わんわん！　雪中お年玉＆お年賀争奪戦！｜リアクション

わんわん！　雪中お年玉＆お年賀争奪戦！

☆猫VS犬娘？

「トップを切って走り出したのは女子バスケ部三人娘！」
　パンダが碧南、柚乃、愛を追いカメラを向けます。

「猫の雪像を狙うわよ」　
　碧南が言いました。
「はい。でも、猫が乗ってますよね」　
　愛の言う通り、高さ３ｍくらいの巨大な猫の雪像の上には座布団があり、そこにボス猫ボン太が寝ていました。
「破壊しにかかったら間違いなく襲い掛かってきそうだから、どう対処するかだけど……」
「気をそらすとか？」
「襲い掛かってきたら、雪玉をぶつけましょう！」
　そう言って愛は雪玉を作り始めますが。
「襲い掛かるスキを与えず、一気呵成に破壊することにしましょう！」
　そう言って碧南は走り出しました。柚乃が後に続きます。
「……って、無茶じゃないですか？」
　愛は慌てて後を追いかけるのでした。

　ザクッ！
　猫像にシャベルを突き刺す碧南。
「フシャー！」　
　途端にボン太が襲い掛かってきました！
「わっ！」
「先輩！」
「だから言ったのに！」
　敵をマークするような速さで、碧南を守るべくボン太の前に立ちふさがる柚乃。
　ボン太の爪が柚乃の肌にかかる寸前。
　ベシャッ！
　愛の投げた雪玉がボン太に命中しました。
「フギャー！」
「あっち行け！」
　バシャッ！
　追い打ちの二発目をくらい、ボン太はすっ飛んで逃げて行ったのでした。　

「雪像を3等分にして、それぞれのパートを確実に破壊して回りましょう。単独で破壊するよりもこうしたほうが早く済むので」
　愛の提案に、柚乃は嫌そうな顔をしましたが。
「そうね！　私は真ん中にするわ。行くよ！」
　碧南の掛け声に、力を合わせて雪を掘り始めたのでした。