this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
雪夜を待ちわびて
<< もどる
1
2
3
4
5
…
6
つぎへ >>
誰しも気が乗らない時はある。誰にでもある。
倉前 七瀬
にだってある。
『もしもーし、倉前? オレオレ、賢持! なーまた頼みがあってさ、今日開いてる? 合コンの頭数足んなくてさ、あれ、倉前聞いてる? おーい! もしもーし! あれ?』
「ぼーーー」
しかしこんなにも、何もかもがうっとおしいなんてことがあるだろうか。先ほどちょっと強い風に吹かれてからどうも、気分が落ち込んでいた。
『倉前? な、オレを助けると思って、な! 昼メシオゴるから! なんなら夕メシも!』
「う~ん、何だか今日は気が乗らなくて。遠慮しときます」
『あん、なんだ体調でもわりーのか? ん~、じゃあしゃーねえな! また今度頼むぜ!』
大した理由もなく、友人の誘いも断ってしまった。まあさほどの重大事でもなし、そのうち食堂の一食でもご馳走してやればいいだろう。
不明瞭に悶々とした焦燥感にかきたてられ、外出することにした。
といって当てもない。ただ漫然と道を歩き、目についた喫茶店の扉をくぐった。かろん、と涼しげな鈴の音にいささか胸がすく。
適当な席に座り、目についたコーヒーとドーナツを注文してから、持ち込んだ本を取り出しぱらりと開く。しかしいつもなら心躍る文字列へのダイブが今日はどうにもふわふわと落ち着かず、上手くいかないのだった。
本はあっという間に読み終えてしまった。この喪失感。やるせなく、じわじわと背を這い上るいかんともしがたい焦り。
ぬるいコーヒーを口に含んだところで、気が付いた。
「……ウォルターさん?」
「うん?」
隣のテーブルに着いているのは、ほかでもない
ウォルター・B
だった。本で顔を覆うようにしていたから、お互い気が付かなかったらしい。
彼はにんまりと笑んだ。
「なぁんだ。いたのかい」
「ウォルターさんも、いたんですね」
「さっきからねぇ。ここ、コーヒーが美味しいから」
「確かに。僕は初めて入ったとです……あ、相席いいですか」
「構わないよぉ」
すぐに気が付いた。先ほどまで胸の内を占めていた、あの暗雲めいた不明の憂鬱がいくらか晴れている。
「ふむ。ウォルターさんに会えたから、でしょうか」
「それってどういう意味だい?」
「え、あ。いや、ええと」
うっかり口にしていたらしい。といって聞かれて困るというほどでもないのだが、七瀬にとっては。
向かい合って座る。彼の青い瞳を覗き見る。思い切って、というよりは自然のうち、するりと言葉が滑り出た。
「ウォルターさん。僕がそういう意味で……ええと。恋愛的な意味で、先生のことを好きだって言ったら……先生は、困りますか」
ウォルターは目をぱちぱちと開け閉めした。あまり見たことのない、彼にしては新鮮な表情だった。
「……ふむ?」
「ああ、いや! 実は今日、友人から合コンに誘われまして……」
彼の返事を聞いてもいないうち、七瀬はまくしたてた。
「でも気が乗らなくて、断ったんです。何て言うか……僕には必要ないことのように思えて」
「どうして? 恋人が欲しいとか、イチャイチャしたいとか思わない?」
「思わないのは、おかしいでしょうか? この歳になって、そういうことに興味も湧かないっておかしいでしょうか……好きな人なら、いるんですけど」
「それが僕。ってこと?」
問い返した彼の表情は……よくわからない。嫌悪なのか、少しは嬉しいと思ってくれるのか、彼の真剣なまなざしからは伝わらなかった。
カップを持ち上げコーヒーをすすりながら、彼は逆に尋ねた。
「倉前は僕と恋人になったり、イチャイチャしたいのかい?」
即答はできなかった、どころか七瀬は腕組み、深く深く考え込んでしまった。自分でもよく分からないのだった。
「う~~~ん。そういうのとも、違うような……僕って恋愛的に、ウォルターさんが好きなんでしょうか?」
「ははは。僕に聞かれても分からないよぉ」
彼は明るく笑う。
七瀬の瞳は落ち、手つかずのドーナツが映った。まるでこのドーナツだ、と思う。
恋愛とか。好きとかなんだとか。そういう感情の一部に、ぽっかりと穴が開いているんじゃないだろうか。
「やあ、いかんですね。せっかくウォルターさんと偶然会えたのに、こんな話ばかり。楽しくせんと! ウォルターさん、ドーナツ半分食べませんか。一緒に」
「質問に答えようか」
はっとして見返した、彼はやっぱり笑っている。真摯な返答なのか、いつものからかいなのか。さっぱり分からない。
分からないけれど。
「僕は、困らないよぉ。ぜんぜんね」
にこり。ドーナツをかじる。
今度は七瀬が、目をしばたかせる番だった。
<< もどる
1
2
3
4
5
…
6
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
雪夜を待ちわびて
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
6人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年05月09日
参加申し込みの期限
2023年05月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年05月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!