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リア充爆発した!
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アルバイトの帰り道。
「そろそろ百人一首大会の和装を準備しなくちゃね」
大田原 いいな
は、1日働いた後とは思えぬ軽やかな足取りで、デパートに立ち寄った。
大会で目指すのはもちろん勝負に勝つことだ。とはいえ、華やかな和装を着ると思えば、当然、心は踊るというわけで。
「うーん、実物を前にすると迷うなぁ……」
いいなはもう1時間も、着物を見比べている。
その足元に、ぴょこんと
リュウ さん
が降り立った。
「よっと……何を見ているんだ?」
「あれっ、リュウさん。いつの間にポケットから出てきたの? わたしを護ってくれるのかな?」
「……まあ散歩だ」
仏頂面で、リュウは返した。
いいなはリュウの行動を喜んでいるようだが、リュウにとっては、自分の本体ならこう考えるであろう行動をとったに過ぎない。
とはいえ、それがいいなにとっては嬉しいのであろうことくらいは、承知しているのだが。
「ほう、和装……振袖か」
リュウは背伸びをし、顔を思い切り上げて、いいなが触れている布地に目を向けた。
「かるた大会で着る正装だな。振袖袴に襷掛け姿」
「そうなの。ふふ、あのね、リュウさん。もう少しで買える金額になりそうなの、バイト代」
リュウは目を瞬いた。
ここから着物の値札は見えないが、それがけして安いものではないということは知っている。
「頑張ったな」
短い言葉に、ふふふ、といいなははにかんだ。
「でね、着るとしたら何色がいいかな? 好きなのは緑色だけど、朱色も気になるんだよね」
「そうだな……」
リュウが店内を見回す。と、目に入ったのは、マネキンが着ている鮮やかな色。
「朱色も良いがあっちに飾ってある金糸の入っている山吹色のものはどうだ? 合わせるのであれば、そのコートのような濃い緑の袴で」
「あの振袖?金色の? ……リュウさんの目の色の? はっ、袴を緑って、あのそれあの……」
言いながら、いいなの顔に熱が集まる。
(ぐぅううう、その姿でそれを言わないでくださいよ、メールで連絡取ってるあの人を意識しますって!)
こう考えていることは周囲の誰にも――リュウにだってわからないだろう。
しかしそれでも、いいなはリュウの金の目をまっすぐ見ることができない。
(ほんと、リュウさんの無意識の破壊力……)
だがリュウの破壊力は、そんなものではおさまらなかった。
「服の色は関係ないだろう。どの様な色を纏っていても、いいながいいなであることには、変わりはない。自信を持て」
(リュウさあああんっ!)
内心で、いいなは思い切り叫んだ。
リュウが和装を選んでくれる前よりも、1度は体温が上がっている気がする。
が、顔を押さえて「ううう」とか「あああ」とか悶えているいいなの足元で、リュウはもともと鋭い金の目をすっと細めた。
「……殺気が。下がれ、何かヤバいものが来る!」
「ヤバいもの?」
いいなが顔を覆っていた手を離す。
そこに聞こえてきたのは、
イザ さん
の声である。
「YOそこの近づくリア充、ばっくはーつ♪ 可愛い娘に近づくウマの骨、ばっくさーつ♪」
歌の調子は外れているが、イザはご機嫌にこにこ顔。
とはいえ歌詞は『爆発』『爆殺』。
ちなみに連れているものは、イザの大傑作の品である。
「にゅっふっふー。生前はー、地学系を修めていましたがー、応用でこんなのもイケたんですねー? えー? 材料が知りたいー? 岩をるつぼで溶かしてー、色々混ぜてー、僕が歌歌ってたら出来ましたー。いっつぁミラコー! にゅっふっふー」
聞かれてもいないのにつらつら話し……もとい、歌うイザ。
「……なんだボンクラ、お前にしては珍しい殺気だな。違った、ただのヘッポコラップか、歌を歌うな紛らわしい」
リュウは氷のごとく冷たい声で言い捨てた。
対してイザは、相変わらずのにっこり笑顔。
