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ブラックウッド邸お掃除大作戦
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ある程度、まあまあ及第点、メアリの表情も曇天の分厚い雲のごとくには曇るまいといったところでキッチンを切り上げ、いよいよ最大の難所へと挑む。お掃除戦線の最前線、難敵ひしめくウォルターの自室である。
「うーん。台風一過?」
先に危険物の類はあらかた取り除いたから良しとして、まず目に付くのは床や机に散らばった書籍類だ。本棚に収まっていたであろう洋書の類や、若者向けのファッション誌、表紙にモデルガン特集を謳うホビー誌。教育者向けの啓発本は以前に同僚から押し付けられたものだという。料理本、紅茶の淹れ方の指南書。華道の本は部活の顧問を務めているからだろう。自動車の情報誌はなかなかの冊数に上る。
事ほど左様に雑然としており、あまり法則性やウォルターならではの規則性といったものは見られない。柚春の見るところによればだが、きっとウォルターの根本にある生真面目な部分の現れではないか。何事にも携わるならまずこうして情報収集から始め、得た知識をとっかかりとして真剣に取り組んでいく。平時の態度こそ不遜不敵に見えて、彼の天才肌な一面は才能もあれど、大部分はそうして自ら育て上げた能力によるところが大きいのだろう。主要五教科を教えられるハイスペック教師などと言われても、下地には彼の尋常ならざる努力があったはずだ。
「ん? どうかしたかい。そんなにじっと見て」
あらためて、彼という人間を再確認した思いだ。自分が好きになった、彼という人間を。
「ん~ん、ワットはやっぱりすごいなぁって」
「うん? 何が?」
「よーし、一分待ってあげる!」
誤魔化すように、柚春はあえて声を張り宣言した。
「と、言うと?」
「ほら、何か隠したいものだってあるでしょ? ワットだって、まだまだ健康な男の人なんだし。エッチな本の一冊や二冊や十冊持ってても驚かないけど、見られたくはないかなぁって」
「何を想像してるのか知らないけど、そんなものはないよぉ。メアリだってここは掃除するんだから、隠してなんておけないし」
「ふぅん、そうなの?」
「大体今時、そういうものはパソコンの中に……」
「あ、でもほら、脱ぎ散らかした下着類とかは? テストの答案とか?」
「なるほど、下着はともかくテストはまずいなぁ」
きっかり一分間のインターバルを待って、あらためて彼の部屋へ踏み込む。
彼の寝室であり、書斎も兼ねる。公私の切り分けに乏しい、彼らしい空間だ。気分屋な気質だからか、仕事モードとなれば周りに散逸する娯楽の誘惑にも流されず集中できるし、疲れたと思えばすぐに頭を休めることもできる、彼なりのバランスなのだろう。
とはいえ今はそんな部屋も、目に余る荒れっぷりである。本を取り上げて丁寧に埃を払い、分類しつつひとまず平積みしていく。一冊ずつ振り分けて書棚へ戻すより、収めるのは一度にやってしまったほうが効率が良いだろう。車の本を積み上げていると、表紙に彼の乗る目に鮮やかなブルーのスポーツカーが映る一冊があった。思わず手に取りぱらぱらとページをめくってみたところで頭を振り、それどころではないと意識を掃除の続きへ移す。片付け中に読み耽ってしまうのはあまりにベタなあるあるだ。
と思って彼を見ると、うっすらと笑みを浮かべて漫画本に没入していた。
「ちょ、ワット、お掃除は?」
「ああうん、やってるやってる。やってるよぉ。これ、生徒に教えられてねぇ、少年漫画だけど読んでみたら案外面白くて」
「ワット!」
「はいはい、はい。うん、やってますよぉ」
なるほど。気分屋だ。集中が続くも続かぬもその時その瞬間次第、彼の興味は移り行くのである。どうやら柚春が上手く手綱を握らねばこの大作業、終わるまい。
「ワットは本の整理を続けてね。僕はシーツを換えるから。サボっちゃダメだよ!」
「はいはい。さてこの辞典はこっちの棚に、と」
時おりそうして声をかけながら、タンスから引っ張り出したシーツの替えをベッドへ敷く。純白のシーツが波打って広がり、やがてぴしりと皺一つなくベッドを余さず覆う様は気持ちがいい。
そういえば、と不意に記憶が蘇る。このシーツの上で眠ってしまったことがあった。あの時もそう、こんなふうに掃除の最中のことだっただろうか。今日も、もしかしたら? 柚春のイメージはたくましく巡る。無理もないのだ、彼とは
同室で眠った
こともある。メアリの帰還は明日、それまでは主人の不躾を咎める者も無い。想像してしまうではないか。知らず知らずのうち頬が紅潮し、頭は茹で上がる。
「はい、本棚の整理終わりっと。そっちはどうだい? あれ、何か顔が赤くないかい? 具合でも」
「え? あ、いや! 何でも! 何でもないよ、ベッドメイク終わり!」
気づけばあれほど散乱していた本たちも整然と棚へ収まっている。さすがの彼だ、集中すれば実に手際が良い。
「それよりちょっと疲れちゃった、休憩にしない?」
「いいねぇ」
頬の火照りを逃がすように窓を開け、冬の外気を取り入れる。少し冷めた頭で、しかしちらりとベッドの真っ白なシーツを見やり、後ろ髪を引かれながらに部屋を後にした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオSSS(600)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年10月25日
参加申し込みの期限
2023年11月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年11月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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