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チョコ、チョコチョコっとね
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【ちゃらんぽら~んでいこう】
そんなわけで。
「ハッピーバレンタイン!」
まー当日からはちょーっぴり遅れてしまいましたけれど、そんなのは小さい小さい。こうしてウォルターさんにばっちり手渡すことができたのが、七瀬にとって大事なことですから。
「いやあ、ありがとう。やっぱり嬉しいもんだね」
「ほんとうですか。嬉しいですか」
「そりゃあそうさ。教え子にこうやってプレゼントをもらえるなんて、先生冥利に尽きるってもんだよぉ」
なるほど、それはそうでしょう。けれど、それだけ? ただの教え子?
むう、と不満そうに唇をとがらせた七瀬に、ウォルターさんはくすりと笑って、頭をぽむぽむ。
「ま、倉前はすこーし特別な教え子、かもねぇ?」
「すこし? すこしって、どのくらいですか」
「はっはっは」
ぽむぽむぽむぽむ。あいかわらず肝心なところをはぐらかすのがお上手ですけれど、なんだかんだと『トクベツ』の響きには満足感を覚えないこともない、けれどやっぱりもうすこしだけ、彼だけのトクベツ感がほしくなってしまう……複雑なオトコゴコロをもてあます七瀬でした。
「さて、それじゃあいよいよ実食。だよねぇ?」
「ちょーっと待ってください!」
その前にやっておかねばなるまい! なことがありまして。
出来上がったほかほかチョコどら焼きをウォルターさんに持たせて、
「こう、食べるポーズをひとつ。今からぱくっといきますよ、というカンジに」
「写真かい? 僕は高いよぉ」
とか言いつつ案外ノリノリ、あーんっと口を開けてきっちりポーズをとってくれるウォルターさん。七瀬、スマホかまえてぱしゃぱしゃぱしゃ、ぱしゃり。彼のかわいくっておちゃめな、それでいて凛々しいお顔のカッコイイお写真がたくさん撮れました。
「この写真待ち受けにしようかな……」
「ほんとに? まあ、今回は使用料はサービスしとくよぉ。ところで、そろそろ食べてもいい?」
ずーっと待ってましたものね。
「はい、どうぞ! 気に入ってもらえたらええですけど」
七瀬のお許しが出ると、ウォルターさんはすぐさまぱくり! よっぽど食べたかったみたいです。もぐもぐ。
「おおっ、これは……!」
「こ、これは?」
どきどきどき。もぐもぐもぐぅ。
「もっちり生地の食感にふんわり香るカカオ風味が食べ応えありつつ楽しくて飽きないし、あんこの優しい甘さを複雑に引き立てるチョコレートの存在感は、インパクトがありながらも全体の調和に一役買っていて……」
「ええとつまり?」
「んまい♪ 絶品だよぉこれは」
思わず語ってしまうほど、気にいってくれたみたい。七瀬はほっと胸をなで下ろしました。
インスタントのコーヒーを淹れて、いっしょにいただくことにします。
「チョコで描いた絵も楽しいねぇ。こっちのこれは猫だよね。この三匹の子犬? は、
あのとき
の子たちかなぁ」
「はい、友だちなので。というか、覚えててくれたとですね」
「そりゃあ、あの出会いは印象的だったからねぇ」
チョコどら焼きにチョコペンで描いたものは、ただの飾りつけではなく七瀬にとって大切なあれこれです。ウォルターさんの顔。猫や子犬たち。本とペン。白薔薇。どれも思い入れがあって、ほかでもない、彼へのプレゼントに盛り込みたいと思ったモチーフたちなのです。素朴で率直で、たあいもなくて、でもそれがいい。飾らない自分、その想いを込めたつもりです。だからこそ彼にも素直かつちょっとばかり大仰な食レポもまじえつつ、んまい♪ と言わしめたのだと思います。
「……ウォルターさん」
「ん~? いやあ、何個食べても飽きないよぉこれは」
「チョコ、渡すのが遅れてしまってすみません」
あらたまって言うと、彼はぽかんとして七瀬を見つめました。
「ほんというと……チョコは、用意してたとです。バレンタインに」
「そうなの?」
「はい。ウォルターさんが好きそうなものを、考えて考えて。味もすごくおいしくできたし、装飾だって凝りに凝って。いい出来だったんですけど……なんだか、僕らしくない気がしてきて」
「ははあ」
顔を上げると、微笑む彼のイタズラっぽい顔がありました。に~んまり。
「つまりあれだ。凝りすぎてよく分かんなくなっちゃったんでしょ」
「……分かりますか?」
「マジメだからねぇ、倉前は」
たしかにそのとおり。カンタンに言い当てられてしまいました。それがいささかはずかしくもあり、嬉しくもあり。
目を細めて、ウォルターさんは続けます。
「なにごとも真剣に、真っすぐに取り組む君のそういうところは素晴らしいと思うし、僕も尊敬できる部分だよ。ほら僕なんか、ちゃらんぽら~んだしねぇ」
「あはは。そ、尊敬ですか」
「うん。でもねぇ、人間すこーしくらい、ちゃらんぽらんなところがあったほうがちょうどイイ。って、僕は思うよ」
難しい顔で首をかしげてしまった七瀬を、彼は微笑ましく見つめます。
「かたさもよし、さりとてやわらかさもよし。人生を知り、人生を楽しむ過程で、人間は磨かれていく。角が取れて丸くなっていく。っていうのは、僕の恩師の受け売りなんだけどね」
「磨かれて……」
「そうやって深みが増していくんだよ。もちもちふわふわな生地のなかにあんことチョコのいいとこどりな甘さが詰まった、このどら焼きみたいにねぇ」
そんなふうに言って、もひとつぱくり。う~ん、んまい! とご満悦。
七瀬は彼の言葉のひとつひとつをしまい込むよう、そっと胸へ手のひらをそえました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオSSS(600)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年03月07日
参加申し込みの期限
2024年03月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年03月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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