さんの肩に? この状況で?
ちらりと隣を見ると、静がほほえんでいる。ただの笑顔ではない。花音の心臓をじんわり締めつけるような、まぶしい笑みだった。
「いいですよ、京極さん」
その一言で、跳び疲れたはずの花音の心臓は、また猛烈に跳ねだしたのだ。どうしよう、どうするべきだ。視線をさまよわせながら、花音は右手をそろりそろりと動かす。
距離はあとたった数センチ。たった数センチなのに、静の肩に触れるのが、なぜかエベレスト登頂ばりのミッションに思えた。
手が震える。ぶるぶる震える。頼むから落ち着け……!
「もっと寄って!」
キングピョンの声が追いこんでくる。静が素直に身を寄せた。ふんわりと甘い香りが、ほんの一瞬、花音の鼻をかすめる。
やっぱ無理――。
と思った瞬間、静がそっと自分の肩をかたむけるようにして花音の手を受け入れた。
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年01月01日
参加申し込みの期限
2025年01月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年01月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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