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妖✕祓い屋 ~繋がるモノたち編~
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都にからくり文化が花開く。茶運び人形に弓曳童子、乱杭渡り、日の本においてからくりの歴史は深いが、当世の目覚ましい技巧の進化には蘭学の流入に加え、
葉月 朱真
の手腕を外して語ることはできぬだろう。
「ふむ、これらが新しい機巧図彙か? う~ん、どれも見たことがあるものばかりだなあ」
「勘弁してくださいよ、朱真さん。葉月家のご息女にかかっちゃ、あたしの商いなんぞ児戯のようなものでして……」
「ああ、噂に聞いたのかい。さしずめ、からくり狂いの放蕩娘というところかな。ま、噂を気に病むたちではないけどね」
船問屋の主人は困って眉をしかめつつ口元をひくつかせたが、朱真はそしらぬ振りだ。希少ゆえ高価なからくりを珍重し好むのはもっぱら数寄者の大名やお座敷遊びに脇目もふらぬ道楽者、商いのはかばかしい長者などで、平民が目にするのは祭りに引き出されるからくり山車くらいのものだろうから、彼らの理解及ばぬのも無理はない。朱真とて出来を見せびらかそうというつもりもないし、なにより朱真はからくりを扱うが人形師ではなかった。
「余計な世話かもしれませんが」
「余計な世話だな」
「まあまあ。あんまりのめり込んでちゃあ、あんたの情人(いろ)にも愛想をつかされちまいやしないかとね」
「む」
朱真には心に誓った許嫁がいる。
寒河江 和光
というなかなか二枚目の美丈夫で、幼馴染でもあるから何かと気も合う間柄だが、確かに近頃は新しいからくり造りに夢中でしばらく顔を合わせていなかった。
不安げに眉を寄せた朱真へ、主人がなにやら箱を出してきた。たいそう年経ていて、しかしきらびやかな装飾が目を惹く南蛮様式の古箱だった。
「南蛮渡来の菓子でして、著香玲糖(チョコウレイトウ)というそうで。意中の殿方に贈ると縁結びのご利益ありってんで、娘っ子らの間で流行ってるんだとか。お嬢さんも土産に一つ、いかがです?」
「ほう。縁結びねぇ」
箱の中には黒く艶光する、奇妙な形の菓子が収められている。逆さにした桃のような形だ。蘭学書で見たような異国の文字で『LOVE』と書かれているが、意味は分からない。
「話の種にはなるか」
異国の味に興味もあり、許嫁と食べようかと朱真はそれを買うことにした。
さてどのように贈ろうかと思案しながらに道を歩いていたら、声がする。
「お願い! 力を貸して!」
「うん?」
声は手に携えた箱の中から聞こえる。土産の著香玲糖だ。どうやら付喪神であったらしく、可憐な少女の姿をとって現れた。
「私は『チョコ』。船に乗って、海を渡ってきたの。でも私を追いかけて、危険なあやかしまでこの日の本へやってきてしまった……」
「危険なあやかし?」
目の前は河岸だ。チョコとやらが語るべくもなく、波飛沫の合間からそいつは姿を現した。巨大な蛟のようで、そうではない。龍だ。雲と共に現れ雨を降らし雷を迸らせる、絵巻物に描かれるようなあやかしの巨躯がそこにはあった。
「へえ、海龍か。こいつはでかいな」
「ええっ、知ってるの!? というか私がしゃべっても驚かないし、あやかしの前で平然としているなんて……あなた、何者?」
「なんだ、わたしの生業を知って声をかけたのではなかったのか」
牙を剥き稲妻を纏い、龍は朱真を獲物と捉えたようだ。波濤を起こしながら港へ上がる龍を、朱真は怯えるでもへたり込むでもなく真っすぐに見据えた。にまりと笑みすら浮かべている。
「チョコとやら、あなたは運がいいね。わたしは祓い屋、からくり使いの朱真だ」
「か、からくりつかい?」
「海を棲み処とするあやかしは多いからね、河岸の者に話を通して、備えをしてあるんだよ」
そう言って河岸の隅にかけられた蚊帳のような麻布を取り払う。それこそが朱真の技巧の極み、祓い屋たる彼女の最強の武器であった。
「いざ、あやかし退治といこうか。出でよ、戦絡繰『蟹山車』!」
火砲を備えた重装甲のからくりは、朱真自らが乗り込んで操る。上空から雷が降りそそぐも朱真は不敵に笑むばかりだ。
「見せてあげよう、我がからくりの真髄を!」
「きゃああああ!?」
朱真にしがみつくチョコがわめく声も雷鳴も置き去りに、戦絡繰は凄まじい速さで横歩きして稲妻を避けながらに火砲を放つ。出し惜しみはせず全ての弾薬を撃ち切ると、装填済みの銃と砲がすぐさま顔を出し龍の鼻面なり逆鱗なりを撃ち貫く。控えの銃砲には自動で発射薬が満たされ、撃つたび順繰りに配置が入れ替わるこの高速装填機構もまた、朱真の巧みの成せる技であった。
雷をかいくぐりながら銃火を浴びせ続け、あやかしはやがて地へ伏し動かなくなった。
港へ被害が及ばなかったのはひとえに朱真の配慮あってのことだ。そのためのからくりで、そのための祓い屋だ。
「ありがとう。おかげで海龍を討つことができたわ」
チョコは深々と一礼し、ふと姿を消すと、声は朱真の懐の箱から響いた。著香玲糖へと戻ったらしい。
「お礼に全力で、あなたと愛しい人の縁を結ぶわ! 幸せになってね」
「それはいいけど、君を和光殿に食べさせるのか? どうも気が引けるなぁ」
「あ、それは大丈夫。私は菓子箱の付喪神だから」
以来、朱真の祓いの生業には相棒が共に立つこととなった。元は南蛮人が香水を収めていたという古箱の付喪神は主によく尽くし、その恋の成就を心より願ったという。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年05月20日
参加申し込みの期限
2024年05月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年05月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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