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冬の季語ってたくさんあるから
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【オリオン】
冬の星。オリオン。冴ゆる星。
(俺の生まれた夜の星)
いくども眺めた夜空を
鴻上 彰尋
は想起します。冬の夜、澄んだ空気が伝える星たちのあかり。その色や明るさ、美しさ。
きっかけはいつぞやの、誕生日に届いた絵手紙。深く純粋なブルーに描かれた星々のかがやきそのものに、当時はそれほど気を留めることはなかったけれど。今ではその鮮やかな青にこそ送り主の想いが込められていたのではないかと。青い絵手紙のなかに確かな存在感を放つオリオンのきらめきこそが、あの人の告げたかった言葉の代わりであったのではないのかと。
そんなふうにも思われて。
(だから、俺は……)
この星を、彼女といっしょに見つめたい。そんな思いにかられるようになったのは、いつからだっただろう。
「うん。いいよ」
七夜 あおい
はごくあっさりとそう返事を告げました。友人同士、いつもの遊びにゆく感じとそう変わりはしません。彰尋はわけもなく肩にこもっていた力を抜くと、
「ありがとう」
「あはは、なんでお礼? ぜんぜんいいよ~、だって私も見たいし」
寝子祭の折であったか、以前にも誘ったことがありました。寝子島にほど近い、本土のプラネタリウム。小高い丘の上にたつまん丸い銀色のドームを写真に見たとき、あの冬の星をあおいといっしょに見つめられたらと思いました。
次の休日を待ち、ふたりは寝子島駅から寝子電に乗って、寝子島入口駅を経由して木天蓼駅へ。
「あっという間だねー」
「案外近いよね」
本当のことを言えば夜のおでかけで、本物の星を彼女と並んで眺めたかったところですけれど、なかなか難しいものでして。とはいえ木天蓼市の誇る最新式ハイブリッド型プラネタリウムの外観を目にすれば、そんな思いをすぐにもわくわくが上回りました。
チケットを購入してさっそく、銀色のドームのなかへ。階段状にならぶリクライニングシートは半分くらいが埋まっていて、彰尋はあおいを先導して真ん中近くのいい席へ。
並んで腰かけた直後にあたりが暗転し、やわらかい女性のナレーションがスピーカーからしっとりと流れ出すと、湾曲する天球の内側へ星がきらめき始めます。
「わあ……」
思わずもれたのでしょう、吐息まじりの声に隣を見れば、あおいは輝く瞳で星たちを見上げています。
「……あ」
彰尋の口からもぽつりと、こぼれ落ちました。
「オリオンだ……」
「ん、どれ?」
「ほら、あそこ。等間隔に並んでる、みっつの星」
「ほんとだ。へえ~、面白いねえ」
冬を代表する星座のひとつ。オリオン。冴ゆる星。彰尋の生まれた夜にも空をてらした星。
今、まっすぐにあおいの瞳をのぞき込んだら、きれいに並ぶみっつの星が映り込んでいることでしょう。
昂揚もそのままに、寝子島へと戻ってくる頃には、すっかり日が暮れておりました。
「星、きれいだったねえ。今日は楽しかった。誘ってくれてありがとう、彰尋くん」
「うん……」
あとは帰り道をたどるだけ……が、なんだかすこうし、物足りなくて。後ろ髪惹かれてしまって。
「あ、フードトラック。なにかあったかいものでも食べていかない?」
「いいねえ~。キューバサンドっていうの、前に映画かなにかで見て、気になってたんだよね!」
あたたかい食べ物にコーヒーをふたつ。胸に抱えて、寝子ヶ浜海岸へと下ります。
浜辺に人の姿はなく、しんと静まり返って、しんと澄み切って、そして深く青い夜が空をおおっておりました。
「すこし冷えるね」
「うん、でもそのおかげで、ホットサンドがおいし~」
「はは、たしかに」
どこか……なにか。となりにいるのに、肩がふれあうほどの近くにいるのに。どうしてか、彰尋の胸には一抹の寂寥がよぎりました。
いっしょに出かけたり、いっしょに星を見たり、そんなことができるのもあと少し。あとわずか。迫るタイムリミットに感じるのは焦りや諦観ではなく、締めつけられるようなさみしさです。
春になれば、彼女は。
「……あっ!」
とうとつな叫びに彰尋の耳はきいんと響きましたけれど、
「な、なに? どうかした?」
「あれあれ、あそこ! 空の……ほら、あそこ!」
ぐいぐいと袖を引かれて、指さす彼女のいきおいになにごとかと夜空を見上げてみれば。
「あ」
深いブルーの、まるで海。三つの恒星が浮かぶようにつらなって、まるで彰尋を見つめ、見守っているかのように、そこにたたずんで、
「オリオン、だったよね? すごいすごい、ほんとに見つけられた!」
「う、うん。本当だ、すごいな……」
「あれっ?」
今度はなにを見つけたのかとあおいを振り向くと、
「ど、どうしたの彰尋くん?」
「えっ」
「泣いてる?」
そのときに頬を伝い落ちた雫の意味を、彰尋はまだ知りません。
ただ、泣いてないよ。と目元をこすりごまかして、おかしそうにくすりと微笑んだ彼女につられて、小さく笑みをこぼしました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年02月28日
参加申し込みの期限
2024年03月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年03月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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