「あのねーリュウくん、いくらリュウくんでもね、ヒトの娘を誑かすのはどうかと思うわけなんですよねー? ……この頃ナニカと距離近いし」
優しくも見える糸目と、眼光鋭いシャープな目。
その間で、ぱちぱち火花が散っていることには気づかずに、いいなはイザの前にしゃがみこんだ。
「イザさん……びっくりした。イザさんも散歩に来たの……?! な、なんかヘンテコなモノを連れ歩いている様に見えるんですけど……」
「ああこれねー」
イザは自身の背後に目をやった。そこにはサッカーボールのようなものがある。『ようなもの』としたのは、外見はそれこそカラフルなボールなのだが、明らかに危険な空気を醸し出しているからだ。
「最近ちょっとリュウくんがねーアレな感じなんで、まあ恨み節をね、込めたら出来上がったんですよー」
「できあがったって、なにが……?」
いいなが、謎のものに恐る恐る目を向ける。
イザは、満開の笑顔をさらに輝かせ――。
「賢いですよこの子達、自走式だし、中は大量の水蒸気が詰まってるのー。スライム系の水蒸気? あの、服溶かす有名なヤツの。しかもすぐに冷えてくれる水蒸気っぽくて、致命傷にさせない安心設計!」
「それって……水蒸気爆弾!」
いいなは思わず叫んだ。が、すぐに両手で口を覆う。
水蒸気爆弾なんて単語を万が一誰かに聞かれたら、爆弾ではなくヤバさが大爆発だと気づいたからだ。
きょろきょろと周囲を見回し、こちらを見ている人がいないことを確認してから、ぽつりと呟く。
「確かに火山の爆発原理は水蒸気爆発だけど……それを応用してあんなのが作れちゃう霊界って、おっかない!」
……とはいえ、おっかないと言っていられるうちはよかった。
それをイザが、ただ自慢のために、あるいはリュウを威嚇するために連れていたのならまだましだった。
違った。
イザは本気だった。
だって今日は、いつもは開かないイザの糸目が思いっきり開いている。
しかもイザはこう言った。
「だからねー、しっかりと爆発して頂戴リュウくん!」
「は? ……お前は何を言っているんだ?」
リュウはまじまじとイザを見つめた。
(阿呆だ、こいつは本気の阿呆だ)
なんならその頭カチ割ってやろうか常識入ってないのかと、思うことなら山ほどあったが、ここで問答しても無駄なうえに、危険なのは明らかだ。
リュウはいいなを振り仰いだ。
「店に危害が加わると拙い。俺の儲けが無くなるのは金輪際御免だ。逃げるぞいいな、近くの公園に向かえ!」
「はいっ、わたしも弁償で軍資金使いたくないです!」
いいなとリュウはすぐさま走り始めた。
が、リュウは人形状態。これでは外見10歳児のイザにすぐに追いつかれてしまう。
そうなればきっとリュウはぶおおおんっ! と爆発し、なんならいいなも巻き込まれ、周りの店にも被害が出るだろう。
(それだけは絶対嫌っ!)
「リュウさん、ごめんなさいっ!」
叫ぶなり、いいなはリュウを抱き上げた。
胸の内では、これは本体じゃないんです、軍資金なくしたくないんです、みんなに迷惑かけたくないんです、という思いがぐるぐるしている。特に『本体じゃないんです』が。
だがリュウが逃げたとて、諦めるイザではない。
「あらー、逃げちゃったー。追っかけちゃうもんねー待て待てー!」
結局、イザがいいなとリュウに追いついたのは、近所の公園についてからだった。
イザは笑顔であるから、もしかしたらこのやりとりは遊びの一環で楽しんでいるのかもしれない。
「にゅっふっふ、リュウくん観念した?」
対峙するリュウに、イザはにこにこと微笑みかけている。
リュウは大きく舌を打った。
「ったく、爆発ネタはお前の発明品じゃないんだぞ」
「家事したら爆発するリュウくんの特技知ってるー! でもそれに対抗したわけじゃないのよー、単なる偶然」
のほほーんと答えるイザ。
でも「観念したわけじゃないのかー」と歌うように言うあたり、ぜんぜんのほほんした感じではない。
後ろのあやしい発明物も、いつの間にか、ぶおおんぶおおんと音が激しくなっている。
その音を聞き、リュウは着ていた服のポケットに手を入れた。
先手必勝!
