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Dating? Serious relationship?
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けれど、ウォルターの予想に反して柚春の答えは、今までのように関係を終わらせる言葉ではなかった。
「違う。僕は疑っているんじゃ無くて、自信が持てないんだ」
形ある物に縋ってしまうのも、何度も言葉を求めるのも。触れて確かめたいと思うのだって、そう。
「他にもデーティング期間の子がいたとしても……その子とは、付き合えるんだったとしてもっ!」
ウォルターが自身のことを、『こんなおじさんを』と思うのであれば、柚春だって『こんな子供を』と思うものだ。もっと話の合う人がいるんじゃないか、もっと隣に並んで恥ずかしくない人が、似合いの人がいるんじゃないか――それなら、と聞き分けよく引き下がることなんてできないくせに、怖がってしまう。
「恋人のための席は……僕だけにあけていて?」
柚春の目元からは、今にも涙が零れそうだった。
彼を責めたいなんて思ってない。答えられない理由だってわかってる。いくら気まぐれだからって、本気で告白したとわかる相手へ軽率にすきだなんて言わないだろうし……この思いが、伝わっていないことだってないはずだ。
だけど、もしかしたらという不安は消えてくれない。
制服に袖を通す度に、あと1年という長さに重い気持ちがのしかかり、稲積と呼ばれる度に距離を感じて。
(もし、告白の返事を後悔してるなんて言われたら)
嫌な考えはぐるぐると頭の中を駆け巡る。
鼻の奥がツンとして、彼が何を切りださんとしているのか表情が見えない。
ウォルターは困ったように眉を下げ、ポロポロと涙をこぼし始めた柚春の頬を拭おうと手を伸ばした。
――が、その手は勢い良く振り払われた。振り払ったのは、もちろん柚春ではない。
肩より少し長いウルフカットの黒髪に、鈍色の冷ややかな瞳を持つ長身の少年だ。
2人には見知った少年の登場。彼がいつも突然現れるのは、柚春が持ち歩いているカプギアだから……というのは、ウォルターしか知らないこと。
緑林 透破
という名前すら明かさない謎めいた少年は、いつも柚春を守るためだけに姿を現す。
「泣かせんなって言わなかったっけ?」
柚春のこととなれば血気盛んな透破が、吐き捨てるように言ってウォルターの前に割り込んだ。
すぐに足や拳が出てもおかしくないのに、彼はじっと睨み佇んでいるだけだった。
なぜここに、と問いかけたい気持ちでいっぱいの柚春は、状況がよくわかっていない。だけども、透破が何かを誤解しているというのであれば、それを解くのは自分の仕事とも思ったのだろう。
「これは、僕がわがままを言っているだけで、別にワットは悪くな……」
「柚春も柚春だ。男のプライドなんて、女の涙の前では意味が無いって教えてやれ!」
世話が焼けると言わんばかりに柚春の肩を力強く叩き、透破は不抜けたウォルターのほうを顎で指し示してみせた。
「不安になる前に、することあるでしょ?」
促されて、柚春は言ってもいいものかと唇をまごつかせる。
あの時は色よい返事をしてくれたからって、2度目がある保証は無い。
都合良く受け取りすぎだって窘められたなら頑張りようはあるかもしれないが、気の迷いだったと言われたら立ち直れないかもしれない。
それでも、伝えなければ始まらない。じっとしていたら何も変えられないし、自分の気持ちに嘘はないから。
「僕は、ワットだけをあいしてる」
誰にでも言える関係じゃない。お互いが知ってればいいとは言ったって、一時は警察官を目指していたような真面目な彼のことだ。責任感から滅多なことは口にしないだろうとわかっている。
……でも、柚春は知らない。『同じ気持ちだよ』と濁した彼が、本当に自分と同じ熱量で愛してくれているかなど、わからないのだ。
「ワットにとっての僕は……どういう存在なのか、気持ちをおしえて?」
どんな言葉が飛び出しても大丈夫だと、気丈に微笑もうとする柚春を抱きしめるために、ウォルターは透破を押しのけた。冷やかすような口笛と「やれるじゃん」という呟きは、動物たちの喧噪にかき消されて2人には聞こえなかったかもしれない。
「悩ませてごめん。大人として配慮に欠けてたよねぇ」
本当なら、柚春の気持ちを弄ぶようなことは言ってはいけない。
ウォルターの本心がどうであれ、いや、その想いがあるからこそ、柚春が卒業するまでは心に秘めるべきだった。
「もし僕らの肩書きが違ったら、付き合ってたんじゃないかな」
教師と生徒だから、大人と未成年だから……そう口にするのは、正しい大人でいられるための暗示の言葉。
今すぐ正式に付き合おうと言えないのは、今までの恋愛とは到底呼べない名ばかりの交際から、覚悟を決められなかったのも理由のひとつだし、好きだから付き合えないと告げた、柚春の未来や可能性を守りたいことだって、大事な理由だ。
「僕にとっての柚春は……そうだな」
言葉を探すように言い淀むウォルターは、いつの間にかテーブルの上に座っているворを見つけ苦笑する。
この騒がしい中、誰にも――柚春以外に聞こえてくれるなと、彼女の耳に囁いたのは。
「……You have bewitched me body and soul」
最後に強く抱きしめて、ウォルターは照れくさそうに腕を解く。目の前にはポカンとする柚春の顔があって、思わずウォルターは吹き出した。
「え、え!? ずるいよ、こんな騒がしいところで英語なんて!」
「でも聞こえたんでしょ? 英語ってわかってるじゃないか」
くすくすと笑いながら、彼は飲み物に手を伸ばす。
どうやらもう1度とせがむことは難しそうで、柚春はворに助けを求めるように視線を向ける。
けれどもворは、鈍色の瞳を光らせることはなく、穏やかな顔でテーブルに座っていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年04月11日
参加申し込みの期限
2024年04月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年04月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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