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冬。星ヶ丘。
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馬を眺める、
七夜 あおい
を眺める。
「馬って、綺麗だね。修君」
率直で飾らない、彼女の言葉は無垢で透きとおっている。見つめる眼差しの、凛と磨かれたブルースピネルのような青さも。惹かれ続ける
八神 修
だからこそ、そこへかすかに滲む惑いの色を見い出すのだ。
「ああ。見ているだけで癒されるよ」
「うん……本当に素敵」
栗毛色の馬が星ヶ丘に淡く降り積もった雪上を駆けている。四肢の動きのダイナミズムに圧倒された。波打つ筋肉の躍動が胸を打つ。なびくたてがみは吹き抜ける一陣の風のようだ。
力強くも軽快に、飛ぶように眼前を走り抜けてゆく彼から、あおいの羨望に満ちた瞳は離れようとしない。このところのあおいは時おり、そのような目をすることがあった。
「……彼を呼ぼうか」
「ん。もう少し……」
しばし一心に、見つめ続けた。
愛馬ラファールとの邂逅はいつも刺激に満ちている。
「やあ、元気にしていたか」
栗毛の牡馬は修を見つけると駆け寄り、鼻先を寄せてきた。撫でてやると何とも心地良さそうに、うっとりとして身を任せてくれる。
「いつ見てもかっこいいねぇ、ラファール君は」
あおいも彼とは面識があり、こうして触れ合うのも何度目だったか。たてがみを優しく撫でつける彼女と愛馬との並びは修に、絵画へ描かれる神々しいワンシーンを思わせた。
今日はそんなラファールとあおいの絆をより深め、雪上歩行という稀有な体験を通じて、少しでもあおいの胸の内にわだかまるものを晴らそうというのが目的だ。
「前にも乗ったことがあったよな?」
「うん、でもずいぶん前だから、あらためて教えてもらえたら嬉しいな」
「ああ。分かった」
乗り方からおさらいする。しっかりと掴まりながら鐙に左足をかけ、右足を跳ね上げる動作は淀みなく、身体が覚えていたようだ。
「乗馬のコツの一つは、姿勢を正すことだ。しっかりと背筋を伸ばして、バランスよく……左に少し寄っているな」
「えっと、こうすればいい?」
「ああ、いい感じだ。目線は進む方向を見て、視野を広く保つ意識を持つといい。肩の力はもう少し抜いて、そう。そうだ」
あおいとラファールのチームワークが定まってきたところで、修も別の馬を一頭借り、並んで歩く。黒毛のがっしりとした体格で、またがると安心感があった。
「視界が高い! 一面雪景色ってだけでも気持ちいいのに、爽快感がすごいね」
「だろう?」
だから、ここへ連れて来たかった。
雪を踏みしめ進む。規則正しく揺れるリズムが心地よい。真っ白な平野はどこまでも続き、吸い込まれそうな銀世界へ二人、没入してゆく。
あおいが笑った。つられて修も笑う。軽やかな連鎖が胸をあたたかくした。まるで、解けてゆくかのようだった。
澄んだ青はラファールとの歩みを経て、幾分晴れたように見えた。牧場に併設されているレストランで向かい合って座り、昼食を取りながらの談笑に修は思う。
「馬に揺られて、今日のカロリー消費もばっちりだ」
「乗馬って思ったより体力使うよね。痩せそう~」
「実際、乗馬ダイエットもアリだと思うよ。ハードな有酸素運動だからな。まあ、あおいはダイエットする程じゃないと思うが……」
「ふふふ。そう? ありがと」
ハンバーグランチをぱくつきながら、悪戯っぽく笑む。
あおいを日々惑わせているものは明白だ。彼女は新しい年度を境に寝子島を去る。九州の福祉系専門学校へ通うのだという決意は固いが、しかし葛藤がまるでないわけではないだろう。住み慣れた土地を離れ、新しい生活に四苦八苦しながら一からの人脈構築。日々の授業だって容易くはあるまい。待ち構えているのは希望であり苦難であり、時として両者は背反しつつも共存するのだ。
「ラファールは、どうだった? 上手く乗りこなしていたように見えたが」
「そうかな? すごく素直だし、初心者の私に合わせてくれてたような感じもしたかな。いい子だね」
「ああ……ラファールは元々競走馬だったんだが、障害馬術競技のほうが向いていたようでね」
「へえ、そうなんだ!」
「ストイックに走るよりも、遊び心を発揮できるのが好きみたいだ。それにあいつは優しいから、こうして俺たちを楽しませてもくれる」
修の語ること、一つ一つへあおいは興味深く耳を傾けている。
語るうち、どこかラファールとあおいを重ねている自分に修は気付いた。躍動する馬は自由の象徴でありながら、人とともに歩み、また使役されてきた存在でもある。翻れば自由には代償が伴うもので、下した決断には時に首を絞められることもあれば好転することもあろう。あおいの選択は自らに手綱をかけるのか、あるいはかけられるのか。またあるいは、どちらも紙一重であるのかもしれない。
「馬っていいねぇ。修君」
などと、こじつけだろうか? 修は肩をすくめた。窓の向こうに駆け抜けてゆく馬体の雄々しさは少なくとも、あおいを楽しませてくれたようだ。もちろん修自身も。
「ああ……いいもんだ」
どこまでも走ってゆけばいい。修の優しい友は牧場で人へ寄り添うことを選んだ。あおいもまた、選択を下すだろう……それがどんな決意であっても、どこまでも、飛ぶように駆けてゆけばいい。
修はいつまでだって、その背中を追い続けるだろう。いつか隣へ並び立ち、寄り添い歩むために。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年08月30日
参加申し込みの期限
2023年09月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年09月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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