this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
『運命』ではなかった始まりを『必然』に変えたあなたへ
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
つぎへ >>
休み明けの月曜日。業務を終えたウォルターは、机周りを整頓して鞄に手を伸ばす。
そのまま帰宅しても良かったが、確か今日は柚春がメアリに土産を持って行くと言っていたはずだ。
早く帰って顔を出してやるよりも、女同士弾む話もあるだろう。どこか寄り道をして、適当に時間を潰すか、それとも――。
「あれ? ウォルター先生ってピアスつけてらっしゃいました?」
同僚に声をかけられ、思わず左耳に触れる。そういえば、休日に付け替えてから外した記憶がない。
「あ……すみません、派手でしたよね」
仕事の際は透明ピアスに付け替えているのに、うっかりしていた。外そうにも、今日に限って手頃なケースを持ち歩いていない。
「いえいえ、珍しくてつい。プレゼントですか?」
素直に答える必要もなければ、当たり障りのないことだったら隠し立てする必要も無いけれど。
問いには肯定も否定もしないまま、ウォルターはふっ、と意味ありげに笑う。
「大切な物なんで、次回から気をつけますねぇ」
その頃のブラックウッド邸では、お土産を届けに来た柚春をメアリが快く迎え入れていた。
「ちょうど先日、ゆっくりとお菓子を作る機会がありまして」
「わぁ、ガトーショコラですね! なら、紅茶はウバにしませんか?」
今日の柚春の目的は、メアリとお話すること。いくらウォルターを訪ねに来たわけではないと言っても、もてなす来客であることは変わりない。
それでも柚春はいつも通り、メアリを手伝おうとする。いつしか一緒にキッチンに立てるのがメアリも楽しみになってきていた……が、来客に手伝わせるなどという思いは、薄れはしても完全に消すことは難しい。
「お湯が沸く時間、1人で待っているのもつまらないですから」
そう言って、話したいことがいっぱいあるんですよと微笑まれれば、無碍にすることもできず冷たい水が沸くのをお喋りで待つことになる。
先日ニャンドに遊びに行っていたはずだ。きっと楽しい話が沢山聞けるのだろうと、メアリは茶器の準備をする。けれど柚春が最初に選んだ話題は――最後の、児童公園に寄った話だ。
「……僕、ちゃんと告白してきました。ウォルターさんに」
まだ彼は帰宅していないようだが、一度帰って私服に着替えてきたくらいには時間が経っている。できればこの話題は、彼のいないうちに話してしまいたかった。
恋心を伝え相談したのなら、その結果も報告するべきだと思う。だけど、誰かに話してしまうことを彼が良しとするかはわからない。
長く雇われているメアリは、彼にとって家族も同然だろう。だからこそ話さないでいることも考えたが……これからも、この邸へは顔を出すことになるのだから、メアリには知っていてほしい。
一度唇を引き結ぶ柚春が浮かれていないことは、誰が見てもわかる。その結果は大人としての良識で判断するならば当然だろうとも思う傍ら、柚春がお飯事のように幼い気持ちでいるとも言えないからこそ、メアリは女性として気持ちを寄り添え聞いてあげたいとも思った。
「今はね、付き合えないって……そう、言われちゃいました」
けれども、へらりと笑おうとする柚春の顔は、思っていたよりも悲しみに溢れていなかった。
戸棚から紅茶の缶を取り出したときには、上手く笑えているとは言い難かったけれど、近くで見ると諦めたわけでも、悲観してもいないように見える。
「でも……隣は、空けておいてくれるって!」
「まあ……!」
当人たちの問題で、ウォルターがどこまでの気持ちを込めたのか、柚春がそれを本当に納得しているのかは、わからない。それでも柚春の想いが多少なりとも好ましいと思っているからこその答えだということは、想像が付く。
(……ようございました)
口さがない者たちに疲れて人を遠ざけた時期も、良家と知って擦り寄ってくる者を冷ややかに遇っていたことも。面白いからと付き合ってみては「フラれちゃった」と笑うような、遊びの恋愛を繰り返すことも。どれもが『心があるフリ』が得意なだけで、20年前から心は失ったままだと言っていたけれど。
「それでは、これからが頑張りどきですね」
彼にはちゃんと――思った通り、心があった。失ってなどいなかった。
きっと柚春は彼に、それを気付かせ止まっていたときを動かそうとしてくれている。
「はい!」
柚春だって忘れない。今のところは想われてはいるが、まだ恋人ではないから。
いつまでも想われるように努力することは大事だし、恋人がゴールではなく……ずっと未来も願っている。
「メアリさんには色々と教えてもらわなきゃですね」
冷たい水がようやく音を立ててきた。
ケーキを切り分け、お茶の準備が整う頃にはウォルターも帰ってきたようだ。
「あ、僕がウォルターさんにどこでお茶を飲むか聞いてきます」
キッチンを出る直前、思い出したように振り返って柚春はにっこりとわらう。
「お話、聞いてくれてありがとうございました。ちゃんと報告できて良かったです……でも」
一礼した柚春は、胸元をトンと指さす。
「先輩としてのお話も、今度聞かせてくださいね?」
急いで階段を上がるウォルターを追いかけ、声をかける柚春の声が響く。
メアリは静かに笑って、服の上から指輪を握りしめ――思いが届いて良かったと、安堵した。
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
『運命』ではなかった始まりを『必然』に変えたあなたへ
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年05月03日
参加申し込みの期限
2023年05月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年05月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!