「爆発に関しては、俺の特性上コッチに利がある。喰らえ、洗剤液2種混合で家事判定爆破だ!」
「こっちもいくよ~! 威力3倍ビック爆弾ぶおおおんっ!」
「リュウさん、危ない!」
飛んできた鮮やかな爆弾の前に、いいなは立ちはだかった。
「ああっ、いーなさんかばっちゃダメー!」
イザは叫ぶが、手を離れた爆弾のコントロールはできないらしく、当然爆弾はぶおおおんっ!
「きゃああっ!
「あぁっ! いーなさんっ!」
コートを護るため真正面から爆風を受けたいいなの服がふっとんで、イザが絶叫した。
だがいいなを案ずるイザもまた、リュウの爆弾でぐおん!と 吹っ飛んでいる。
「おい、大丈夫か」
リュウは、爆風で尻もちをついたいいなに問いかけた
いいなはへにゃりと眉を下げ「なんとか」と返事をする。
が、その服は正面がしっかり破れ、下着がばっちり露出していた。
「……本体さんみたいに胸揉まないでくださいね」
腕で前を隠しながら、あえて軽い口調で言ったのは、大丈夫と伝えたかったのと照れ隠しの気持ち半々だ。
その気持ちを察してか。
「……あの野郎」
ぎりりと唇を噛んで、リュウはイザを睨みつけた。
イザは暢気に「いーなさーん! 大丈夫~?」などと聞いている。
「大丈夫じゃねえよ諸悪の根源!」
「リュウくんには聞いてませーん!」
「ああもうっ! コラ、イザさん! いい加減その物騒なモノをしまってくださーい!」
「しまわないよー。もとはと言えばリュウくんがいーなさんに手を出すから」
「はっ? 出してねえよ!」
ぶおおおんっ!
ぐおんおんっ!
「コラやめなさい二人とも!」
爆風の中でいいなが怒鳴る。しかし声は爆音にかき消された。
※
「……クソ、キリが無いな。そっちは大丈夫か?」
バトルに夢中だったリュウが、やっといいなを振りかえったのは、10分も経過したころだった。
「とりあえず大丈夫、ですけど」
いいなはいつのまにか、コートを脱いでたたんで抱きしめている。
つまりコートは無事。だがいいなの格好はひどいものだ。
「……いや、そのコートが大切なのは分かるが無茶するな!」
「だったらイザさんをなんとかしてくださいよ!」
「ああ、あのボンクラド阿呆は、俺が止める!」
リュウがまた自作爆弾を手に取った。
そしてイザも、あやしい爆弾を持っている。
「リュウくん、いざ、勝負!」
「いざ……って、おいっ! 爆弾あっちこっち飛んでないか? その仕組みどうなってんだ! 島中に被害広げてんじゃねえよ、このド阿呆!」
「ああああ……イザさぁん……」
いいなは膝から崩れ落ちた。
散々爆発に巻き込まれた被害としては、髪がぐちゃぐちゃ服ボロボロ、持っていたバックがはじけたくらい。
イザが言っていた通り、爆発は人に怪我をさせたりしないレベルで、『安全保障』はばっちりだ。
「でもこれを『安全』って言えるの……?」
なんとかぎりぎり全裸を免れている状態の自身の姿を見下ろして、いいなは特大のため息をついた。
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3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
お色気
定員
10人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年02月23日
参加申し込みの期限
2023年03月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年03月02日 11時00分
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