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ブラックウッド邸お掃除大作戦
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脱ぎ散らかされた衣類を拾い集め、洗濯機へ放り込む。デニム地のパンツやファスナー付きのパーカーなどはきっちりネットで包み、洗剤や柔軟剤もメアリ愛用のものを過不足なく使用した。
洗濯機が回っている間はしばしの休憩とする。先ほどまでの惨状を回避しある程度整えたキッチンで軽食をこしらえる。
「さて、何を作ろうかな」
あまり期待せず冷蔵庫を開けてみると、これが思いのほか食材で埋まっている。ウォルターを振り返ると、彼は肩をすくめた。
「頑張ってお料理するつもりだったんだ?」
「まぁ、結果はご存知の通りだけどねぇ」
「いやいや、挑戦するのは大事だよね! 失敗は成功の母って……何事も程度によるけど」
「ごもっとも」
メアリが彼をキッチンへ入れたがらない理由は何となく理解したが、メアリなり柚春なりが見守っている時ならばその限りではないだろう。件の家庭科補習の折も、人前でそこまでの無体を敢行するわけではなかった。ブレーキ役が必要なのだ、少なくとも今のところは。
冷蔵庫を覗き、柚春は思案する。
「お昼は、そうだなぁ。オニオングラタンスープと……このパン、少し硬くなってきちゃってるから、パンプディングにでもしちゃおうか」
「いいねぇ。手伝おうか」
「うん、お願い。じゃ、一緒に玉ねぎを切ろう!」
メアリのキッチンへのこだわりは厚く、調理器具も豊富に取り揃えられている。二人分のナイフとまな板を並べて、玉ねぎを薄切りにしていく。とんとんとん、と柚春の手元がリズミカルに鳴る一方、ウォルターの立てる音はやや歪だ。それでも小窓から入る陽光を浴びながら二人で調理をしていると、えも言われず幸福な気分に柚春は満たされた。まるで新婚夫婦のようではないか。
「ふふ……」
「何だい、ニヤけて」
「ううん、何かいいなぁって思って。こういうの」
やがて幸福は玉ねぎが目に染みて涙でぼろぼろになるという笑いに変わったが、この一時も思い出には深く残るだろう。
「焦げたお鍋はさっき重曹に浸けておいたから、そろそろ……うん、大丈夫そう。じゃ、次は玉ねぎと刻みにんにくを炒めて、その次はね」
「稲積は楽しそうに料理をするねぇ」
「そう? ワットに食べてもらうからだよ、きっと。というか、今日はお休みでしょ、ウォルター先生?」
ずいと胸を反らして迫ってやると、今日の彼はあれこれと負い目には事欠かないからか、頭をかいて苦笑いした。
「……柚春」
「うん、よろしい♪」
簡単な昼食だが出来上がってみれば香りよく、労働に精を出した後に程よく小腹が減った折には食欲をそそられた。軽やかな談笑とともにそれらをいただいてから、再び掃除へと戻った。
先に柚春が口にしたように、元より完璧を目指すつもりはない。メイド服を身に着け形から入るもやはりそこは見習い、敬愛するパーフェクトメイドのようにはいくまいと理解している。自分にできる範囲で最善を尽くせばいい。
「ふう。だいぶ綺麗になってきたね」
「おかげさまでね。メアリに大目玉を食うのは避けられそうかなぁ」
リビングも応接間も、キッチンも、ウォルターの部屋にも、もはや散った陶器やらガラスの破片もなければシャツも脱ぎ捨てられていないし、食器類や書籍もすっかり所定の位置へ戻されている。一見してメアリが今朝までの有様に気づくことはないだろう。あとは彼女が彼女の流儀で、良いように仕上げてくれるはずだ。
メアリの負担も大きく軽減しつつ、ウォルターの体面も守ることができたように思う。柚春は箒を手に、見通しの良くなったリビングを眺めて満足に浸った。
古めかしい振り子時計が時を知らせるのを機に、ウォルターが思い出したように言った。
「おっと、もうこんな時間か。あとは大丈夫だから、稲積はそろそろ」
「ゆ・ず・は! そうだね、そろそろ夕飯の支度をしないと。ワット、何が食べたい?」
「……そろそろ帰ったほうが、と言うつもりだったんだけどねぇ」
生徒の前で教師の顔を保とうとする彼の正義と優しさを蔑ろにするつもりはないが、攻め時は逃さないのが柚春である。
「冷蔵庫にお野菜もお肉もあるから、何でも作れるよ。晩ごはんも一緒に作ろうか」
「ま、仕方ないかぁ。やれやれ」
といって彼も拒むでもなく、柚春の頭にぽんと手のひらを置いて微笑んだ。
「そうだなぁ。ローストビーフを作ってみたくて、材料を用意したんだよねぇ」
「あ、いいね。イギリス料理といえばローストビーフ!」
一部ウォルターの協力をあおぎつつ、柚春が格別の気合を入れてこしらえたローストビーフ。イギリス伝統の発酵調味料も使った本格グレイビーソース。付け合わせにはマッシュポテト。渾身の一皿は夕食を豪華に彩り、会話も大いに弾んだ。
二人のお腹が満たされる頃、窓の外では日も落ちて、うっすらと白い月が浮かび始めていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオSSS(600)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年10月25日
参加申し込みの期限
2023年11月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年11月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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