this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
風邪を引いたら
<< もどる
1
2
3
4
5
…
10
つぎへ >>
両親の転勤に振り回され、なし崩しに始まった一人暮らし。けれど経験してみればこれが悠々自適、案外悪くないと
稲積 柚春
も思っている。自由に時間を使い、誰はばかることもない。
とはいえ一人で何でもできるということは、当然ながら一人で何でもしなければならない、ということでもある。炊事に洗濯、掃除、その他諸々の全てを己でこなさねばならない。
そうすると困るのは、今日のように風邪など引いてしまった時だ。
「……つらい」
襲い来る倦怠感。熱は何度あろうか、検温するのさえ億劫だ。起き上がるのもしんどい。食事の用意もできないが、そもそも食欲も湧かない。喉が痛い。身体が痛い。ああ。
「さみしい……」
何をするでもなく布団にくるまっていると、不安が増す。心は弱る。一人暮らしで頼る者もないとなれば、その寂寥感は筆舌に尽くしがたい。
などという表現はいささか大仰ではあるが、少なくとも今の柚春にとって決して冗談ではないのだった。
「ワットに会いたい……せめて声だけでも聞きたい……」
ほとんど無意識に、柚春はすがるようにスマホの連絡先を開いた。電話口から
ウォルター・B
の声でも聞こえてきたなら、活力が湧いてきそうな気がする。病は気からというではないか、きっとどんな治療や薬よりも効果があることだろう。
呼び出し音が途切れるまでの時が、永劫のように思えた。ややあって、耳に心地よい声が流れた。
『もしもし? やあ稲積、いい朝だねぇ。何か用かい? 僕は今、寝子島街道あたりを流しててねぇ』
「……あは。ワットの声だぁ」
『うん、僕だよぉ。どうしたの稲積? 何だか声が枯れてるねぇ。ん? 稲積? お~い?』
寝息を立て、柚春はすっかり寝入っていた。
しばし耽美な夢などに浸った後、インターフォンの鳴る音で目が覚めた。
時計を見ると、午前10時を回ったところだ。
「お腹空いたなぁ……」
身体の節々の痛みに閉口しつつも、眠ったことで少し体力が戻ったらしく、どうにか来客の対応に出ることはできそうだ。身体を引きずり玄関へ向かう。
「は~い……」
「あ、起きてる。大丈夫かい、稲積」
ぽかん、と口を開けてしまった。さぞかし間の抜けた顔をしていただろう。
「ワット! なんで……!?」
「そりゃあんなところで会話が途切れたら、気になるでしょうよ。風邪かい? 大変だねぇ」
彼は心配して、わざわざ様子を見に来てくれたらしい。お邪魔するよぉ、と言って上がり込む彼の手には、コンビニ袋が提げられている。
「はいこれ、風邪薬。無かったら困ると思って一応ね。結構効くやつだから、飲むといいよぉ」
「あ、ありがとう……」
「食欲は? これ、レトルトのおかゆ。卵入りのやつ」
「う。おなかすいてる……」
「じゃ、あっためようかぁ」
パウチに入ったおかゆを湯煎して、器に移して薬味を散らしてくれた。レンゲですくって、ふうふうと冷ましてから口に運ぶ。
「……おいしい」
「それはよかった。スポーツドリンクも買ってきたから、水分補給もまめにねぇ」
「はーい」
空腹が満たされるといくらか調子も良くなってきて、帰ろうとするウォルターを引き留めしばし、他愛のない雑談に興じた。
「ワットは風邪を引いた時、どうしてるの?」
「どうって……うちには優秀なメイドさんがいるからねぇ。至れり尽くせりってなものだよ」
「なんてうらやましい……」
ウォルターが風邪を引いたら、今度は自分が看病してあげよう。なんて思っていたが、当てが外れたか。
いや待てよ。
メアリ・エヴァンズ
にお願いしておけば、いざ彼が風邪に伏した時には、自分がその立場に取って代わることもできるのでは?
「ふふふ」
「なんだい? にやにやして」
「なんでもない! その時は僕が、完璧に看病してあげるから」
「よく分からないけど、ほら。そろそろ眠ったほうがいいよぉ。顔が赤いよ? 熱が上がってきたんじゃない?」
「あ」
彼はいつも余裕しゃくしゃく、含みのある行動ではなかろう。それでも唐突に額と額を合わせられれば、柚春の頬も紅潮した。
「やっぱり、熱い。ほらほら、寝た寝た」
「だ、だってそれは!」
もごもごと口ごもってしまうのは、にわかに上がってきた熱に浮かされてのことか。あるいは。
「……ワットのせいだもん」
幸い翌日、すっかり熱は引いていた。
「ワットにはお礼をしないとね」
風邪予防に効く、特製のハーブティーでも振る舞ってあげよう。という口実で、彼の家へ押しかけるのもいい。
たまの風邪にも感謝の気持ちが湧く柚春だった。
<< もどる
1
2
3
4
5
…
10
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
風邪を引いたら
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年03月22日
参加申し込みの期限
2023年03月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年03月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!