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【期末テスト】赤点？満点？？氷結、四日間の死線 ＜物語編＞
〇カンニング大作戦！
（カンニングか……久しぶりだなあ）
３年７組の響 タルトは試験前の時間も熱心に教科書を開き練習問題を解いていた。
「あら響ちゃん、頑張ってるわね」
フジコ（富士山 権蔵先生）に声をかけられた。
「僕だってやるときはやるからね。……ところで先生、なんかこの教室霊の気配感じない？」
「……やだ脅かさないでよ！」
バーン、と叩かれた背中をさすりながら、タルトは苦笑する。
これは点数が上がっても疑われにくいように勉強しているポーズなのだ。
信頼してくれるフジコ先生を裏切るようで、少しだけ申し訳ない気持ちはある。
入学したころは無茶もしたけれどもう３年生、成績のことよりバレた時のリスクが大きいのはわかっている。
（担任がフジコちゃんだし、自殺行為かもしれない……でも）
寒さの中、タルトの胸に炎が燃え上がる。
（危険を恐れて守りに入るなんて僕らしくない。いたずら好きの僕を見込んで声をかけてくれた三ケ島ちゃんのためにも、受けて立つしかないよ！）
エレノアの協力も心強い。
（ホラー愛好会の僕としては、幽霊とコミュニケーションをとる貴重な機会だしね）
いよいよ数学の試験が始まった。
エレノアは試験のメモ用紙越しに、近くを浮遊する幽霊に伝令を頼む。
『3-3と3-7に、足元のゴミ箱内のティッシュをこっそり持ってってくれませんか？ 気づかれないようこっそりね。宛先の生徒の容姿は……』
『７組はちょっと遠いかなー』
『見返りに、手首の負担が減るマウスパッドあげますよ。あの試験官の私物ですが隠し場所教えてあげます』
『オッケー、交渉成立♪』
あとはこっそり回答をティッシュに書き、鼻をかむ振りをして足元の小型ゴミ箱に投げ込む。
これを怪しまれない頻度で繰り返した。
（万一バレても2人の名前は秘密です。その方が面白そうですから）
（というわけで難しい問題はエレノアくんの答案を写すよー）
しかし３組の葵には、強敵がいる。
（ウォルターせんせーをどうにかしなきゃいけないねー……）
『幽霊くん、ポルターガイストお願い。報酬は……音楽の答案カンニング許可でどうかなー？ 好きなだけ写していいんだよー』
計算用紙や問題用紙のスペースの多いページを使って筆談する。
『オッケー』
伝わったら筆談跡はすぐ消しゴムで消す作戦だ。
「な、なんだ？」
幽霊が黒板に悪戯書きしまくる。
ガシャン！
ウォルター・B先生が驚いていると、今度はロッカーの中の掃除道具がぶちまけられた。
（その調子。次は）
無意味に教室の扉がガタガタ開け閉めされる。
（ウォルターせんせーをその対応に掛かりきりにするんだよー）
ビシッ！
驚いていたウォルターだが、慌てずチョークを飛ばし、幽霊の悪戯書きを止める。
ガタガタ開く扉にもチョークを飛ばし、ウォルター先生は言った。
「何が狙いかなぁ？ 僕が背中にも目があるの、みんな知ってるよねぇ？」
生徒はざわめいているが、葵はやや冷汗をかきつつもずっと無言で作業に集中していた。
持って来て貰ったティッシュは写した後すぐブレザーのポケットに入れて隠す。
（バレた時はエレノアくんと響くんの名前は出さないで単独で考え実行したことにするよー）
どうやらウォルター先生には気づかれなかったようだ。
タルトも幽霊からエレノアの答えを受け取っていた。
葵とかぶらない二番目に難しい問題を頼んでいる。
（堂々としてれば怪しまれないし証拠は残さないよ）
問題はフジコ先生に見つからないかだが……
（フジコ先生、お化けが怖いんだよねｗ見えなくてもお化けに絡みに行ってもらおう）
幽霊には問題用紙にメッセージを書いて意思疎通する。
『先生お化けが苦手だから、脅かしがいがあると思うよ』
幽霊が頷いて先生の元へ向かうのを見て、メッセージはすぐ消す。
「ヒッ？ 誰、アタシに触ったの？」
フジコ先生は謎の冷たい感触に鳥肌をたてて、キョロキョロ周囲を見ている。
「いやーん、また！ ……まさか、お化け？」
その隙にタルトはティッシュを開いて答えを写した。
（もしばれても大丈夫、うまく言いくるめてごまかせるよ）
万一ばれても二人のことは言わないつもりだ。
（そもそも幽霊を使ってカンニングなんて、誰も信じないから協力は疑われないよね）
誰も見とがめられないまま、テストは無事終わった。
結果がでるまでは成功かはわからないが……
（カンニングか……久しぶりだなあ）
３年７組の響 タルトは試験前の時間も熱心に教科書を開き練習問題を解いていた。
