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【クリスマス☆green】クリスマスキャロルを聴きながら
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クリスマス・キャロルと女三人
化粧室の鏡に姿を映し、
深倉 理紗子
は首元のネックレスの位置を調整する。
豪華客船だけあって化粧室も高級ホテルのように豪奢である。地上のホテルと違うのは、ちょっとした小物がいちいち鎖で床に繋がれて波の揺れに耐えうるようになっていることと、船酔い用のエチケット袋が常備されていることだろうか。
内科医である理紗子の1年前の今日は、勤務先の寝子島総合病院で当直勤務だった。クリスマスは幼い家族のいる医師が優先で休暇を取るので、独身も若手は有無を言わさず勤務になることも多いのだ。
ケーキ一切れと七面鳥代わりのフライドチキンでわびしく当直の夜の空腹を満たしたものだった。
「今年は奇跡的に非番でよかった」
良い位置にネックレストップを合わせ、前髪も直してひとつ頷く。
今年は、この夜の女帝号に、親友の
深林 真瞭
が演奏家として招かれているのだ。真瞭のもう一人の親友、由良 佳蓮もピアニストとして招かれているらしい。
せっかく休暇となったクリスマスだが、一緒に過ごしたい男がいるわけでもない。三十歳の女が一人でわびしくワンルームマンションで閉じこもるよりは友人たちの演奏を楽しむほうがいくらかましだろう……と考えた理紗子は、さっそくナイトクルーズのチケットを予約した。
今宵のナイトクルーズにはドレスコードがある。理紗子もそれに合わせてドレスを着用しているのだが、周りの華やかさに比べると落ち着いた色合いのシンプルなデザインのものだったので、気後れしてしまう。
(私のような地味子はかえって地味すぎて目立つんじゃないかしら)
真瞭が聞いたら、そんなことはない、りさちんは自分の魅力が分かっていない、と即座に否定しそうだが。
小ぶりな銀のイヤリングを付け、化粧室を出る。
そこでばったりと真瞭と佳蓮、佳蓮の一人息子である宗谷に出くわした。
ハロウィン以来の邂逅に、宗谷は顔を輝かせて理紗子に飛びついて来た。
「わっ、宗谷君!? 元気だった?」
理紗子が尋ねると、宗谷は湧き上がる噴水みたいにあれやこれやと教えてくれた。近ごろ気に入っている特撮の話と、ケンカした友だちの話と、お母さんである佳蓮の話とがごっちゃになって溢れてくるので、意味がわからないところも多々あるが、宗谷がいきいきと話している姿を見ているだけで楽しくなってくる。
そもそも理紗子は内科医という職業柄、人の話を聞くのが上手いのだ。
うんうん、と聞いていたらすっかり懐かれ、手を繋いで離してくれなくなった。
出航してパーティが始まると、真瞭と佳蓮は演奏の準備があったので、理紗子と宗谷はふたりで立食コーナーで飲み物と食べ物を楽しんだ。
男性が近寄ってくることもあったが「ナンパされてんの?」と宗谷が追い払ってくれるので助かる。
「りさこのかれしはオレだから」
幼児に胸を張られると、複雑な気分にならないでもないが、こんな風に言ってくれるのもきっと今だけよね、と微笑ましい。
しばらくすると、着飾ってヴァイオリンを手にした真瞭が出てきた。
クリスマスと乗船を祝うMCのあと、グランドピアノの前に座る佳蓮が紹介される。
「あ、ほら。ママたちの演奏、はじまるよ」
理紗子が声を掛けると、宗谷はステージの前まで理紗子を引っ張っていった。
「皆さま、どうぞすてきなクリスマスを。ではこの曲から――『The First Noel』」
真瞭が弾き始めたのは「牧人 羊を」の邦題で知られるクリスマスキャロルをアレンジしたもので、それに絡むように佳蓮がピアノを奏でて盛り上げる。続く曲の数々もよく知られた名曲ぞろいで、会場からは手拍子が起こり、演奏は大いに盛り上がった。
「ママたち、かっこよかったね」
「うん!」
演奏を聞き終えた理紗子と宗谷は、二人の演奏を見届けてから真瞭たちの片付けが終わるまでの間、船内の探検へと出かけた。ママたちの名演奏で気分が高揚しているのか、宗谷はあっちへチョロチョロ、こっちへチョロチョロ、いろんなところへ行くものだからついていく方も大変だ。
豪華客船は迷宮にも似ている。
あちらこちらに扉があったり階段があったり。通路も入り組んでいる。
宗谷が一人でデッキに出ていきそうになったりして、迷子になりかけたことも一度や二度ではない。
それでも結構楽しいから不思議なものだ。
こうして宗谷と理紗子は、ぐるりと船内を見て回った。
広い船内だ。一回りするだけでも歩き疲れるほどである。さいごには宗谷はくたくたになって、
「おんぶ」
とおねだりして理紗子の背中に乗っかると、すぐに寝息を立ててしまった。
演奏を終えホールで歓談していた真瞭と佳蓮のところに、疲れて眠る宗谷を背負った理紗子が戻って来た。
「宗谷に付き合ってくれてありがとう。やんちゃで疲れたでしょ」
佳蓮は理紗子の労い、三人で佳蓮の部屋まで付き添って宗谷をベッドに寝かしつける。
彼は朝までぐっすりだろう。
佳蓮は、真瞭と理紗子に小さくウィンクを送る。
「さあてチビも寝たし。アラサー女三人のプライベートタイムと行きましょうか」
繰り出したのはナイトプール。
真瞭と理紗子は、それぞれ瞳の色に合わせたブルーとエメラルドグリーンのビキニ。佳蓮はハイレグ赤いワンピースを完璧に着こなしている。
冬の夜空は寒々しいが、プールの水温が温泉のように温かいおかげか、プールサイドもさほど寒さは感じない。夜景のみえるプールサイドでのんびり過ごそうとする理紗子を、真瞭と佳蓮は見逃しはしない。
「りさちん!」
「枯れてんじゃないわよ」
真瞭と佳蓮は、理紗子をいきなりプールの中に引きずり込んだ。
そこから思い切り理紗子に水を掛けたり、くすぐり攻撃を仕掛けたりと大はしゃぎの大騒ぎだ。
「ちょ、まーちゃん! 佳蓮さんまで! やったわね!」
散々な目に遭った理紗子は、そう叫ぶや否や、すぐに水中に潜り――。
「きゃあ!」
佳蓮が悲鳴をあげる。
何事かと佳蓮の方を見た真瞭もすぐに、事態を把握することになった。
「りさちん、何を――ごぼぼぼ」
水野の中に潜った理紗子が、真瞭と佳蓮の脚を掬ったのだ。
ふたりはぐい、と水中に引きずり込まれる。
(やばいわ。りさちんが小学校のころから水泳続けてるのを忘れてた)
目を開ければ、ライトで照らされた水中で、理紗子がにやりと微笑んでいる。
(まーちゃん。音楽ではぜんぜん敵わないけど、水の中では負けないんだから!)
(やるわね、りさちん。そっちがその気ならこっちだって)
――結局、黙っていれば華のようなアラサー三美女は、年甲斐もなく大暴れしたそうな。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
バトル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
34人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年07月31日
参加申し込みの期限
2023年08月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年08月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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