this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
あやかし忘年会、ひゅ~どろろ
<< もどる
1
2
3
4
5
つぎへ >>
●フツウの食事に舌鼓
「おばけ酒におばけ料理か……。これは食べたらきっと何かが起こるんだろうな」
屋台に置かれたメニューの一覧に、
早川 珪
は苦笑した。
しかし「ねえ、綾辻さん」と振り返った表情はご機嫌顔。
綾辻 綾花
は唇を綻ばせる。
「珪さん、楽しそうですね」
「ふふ、もちろん」
(それが、私と一緒だからという理由もあるといいな)
思いながら、綾花は人間用と書かれたメニューに目を向けた。
「珪さん、私たちもいただきませんか」
「いいね。メニューの全部に『フツウ』ってついているのが面白いな」
たしかに、と、二人は顔を見合わせる。
それからまた、メニューを見て。
「私は天ぷら付きの年越しそばにします。珪さんは何にしますか?」
「僕は月見の年越しそばにしよう。今夜は月が綺麗だし」
綾花が空を見上げる。
と、夜闇に、星の光を消してしまうほどの明るい光。
「でもみんな、月より食事のようだな」
「あやかしも人間も忘年会が賑やかなのは一緒ですね」
無言でそばを持ってきてくれた武人風の板前さんに感謝を告げて、綾花と珪は並んでそばをすすった。
「これは美味いな」
「ええ、天ぷらもさくさくです」
「あの板前さんがつくってくれたのかな」
「やあ剛鉄、落ち着いたらお酌でもしよう」
三毛谷 道哉
は、料理を手伝い、忙しく立ち働く友人に声をかけた。
ちょうど料理を運んだばかりの剛鉄は、足を止めて道哉を見やる。
「次の料理をしたくてうきうきしているかもしれないが、忘年会なんだ。霊界のこれはお勧めだよ、どうだい? ちゃれんじすぴりっとさ」
剛鉄は頷き、道哉が差し出したコップに口をつけた。
が、それを飲む前に「板前さーん!」と呼ばれてしまった。
「あそこの人間カップルさんに『天狗の団扇盛り』を作るんだ。お願いしてもいいかな?」
あやかしシェフに頼まれ、剛鉄はまたキッチンのある屋台に向かうようだ。
「なかなか人気者だな、我が友人は」
「まってるあいだ、わたしとごはんたべよ!」
そう言って道哉の膝にちょこんと座るのは、
餅々 きなこ
である。
「わたし、ふつうのりょうりがたべたいなあ」
「じゃあ、頼むことにしようか。ああ、あちらの二人が食べているおそばなんてどうだい?」
道哉が、綾花と珪の方へ目を向ける。
「たべる~!」ときなこは元気いっぱい。
その声に気づいた綾花が振り返り、見守るように優しく微笑む。
あの場所からだと、恐らくきなこの足がないのはわからない。きっときなこを、人間の童女と思ったことだろう。もしかしたら、道哉のことは父とでも?
とはいえ実際きなこは、かなりいい年齢の幽霊だ。
「じゃあそばができるまで『天宇受売命』はどうだい?」
「のむ~!」
またもきなこは元気に返し、道哉が差し出したコップを小さな両手で受け取った。
綾花と珪がそばを食べ終えた頃『狐と狸の紅白化かしあい合戦』が始まった。
赤いはちまきを巻いた狐と、白いはちまきを巻いた狸が、変化の術を披露しあう。
「珪さん、おひとつどうぞ」
「ああ、ありがとう。いただくよ」
追加で頼んだお酒を注ぎ注がれ、珪はお猪口を、綾花はお茶を片手に戦いを見守る。
さすがは合戦に出るほどの紅組狸軍と白組狸軍。
狸が家ほどの大きさもあるオオヤマネコになったと思ったら、狐がその倍ほどもあるオオカミになった。
「お互い天敵に化けたわけか」
「凄いですね。そっくりだし迫力もあるし……。でも私は、あの方たちが珪さんに化けても見破る自信があります」
その言葉に、珪の目線がステージから綾花の方へ。
綾花は珪の顔をまっすぐ見つめ、はにかみながらこう言った。
「……私の、大切な人ですから」
化かし合いはいつしかその趣旨が変わっていた。
お互い化けた天敵同士、酒を飲んだあやかしたちにやんやと言われ、巨大化合戦となっていたのである。
もはやオオヤマネコとオオカミは、月を隠してしまうほど。
「おお、お見事だ」
道哉はぽんと手を叩いた。
だがオオヤマネコとオオカミ、もとい、狸と狐は、これ以上大きくなるのは難しいのではないだろうか。
「てだすけ、する?」
きなこが道哉を見上げる。
「いいや。派手さと大きさは磨いてないからねぇ。それに、肩入れしたらヘソを曲げられてしまう。きなこはどうなんだい?」
「わたしは、おそばがいい」
そう言うきなこのない足が、ゆらゆらふわふわ揺れている。
頬も赤く、もしかして。
「……酔ったか?」
きなこのほうは、わけがわかっているのかいないのか。
道哉の膝で、ぴょこぴょこ飛び跳ねる風だ。
「ははっ、そば、早くくるといいねえ。剛鉄が持ってきてくれるかな」
そのうちに、化かし合いが行われているステージが、みしみしと音を立てはじめた。
白熱する戦いで、加減がわからなくなったようだ。
だがしかし、そこに突然ざあっと冷たい風がふき、勝負に夢中の両軍は、冷静さを取り戻した。
しゅるしゅるぽぽん! と元のサイズに戻る狸と狐。
そのコンパクトさ、愛らしさに綾花は微笑み、珪に聞いた。
「珪さんは化けれたら何になりたいですか? 私は猫になりたいです。のんびりお昼寝したり毛づくろいしたり……もちろん、あんな大きな猫じゃなくて」
「僕は……なんだろうな。綾辻さんが猫になるなら……」
「……え?」
合戦の勝敗が決したようだ。
拍手にまぎれて、珪の返事は聞こえなかった。だがその微笑みから、きっと楽しいことを言ってくれたのだろうと、綾花は思った。
<< もどる
1
2
3
4
5
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
あやかし忘年会、ひゅ~どろろ
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬田一稀
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年09月05日
参加申し込みの期限
2023年09月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年09月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!