キミは、俺の、ろっこんさん！？｜リアクション

キミは、俺の、ろっこんさん！？

　◆決着～エピローグ

　――よくやった。これでフツウは守られたぜ。

　テオの声がした。
　ビッグピンクエレファントが倒されたことで、ピンクの小象も消え、異変は解決したのだ。
「その上から目線が気に食わないのよ！」
　どこにいるのクソ猫め、と上空へ飛びあがったシキさんの姿が、薄れていく。
「えっ、シキさん。シキさん！」

「世界が元に戻るんだ」
　修は隣に立つパートの手を取った。彼女の姿も薄れ始めている。
「いつも傍らにいてくれてありがとう。その姿が消えても、君がいることは感じているよ」

　幸次は消えゆくハナハナに抱きついて鼻を啜る。
「君に――君というろっこんに出会えて、よかったと思ってるよ。猫になれたらどんなに楽しいかなって夢が叶ったし、異変が起こった時に猫の利点を生かして戦えるようになった」
「幸次……」
「それに花遊の言葉がわかるようになったのが一番うれしかったな……寝子島に来てからの生活がこんなに楽しくなるなんて……本当にありがとう」
「こちらこそ、ありがとうにゃ。これからも、よろしくにゃ」
　ハナハナが消える。オトメさんも、春さんも、雷子さんも。
　ろっこんさんたちは、元の、ろっこんに戻るのだ――。

「シキさん！」
　すこしだけ寂しくなった望春は、ひとシキさんが消えた空へ向かって、思わず叫んでいた。
　晴れわたった空を鷹のシキさんが旋廻している。
　ピンクの象は、もう、どこにもいない。
「シキさん、今度会うときは、もうちょっと俺にやさしく……」
　旋回していた鷹シキさんが急降下して、望春の頭に鳥足キックを喰らわせてきた。
「いてっ、いててっ。……はぁ、俺ってやっぱりこういう運命？」

　こうして日常は戻って来た。フツウという名の日常が。
　でもきっと。あなたの傍には、姿は見えないけれど、いてくれるはずだ。
　あなたのろっこんさんが。

＜了＞

このページにイラストを設定する

あとがき

担当マスター：笈地行
ファンレターはマスターページから！

ご参加ありがとうございました。
ゲームマスターを務めさせていただきました笈地です。

今回はキャンペーンのプレゼントで
花厳望春さんから「らっかみ！と言えば、な、寝子高舞台のろっこんわちゃわちゃ」を
リクエストいただきまして、ありがとうございました。
久々のろっこんわちゃわちゃ、楽しく書かせていただきました。

【ろっこんさんおまかせ】を選んだ方には、個別コメントで名前の由来をお伝えいたしますね。

それではまた次の機会にお会いできれば幸いです。笈地でした。

↑ページトップに戻る