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LIQUID -Star Chronicle- 最終決戦
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【サイドクエスト『未知なる探求』 心臓<エンジン>(3)】
「星の叡智?」
「うん、それを捧げよ、だって」
聡い元騎士団長、ロサヴィアはマシロの言葉に惑うこともなくうなずいた。
「つまり、私たちの地図ね」
「そーいうことだと思う」
天球の描く星図の下に、ガラス板のような浮かぶ台座があった。周囲には多関節を持つアームが伸びており、アームに這うように碧緑の液体が満たされたチューブが絡みついていた。先端にはカメラレンズのような機構も見てとれる。
描き上げた地図を板の上へ据えよ、ということだろう。マシロの地図は彩り豊かに鮮やかで、ロサヴィアのものは几帳面に細やかに描きこまれている。それらを台座の上へ置くと、
「わ、動き出した!」
アームが軋みながらぎこちなく伸びてきて、先端のカメラレンズをせわしなくあらゆる角度から地図を観察し始めた。じりじりと音を立て、カメラから明滅する光を発しながら、それは数分の間も続いた。
やがて、
「! 誰!?」
「ひ、人?」
『やあ。いらっしゃい、ウォーターレルムの友人たち。歓迎するよ』
武器を取り出し身構えたふたりの前にあらわれたのは、確かに人の姿をしていた。少年だ。サイディア王国の貴族のように整った顔立ちをして、しかしあまり見たことのない不思議な意匠の服を身に着け、おだやかに微笑んでいる。
『そう身構えないでよ。敵意はないよ。まずは自己紹介からはじめようか。僕は、君たちの言葉でいうところの、<月の民>……』
「月の民、ですって?」
剣の切っ先を下ろしつつも鞘へ納めるほどには警戒を解かず、ロサヴィアは言った。
「月の民って、いわゆる古代民族というやつでしょう? 生き残りがいたの?」
『正しくは、その記憶をもとに構築された模擬人格ってところかな。君たちの前に投影されているのは、仮の姿だよ。こうして君たちと対話するためのインターフェイスと思って』
「あ、ほんとだ。透けてる」
マシロがずかずかと歩み寄り、少年の肩なり腕なりに手をかざしてみると、触れることなくとおり抜け、像が揺らいだ。
マシロは首を傾ける。
「でも、どうして人間の男の子なの? 月の民ってたしか」
『そう。月の民は液状生命であり、形を持たない。この姿は慣例的なものでね。突然の異種族との邂逅よりはいくぶん、君たちの緊張もほぐれるんじゃないかな?』
ふたりは顔を見合わせた。どうもこちらのことを考えての対応であるらしい。完全に警戒心がとけたわけではないが、いきなり攻撃されるようなこともなく、少なくともふたりはひとまず武装を解除した。
マシロが少年へ問う。
「それで……月の民って、宇宙人なの? この宇宙船に乗ってこの星に来たの?」
『ひとつめの質問は、イエス。ふたつめの質問は、半分イエス。半分はノー』
「どういう意味?」
『君たちが搭乗しているのは、厳密には船の一部に過ぎないから。共生する他種が作業に従事するためのスペースを設けてはいるけど、月の民のための居住空間ではないんだ。ここは推進機関にして心臓部。つまり、エンジンだよ』
月の民は液状生命体だという。他者を宿主として寄生、あるいは共生することで陸上において活動を可能としたのではないか……と、地図を埋める旅のさなか、幾度となく顔を合わせた冒険家ハルコンのおそらくは的を得た推測を、マシロもロサヴィアも耳にしたことがあった。
腕組み、ロサヴィアが問いを重ねる。
「これはあくまで、宇宙船のエンジンなのね。じゃあ、本体はどうしたの? だって、月の民はそちらに乗っていたんでしょう」
少年はどこか神妙な顔を浮かべ、部屋の中央でゆるやかに回転する天球の星図、その一角を指さした。
青く美しい大きな惑星が、少年の呼んだところの<ウォーターレルム>、つまりリキッド大陸を擁するこの星だろう。少年の指が示すのは、その隣りに浮かぶちっぽけな衛星だ。
「……月?」
『友人、君たちはそう呼ぶね。けれど、本当の名前はこう……』
少年の発した名を、ふたりは聞き取ることができなかったが、きっとそれが月の民の言葉なのだろう。
彼は告げた。
『かの星は、我らが母星だった。今ではただの巨大な石くれに過ぎないけどね、かつては豊かな水に覆われていたんだよ。そこで僕らは生まれ、繁栄した……破滅の時が訪れるまでは。星系最大の太陽が寿命を迎え、異常活性し、海水の半分を蒸発させるにいたるまでは』
天をあおぐようにして、自嘲を口元へ浮かべる。
『楽園は一転、ふつふつと煮えたぎる地獄となった。僕らは星域から逃げ出した。僕らは水がなければ生きていけない……星に残った海のすべてを失うわけにはいかなかった』
「それで、星そのものを宇宙船にしちゃったんだ? スケール大きいなあ」
悲壮な彼らの過去にも、マシロはつとめて明るくそう言った。投影されているのが幼さ残す少年の姿だからか、場を過度に暗くしたくなかった。少年も肩をすくめ、
『そう、まさに大スペクタクルさ、友人。僕らの逃避行は何万光年にも及んだのだから』
「そして、長い時を経て月の民は、この星へたどりついた……?」
『ウォーターレルム。思わずそう呼んだよ。僕らが生きるために必要な海が、僕らの母星とは比べものにならないほどの巨大な惑星を覆っていたんだからね。もっとも……レルムの歓迎は、僕らが想像していたよりもはるかに荒々しいものだったけど』
不思議そうに見つめたふたりを少年は、微笑み見返す。
「それって、どういう……?」
天球図に浮かぶ惑星と月を見上げ、星に黒々と広がる円形の地形を指さした。今まさに彼らが立つ、カーネフォラ海の大穴だった。
『衝突は途方もないエネルギーをともなった。巨大なレルムの引力に抗えず、逃げることもできずに引き寄せられ……衝撃の刹那、母星は最後に残った海をも引き剥がされた。そこに暮らす、同胞たちもろともに』
そうして命の水を奪われ、衝撃に弾かれ天へと投げ出され、奇妙なバランスのもと惑星の外周をめぐることとなったのが、つまるところ今日のリキッド大陸の夜をまばゆく神々しく照らし続ける、月なのだと少年は語った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年05月06日
参加申し込みの期限
2024年05月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年05月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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