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星氷花 on ザ・ビーチ
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【偶然の華】
「お兄ちゃんプールに行こうよ!」
それは、
鴻上 彰尋
が実家に一時荷物を取りに行った先、唐突にも近い弟の一言から始まった。
「え――?」
彰尋は、思わずまだ小学生で元気、かつ甘えん坊でもある自分の弟――将尋の話を、驚きと共に耳にした。
何しろプールも何もまだ春、花も綻ばんとする季節であるのだから。
「あのねっ、ドーム型でお空にお星様が見えるプールがあるんだって!」
その言葉に、彰尋は今朝に見たニュースでやっていた、ドーム型の大規模レジャー施設【NEKOJIMA!】という名前を思い出す。若干投げやりでは、と思わせる名前も寝子島らしいと言えば非常に寝子島らしい所だ。
「ああ、確かにあったな……」
記憶を辿るように呟けば、傍らにいた双子の妹である千里もそれに目を輝かせる。
「うん、どうしてもって言ったら、お兄ちゃんと一緒なら良いって。ねぇ、いいでしょ、お兄様!」
ふと顔を上げれば、申し訳なさそうにしている母の姿が収まった――どうやら、よほど迫りに迫られ双子の願いに反対しきれなかったのであろう様子が窺えた。
母にそのような顔をさせてしまっては、断りようもないのが兄というもの。
そうして、突発ではあるが兄弟妹によるレジャー施設へ遊びに行くことが決まったのである。
――が、
「わーっ! お花綺麗ーっ!」
目に入った先には、宣伝には無かった舞い散る花びら――どちらが上げた声であろう、屋内【NEKOJIMA!】において。ビーチサイドに出ると、あっという間。弟妹はまるで蜘蛛の子を散らすどころか、まるで爆竹が弾けるかのように姿が見えなくなってしまったのだ。
幸いにして一旦の待ち合わせ場所と時間は決めてある、そのため弟妹の迷子という悲劇は避けられたが、その間、連れてきた彰尋は完全に一人きりになってしまったのである。
「これは……」
ひとり、本当に途方に暮れた――瞬間、
「――彰尋くん?」
思った以上に近くで聞きなじみのある声が聞こえてきた。
「……? あ……あおいさん!」
彰尋が顔を向ければ、そこには自分の頭にふわりと乗った花を手に取る
七夜 あおい
の姿が飛び込んできたではないか。
「わぁ、この花も可愛いっ。彰尋くんは……ひとり?」
自分でも悩むその問い掛けに少し考える。確かにこの状況で、自分が一人レジャープールで遊んでいるという光景も考え難い。嘘をつく必要もどこにもなく、不思議そうに首を傾げるあおいに、彰尋は今までの事情を説明していった。
「ああ、そうなんだね」
あおいが納得した様子でこくりと頷く。夏風に乗って、どちらが季節外れか分からない花びらが彼女を取り巻き、ふわりと舞い上がった。
心地よさそうに小さく声を上げて目を閉じたあおいに、彰尋は丁度良いとばかりに問い掛けた。
「そうだ――あおいさん、もし良かったら時間まででいいから、一緒にここで遊んでくれる?」
「うんっ、いいよ。昨日見たお花が凄く綺麗なのに、やっぱり写真に残らないからまた見に来たんだけれども、こういうのは誰かと一緒の方がずっと楽しいよねっ」
そうしてふたりで、砂浜を模した波打つプールのビーチサイドを歩けば上の方から弾ける喜びの声が聞こえてくる。
「あ、凄いウォータースライダーがあるんだよ! 凄いエキサイティングなのっ」
あおいのその一言で、自然とふたりの目的地は決まっていく。
「こういうのって、階段を上る瞬間が凄いドキドキするよね――」
緊張の面持ちであおいが告げ、そうしてあっという間に彰尋達の番。そして、
バッシャーンッ!!
弾ける水音と、咲き散り舞うように揺れる水面の花と水滴が、一瞬そういう意図した芸術のようにも見える程に華やかに見えた。
――だが、この花が現れた原因は、運営側も全く分からないらしいと云うのが本当に寝子島らしい。
「これは、スリリングで綺麗というか……不思議な表現しか出来ない」
「だよね! 凄く楽しいっ!」
そう告げたあおいの言葉が、ふと、心に落ちる。そうか、これは『楽しい』だ――しばらく続いてきた慌ただしい季節も終わり自身は高校生でも無くなってしまったが、まだ楽しいという情景は続いている事が、彰尋には非常に嬉しく思えて。花の揺れる波の中、思わず彰尋はその表情に微笑みを浮かんでいた。
「流れるプールも、やっぱりいいなぁ……ほら、彰尋くんっ。水中にもお花が浮かんでるの!」
次に向かった流れるプールにて。
浮き輪で、彰尋の隣をゆったりと流れるように、花の海を舞うように泳いでいたあおいが、ふとそれから少しだけ手を離すと、水の中にある手を掬い上げるかのように持ち上げた。
プールの浅い面、軽やかな音を立てて持ち上げられたのは水の中にあって、神魂効果であろう一切しおれたり萎びたりする事の無い、生命力にあふれた純白の細やかな小さな花々が集まる花がひとつ。
手の平から零れ落ちる水滴をしたたらせながら、あおいが周囲に人がいない空間で、ドーム型の天井に浮かび上がらせているプロジェクションマッピングの夜空と比較するように花を両手で持ち上げる。
純白の花と、夜の濃紺を示す空の色の対比は作り物であっても、とてもコントラストが深く、花と夜空の両方色鮮やかに際立たせた。
「うんっ、こうしてみると凄くお花綺麗!」
――そう言って、あおいが満面の笑みで無邪気に微笑む。
しかし。彰尋からしてみれば、そんなあおいが、今一番綺麗なのは至極当たり前なのであるのだが。
それでも尚、それを口に出せないのが彰尋という存在であるから。
「……そうだね」
と、空を模した天井に光る流れ星と共に、彰尋は――せめて溢れんばかりの彼女への慶びと共にその笑顔に嬉しさを交えてに微笑み返したのだ――
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
斗々
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年07月27日
参加申し込みの期限
2024年08月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年08月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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