「あら響ちゃん、頑張ってるわね」
フジコ（富士山 権蔵先生）に声をかけられた。
「僕だってやるときはやるからね。……ところで先生、なんかこの教室霊の気配感じない？」
「……やだ脅かさないでよ！」
バーン、と叩かれた背中をさすりながら、タルトは苦笑する。
これは点数が上がっても疑われにくいように勉強しているポーズなのだ。
信頼してくれるフジコ先生を裏切るようで、少しだけ申し訳ない気持ちはある。
入学したころは無茶もしたけれどもう３年生、成績のことよりバレた時のリスクが大きいのはわかっている。
（担任がフジコちゃんだし、自殺行為かもしれない……でも）
寒さの中、タルトの胸に炎が燃え上がる。
（危険を恐れて守りに入るなんて僕らしくない。いたずら好きの僕を見込んで声をかけてくれた三ケ島ちゃんのためにも、受けて立つしかないよ！）
エレノアの協力も心強い。
（ホラー愛好会の僕としては、幽霊とコミュニケーションをとる貴重な機会だしね）
いよいよ数学の試験が始まった。
エレノアは試験のメモ用紙越しに、近くを浮遊する幽霊に伝令を頼む。
『3-3と3-7に、足元のゴミ箱内のティッシュをこっそり持ってってくれませんか？ 気づかれないようこっそりね。宛先の生徒の容姿は……』
『７組はちょっと遠いかなー』
『見返りに、手首の負担が減るマウスパッドあげますよ。あの試験官の私物ですが隠し場所教えてあげます』
『オッケー、交渉成立♪』
あとはこっそり回答をティッシュに書き、鼻をかむ振りをして足元の小型ゴミ箱に投げ込む。
これを怪しまれない頻度で繰り返した。
（万一バレても2人の名前は秘密です。その方が面白そうですから）
（というわけで難しい問題はエレノアくんの答案を写すよー）
しかし３組の葵には、強敵がいる。
（ウォルターせんせーをどうにかしなきゃいけないねー……）
『幽霊くん、ポルターガイストお願い。報酬は……音楽の答案カンニング許可でどうかなー？ 好きなだけ写していいんだよー』
計算用紙や問題用紙のスペースの多いページを使って筆談する。
『オッケー』
伝わったら筆談跡はすぐ消しゴムで消す作戦だ。
「な、なんだ？」
幽霊が黒板に悪戯書きしまくる。
ガシャン！
ウォルター・B先生が驚いていると、今度はロッカーの中の掃除道具がぶちまけられた。
（その調子。次は）
無意味に教室の扉がガタガタ開け閉めされる。
（ウォルターせんせーをその対応に掛かりきりにするんだよー）
ビシッ！
驚いていたウォルターだが、慌てずチョークを飛ばし、幽霊の悪戯書きを止める。
ガタガタ開く扉にもチョークを飛ばし、ウォルター先生は言った。
「何が狙いかなぁ？ 僕が背中にも目があるの、みんな知ってるよねぇ？」
生徒はざわめいているが、葵はやや冷汗をかきつつもずっと無言で作業に集中していた。
持って来て貰ったティッシュは写した後すぐブレザーのポケットに入れて隠す。
（バレた時はエレノアくんと響くんの名前は出さないで単独で考え実行したことにするよー）
どうやらウォルター先生には気づかれなかったようだ。
タルトも幽霊からエレノアの答えを受け取っていた。
葵とかぶらない二番目に難しい問題を頼んでいる。
（堂々としてれば怪しまれないし証拠は残さないよ）
問題はフジコ先生に見つからないかだが……
（フジコ先生、お化けが怖いんだよねｗ見えなくてもお化けに絡みに行ってもらおう）
幽霊には問題用紙にメッセージを書いて意思疎通する。
『先生お化けが苦手だから、脅かしがいがあると思うよ』
幽霊が頷いて先生の元へ向かうのを見て、メッセージはすぐ消す。
「ヒッ？ 誰、アタシに触ったの？」
フジコ先生は謎の冷たい感触に鳥肌をたてて、キョロキョロ周囲を見ている。
「いやーん、また！ ……まさか、お化け？」
その隙にタルトはティッシュを開いて答えを写した。
（もしばれても大丈夫、うまく言いくるめてごまかせるよ）
万一ばれても二人のことは言わないつもりだ。
（そもそも幽霊を使ってカンニングなんて、誰も信じないから協力は疑われないよね）
誰も見とがめられないまま、テストは無事終わった。
結果がでるまでは成功かはわからないが……
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2023年07月10日
- 参加申し込みの期限
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- 2023年07月17日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2023年07月17日 11時00分
