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妖✕祓い屋 ~繋がるモノたち編~
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「祓い屋とは、諸国行脚し滅私奉公、人のため人に仇なすあやかしを祓い滅する者。で、合ってる?」
「大体はね」
実際のところは多岐に渡る。祓い屋とて何事にも横着する無精者もいれば、流れ者でも雇われ者でも主と定めなら忠義を尽くす者もある。
朝鳥 さゆる
は? そのどちらでもない。
「因果な商売よね。得体のしれない術を扱う者を人は疎んじ、あやかしにも恨まれて。こんなふうに取り憑かれちゃったりするし」
「安心して。じゅんを祓う予定はないから。今のところは」
「あら怖い。せいぜい、あんたのご機嫌を取らなきゃね」
そんなふうに笑う幽霊、
じゅん
と恋仲になろうなどと思いもしなかったが、ともかくそれが今のさゆるの理由だった。はじめは祓うつもりであったはずなのだが、人生はまこと風のごとしだ。エゲレス船から荷降ろされたばかりの西洋人形めいて華やかな装いを纏いながら、町娘のように開けっ広げに笑む彼女と共に歩んでゆくことを決めたのだった。
幽霊とゆく祓い屋稼業。世の禍乱にはいささか縁遠く、さりとて矮小な人どもの揉め事や変事に翻弄されるのは茶飯事だが、どうやら此度の仕掛けもまた一波乱ありそうだ。
「孔雀太夫……?」
「へえ、そんなあやかしが遊郭に出るので。これじゃあ客も寄りつかねえ、祓ってやっちゃくれませんか」
名を聞くなり、肩口あたりに浮かぶじゅんの気配が変じたことに気づかないさゆるではない。
「分かったわ。あたしにまかせて」
「ありがてえ、たのんますよ。しかし、どうも冷えるなここは……?」
依頼主から今のじゅんは姿を隠しているから、漏れ出す霊障もそんな風に感じた程度だろう。三味線に張りつめた弦もかくやと面を硬くするじゅんと共に、件の遊郭へ向かう。
「聞き覚えが……」
「ある。っつーか、よおく知ってる。あたしを殺したヤツだから」
蝶よ花よと舞う遊女らの絢爛華麗もいずこやら、さゆるとじゅんが踏み込む頃、見世はごうと燃え盛っていた。男たちの目を留めた、遊女がずらと並ぶ格子窓も焼け落ち、初会に太夫が客を品定めしたのだろう上座も赤赤とした炎に包まれている。
孔雀太夫は雅やかな数寄屋の二階で、腰を抜かした楼主を取り囲む無数の人形たちの只中に呆として立っていた。人形たちは付喪神だろう。
「あいつが……じゅんを殺したの」
「ええ、そう。あいつを祓おうとして、あたしは」
じゅんもかつては祓い屋家業を営んでいた。それはそれは凄腕だったと聞くが、少なくともまさに尾羽を広げた孔雀のごとくきらびやかにぞろりと着飾った女幽霊は彼女を返り討ちにする程のあやかしらしい。
「あの人形どもはあいつの言いなりよ。遊女たちの募り募った怨恨がしこたま込められてるから」
「なるほどね……屑のような楼主を助けてやるのは気が乗らないけど」
言うが早いか短刀を抜き放ち一気に詰め寄る。人形たちが一斉にぐるりと首だけをさゆるへ向け、飛びかかる。斬り払い蹴倒し踏み砕き、頭頂へ刃を突き込む。愛らしい人形だ、ただそこに在れば意馬心猿の客もいくらか和んで無体な振る舞いもするまいが、もはやあやかし。
「さゆる、左を!」
右の群れへ霊障を起こして弾き飛ばしながらじゅんが叫び、さゆるの短刀が左を薙ぐ。白色の閃きが人形の首に胴に手足を切り離した。
「じゅん。帰ってきてくれたのね」
どこかぬるりと湿り気ある声色で、太夫は語りかける。
「ずうっと待っていたわ。言ったでしょう? あなたは必ずあたしのもとへ戻るって」
「心外ね、あんたのモノになった覚えなんてないわよ!」
「これからなるの。だってこうして幽世で会えたのだもの」
愛憎絡み合い、太夫は己を祓いにやってきたじゅんへ執着し、仕舞いに憑き殺してしまったらしい。おかげでじゅんもまた成仏せぬまま現世を彷徨っている。
そんな顛末がゆえに自分と出会えたのだと、さゆるは不思議な運命の交わりを思いながらしかし、胸中猛烈に湧き上がるのは太夫のじゅんへの執着に対する凄まじき憎悪と嫌悪だった。
「これ以上じゅんに触れさせない。じゅんを愛していいのは……あたしだけよ」
人形を踏みつけ首を引っこ抜き、握り潰して壁に叩きつけ、さゆるは己が身の傷つくも厭わずただひたすらに踏み込み肉薄する。目を見開く太夫の胸元へ、抉り込んだ。
あやかしの鍛えたと曰くを持つ護り刀だ。これまでも数多のあやかし、幽霊も妖怪も付喪神も問わず斬り伏せてきた。
「ぎっ」
太夫の面が渦を巻くように歪む。
「ぎィやあああああああああ」
禍々しき女郎霊は弾けるように失せ、人形たちも二度と動くことはなかった。
再びふたり、野を行く。両脇に畑の連なる穏やかな道を歩むうち、じゅんが宙にくるりと身を翻して言った。
「あいつに嫉妬してたでしょ。さゆる」
「……してたけど?」
「ふふ。かわいいんだから」
「恋人があんな風に迫られてたら、あたしだって腹が立つわよ。それにじゅんは幽霊で、あいつも……」
「関係ないわよ」
それ以上は述べず、童女めいて鼻歌まじりに空を揺蕩うじゅんを、さゆるは苦笑いしながらに追いかけた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年05月20日
参加申し込みの期限
2024年05月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年05月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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