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ある迷宮で手繋ぎを・綺
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初瀬川 理緒
は
佐和崎 紗月
と見知らぬ場所にいた。お城のようなものが見える。ひとりではないから心細さはない、が雰囲気からしてあまり長居はしないほうがよさそうだ。
理緒は傍らの紗月に手を伸ばす。離れないようぎゅっと手を繋いだ。
手を繋いだまま城の中を歩いてみる。燭台の火が歩くべき道を照らし出していた。
「理緒ちゃん……っ」
最初に気づいたのは紗月。黒いもやが人の形になったような、そんな黒い影がまとわりつくように近づいてきた。影は的確に、紗月と繋ぐ手を狙ってくる。黒い影は一部を鎌の形に変え、2人の手に襲い掛かってきた。
「……っ」
避けることは間に合わない。どちらともなく、繋いだ手を離す。それと同時に辺りを照らしていた燭台の火がふっと消えた。暗闇が、影の存在を消し去る。すぐには目が慣れなくて、紗月の姿も見えない。
(これってもしかして手を繋いだら再び灯る?)
「紗月、どこにいるの」
「理緒ちゃん、私はここよ」
暗闇の中、理緒は声を頼りに紗月を探した。耳を澄ます。紗月の声、息づかい、衣擦れの音。目が少し慣れてきて、ぼんやりとその姿が見えて。理緒は紗月を抱きしめた。
「見つけた!」
再び手を繋ぐ。すると消えていた火が灯った。黒い影の姿もまた見えたが、なぜか少し動きが鈍い。理緒たちはこの隙にさっさとその場を離れた。
(もう絶対に手を離さない――たとえ死んだとしても)
動く甲冑が襲い掛かってくる。さきほどの黒い影と同じで、動きが鈍い。
(手を繋いでいるうちは動きが鈍いということは)
それはきっと、手を離したらものすごく速く襲い掛かってくるということ。
理緒と紗月は手を繋いだまま走り出す。甲冑の軋む音が後ろからゆっくりと追いかけてくる。距離はあるものの、いくらか距離を置かないと不安が残る。
正面に扉が見える。脇にはわかりやすくスイッチがある。手を繋いだままスイッチを押すと開いた。扉の奥は薄暗いが、やや後方には甲冑の姿が見える。
「行くよ、紗月」
繋いだ手をぎゅっと握り、扉の向こうへ飛び込む。扉は音を立てて、甲冑の目の前で閉まった。
(これで一安心……さて、次はどんな仕掛けや罠が待ってるのやら)
『ねえそこのあなたたち』
お姫様の絵が動いている。動いて喋っている。紗月は少し驚いて立ち止まりそうになるが、理緒に手を引かれてその場を通りすぎた。いや、通りすぎようとした。
「ここ、廊下の入り口……?」
どうやら戻されてしまったらしい。また、喋るお姫様の絵の前を通ることになる。
『わたくし、カップルを見るのが好きなの』
額縁が楽しそうにカタカタ動いて、お姫様の目が2人を見つめる。
『仲の良いところやラブラブなところを見せてくださる?』
きっとこのお姫様の求めることをすれば、入り口にもどされることなく先に進めるのだろう。
(確かに私たち恋人だけど、見せつけていいのかな……?)
「紗月」
手を繋いだまま、理緒の空いているほうの手が紗月の腰に添えられ、引き寄せられる。ただ手を繋いでいるだけのときより、理緒との距離が近くなる。
「理緒ちゃん」
紗月は顔を赤くしながら理緒を見上げた。その表情はとても今の状況を楽しんでいるもので。腰に添えられた手が頭に添えられて、2人の影が重なった。
『良いものを見せてもらったわ。目の保養をありがとう』
赤面したまま、手を引かれて再び廊下を歩き出す。もう戻されることはなかった。
「あたしの手を離すんじゃないよ、紗月」
「うん、理緒ちゃん、絶対手を離さないから」
崩れる床の前。紗月は理緒と改めて手を繋ぎ直した。平均台みたいな場所だから、正直渡り切れるかどうか心配だった。手を離さないようにして、慎重に足を進める。
(途中でまた敵の襲撃を受けたらどうしようか……)
不安がよぎったそのとき、陰から何かが鋭く光るのが見えた。
「紗月!」
理緒に手を引かれて白刃を避ける。危うく首を切られてしまうところだった。暗殺者のようなローブをまとった何者かの姿が見える。残念ながら相手に諦めたような様子はない。
狭い床なので、大きく動くことはできない。もし大きく避けて手を離してしまったら、と考えただけで足がすくむ。
「紗月、あともう少しだよ!」
理緒の声が、繋いだ手のひらの熱が、紗月の足を動かす。暗殺者の攻撃は手を繋いでいるためか、時々ゆっくりになる。それをなんとかかわして、必死になって床を渡り切ろうと……。
あと一歩、のところでまた白刃が迫る。
「紗月、跳ぶよ!」
手を繋いだまま、最後は大きく跳んで、崩れる床の終点その先へ。
大きく跳んだ後、地面に転んでしまったかと思っていたのだが、そんなことはなかった。紗月は理緒に抱きしめられていた。
暗殺者の姿はもうどこにもなく、ただ薄暗い空間がある。その薄暗さも、夜が明けるように徐々に白んできていた。そんなふうに見えた。
「紗月、けがはない?」
「大丈夫だよ。理緒ちゃんは……?」
「あたしも大丈夫。紗月が無事で良かったわ」
ぎゅっと抱きしめられて、紗月も理緒を抱きしめ返した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
鳴葉ゆらゆ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
恋愛
冒険
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
6人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年10月14日
参加申し込みの期限
2024年10月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年10月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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