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ニャンピのアニメに出演してるんだぜ、などと言うとたいそう羨ましがられたり羨望のまなざしを向けられるものだが、
落合 まゆら
としては苦い笑みを浮かべざるを得ない。理由は簡単、お鉢が回ってくるのは端薬ばかりだから。NYAN PIECEのキャラクターは多様で挙げれば枚挙にいとまがない。個性的なキャラクターがずらり並んでいるものだから、まゆらだってあのキャラをぜひとも演じてみたい、あのキャラの役が回ってきたらいいなと希望は尽きないわけだが、マネージャーから伝えられる役名はいつだって聞いたこともないモブキャラばかりだった。
「ニャンピに出れるってだけで光栄だし、贅沢は言えないけどね」
新人声優・まゆらと言えば昨今絶賛売り出し中であり、やはり端役ながら多くのキャラクターを巧みに演じ分け、界隈においては実に期待大と目されている。と思う、ネットでも時折自分の名前を見かけるようになってきたし。NYAN PIECEだっていずれはモブキャラのみならず、もっと名のあるキャラクターを演じられるようになるかもしれない。オファーがあるかも分からないではないか。
などとまゆらは東京のいささか寒々しいビル街の中心に立ち、遠い故郷で開催中だという『NYAN PIECE原画展』の広告を眺めて何やら感傷的な気分になっていた。
「寝子島かぁ……」
住み慣れた街を飛び出し広い世界へと打って出たのは簡単には戻るまいという覚悟あってのことだったが、ぽつぽつと散発的に回される仕事をこなしたり勝機の見えないオーディションに繰り返し参加していると、どうにもホームシックがむくりと頭をもたげてこないこともない。
「いやいや、まだこれからだし。大役がばんばん回ってきて、ニャンピの名キャラクターのオファーだって来ちゃうような大物声優に、あたしはなる!」
夢はでっかく。諦めるには早すぎるし無論諦めるつもりもない。気合一発拳を突き上げ、通行人には怪訝な顔をされたが構うものか。まゆらの瞳は燃えていた。
と、都会の空へ叫んだのが6年前。
26歳になったまゆらは再び寝子島の地を踏んでいた。星ヶ丘地区は寝子島のベニスと呼んでも過言ではない風光明媚で、栄えているが東京とはやはり趣きを異にしている。昔のまゆらにとってはそれが普通のことだったが、都心を活動拠点と定めてからは何だかやけに、寝子島の風情を愛おしく感じるようになった。
星ヶ丘のギャラリーには人が詰めかけていた。まゆらは帽子を目深にかぶり、集う人々の何気ないつぶやきに耳を傾ける。
「いや~。まさかまゆりんがこのキャラを演じるとはなぁ」
「大抜擢だよなぁ」
まゆりん。自分のことだろう。何だかむずがゆい。20歳そこそこといったところか、まゆらより少しばかり年下らしい男の子たちの貴重なご意見を賜ることとする。
「何かこう……感慨深いよな」
「俺ら、まゆりんがデビューしてからずっと追っかけてるもんな」
「いやしかしいずれニャンピにも呼ばれるとは思ってたよ。俺はずっとね」
「お、俺だって思ってたわ! つーかまゆりんって声質広いし演技も上手いから、どんな役でもできそうだったけどな」
「まぁ主要キャラは大御所が当てられるとして、大役すぎずモブすぎずでいい塩梅だったんじゃねぇかな」
「だなぁ。何にしろめでたいぜー!」
嬉しいことにファンであるという二人の言葉は、まゆらの胸に染み入った。
「おっ、そろそろトークショーの時間だ。移動しようぜ」
「おー。まゆりん、今日も可愛いだろうなぁ」
「なー」
一斉に移動を始めた人波にしたがって、まゆらも歩き出す。トークショー。6年越し2度目の開催となったこの原画展にて、アニメ版声優をゲストに招いての座談会が催されることになっている。ゲストの一人がつまりは、まゆらのことなのだった。
今回は春からのアニメ版新章開幕に向けて、新キャストを中心に招かれた。まゆらもその一人というわけだ。
「科学島タマゴアイランド編、科学者ペカニャンクの分身のひとり、ニャンク06ネールを演じます、落合です。よろしくお願いしまーす!」
明るく快活は挨拶の基本だ。詰めかけた客たちの目当ては並ぶ声優たちのいずれかで様々だろうが、少なくともにこやかな笑みとともに盛大な拍手が送られた。最前列にはあの男の子たちもおり、熱心に手を叩いている。
トークショーと言われても何を話したものやら、と思うが今回は幸い格好の話のタネが会場にあった。
「作者さんの原画、私も拝見しました。本当にすごくて……印刷されてにゃんぷに載ってるのももちろん大迫力ですけど、原画からはより直接魂が伝わってくるというか。ストレートに響いてきて、熱くなっちゃいました」
原画展なのだから原画に触れるのはよい切り口だろう。それに先ほど変装して一般人に紛れながら見つめた鉛筆の線からもたらされる圧倒的な感覚は、なんと言葉にしたらいいか分からないほどの衝撃となってまゆらの芯を貫いた。
「……この作品に関わることができて、本当に光栄です」
噛み締めるように言うと、再び大きな拍手が湧いた。
トークショーはその後も和やかに進み、またある時は熱く議論を交わし、大盛況となった。
「そう言えば、あたしの演じるネールちゃんは良く食べて良く笑ういい子なんですけど、実はこの子って後半で驚きの行動を……」
などと危ういネタバレをかましそうになり、出演者一堂に慌てて止められるというお茶目を披露したりもした。まぁこれは運営側からの仕込みであったのだが、おかげで会場も大盛り上がりであった。
会場を後にし、街をしばし眺めてから寝子電に乗り込む。星ヶ丘、シーサイドタウン、旧市街と経由しやがて電車は寝子島を出た。
車窓を遠ざかってゆく故郷に、まゆらはもはやホームシックは感じない。遠くても望めばいつだって戻ってこれるし自分を受け入れてくれるのだと、今はもう分かっている。
「またね、寝子島」
つぶやく顔は穏やかな微笑みに彩られていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年11月06日
参加申し込みの期限
2024年11月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年11月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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