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chapter.2 ふたつのキーホルダー
「珪先生は回転寿司ってよく来られるんですか?」
テーブルを挟んで正面にいる司書教諭・
早川 珪
へ
綾辻 綾花
は尋ねた。縁あって今日はふたりで回転寿司に来ている。
「そうだね、外食が多いのもあってこういうところを使う時もあるよ。綾辻さんは?」
「私も何度かは。ここ、お皿を入れるとガチャが引けてサンマさんグッズがもらえるんです」
しかも、と綾辻は秘密を打ち明けるようにこっそりと小声になり、珪に顔を近づけながら言った。
「噂では、猫にくわえられたサンマさんが出るみたいです」
「へえ? それはぜひ見てみたいね」
綾花の言動に笑ってみせる珪。そんな不意打ちの笑顔に、綾花はついどきっとしてしまう。自分でこの位置まで顔を持ってきておいてなんだが、互いの顔が近いせいもあるだろう。
「け、珪先生のおすすめはありますか?」
咄嗟に話題を変えて話を振る。もちろん彼の好みを知りたいのも含まれてはいたけれど。
「おすすめ……そうだなあ、炙り系は前に食べておいしかったのを憶えてるよ」
「炙り系ですね、私もそれを頼んでみます」
「綾辻さんは好き嫌いとかないの?」
「はい、それに……」
言いかけて、綾花は思わず言葉を止める。
「うん? どうしたんだい?」
心配そうに覗き込んでくる珪に、首をぶんぶんと振って「なんでもないです」と笑って返した。
恥ずかしくて言えなかった。
珪先生が好きだから、先生の好きなものもちゃんと知りたいんです。なんて。
注文したネタがテーブルへと運ばれてきた。
「いただきます」
ふたりして声を揃えて言う。
テーブルの上には珪先生おすすめの炙りサーモンや炙りえび、そして定番のマグロやイカ、ハマチやアナゴなども並んでいる。
「おいしいね」
「はい、先生と一緒なのでよりおいしく感じます」
ちょっとだけ冗談ぽい口調で返したのは、照れもあったからだろう。
しかし綾花は、もうひとつの照れと戦わなければならなかった。お寿司を食べているからこそ起こること。
それは、どうしても食べる時に大きく口を開いてしまうことだ。
珪先生は気にしなくていいのに、と笑ってくれるかもしれない。でもそういう問題ではない。自分がどうしても気になってしまうのだ。
「……」
綾花は少し考えたあと、思い切ってある提案をしてみた。
「珪先生」
「なんだい?」
「あの……先生の隣で食べても良いですか?」
「隣で?」
聞き返す珪に、綾花は黙って頷く。それ以上彼女が何も言わなかったことで、珪も聞くのを止めて「良いよ」とだけ返す。おずおずと珪の隣に場所を移した綾花はほっとしたような、先ほどまでとはまた別の照れが出てきてしまったような気持ちになった。
「僕はもう少し頼もうと思うけど、綾辻さんはまだ食べられる?」
「は、はい。あと少しなら」
横並びになったふたりは、同じ向きでタブレットを見る。これはおいしかった、あれもおいしそうなどとたわいない会話で一緒にメニューから選んでいる時間も楽しい。
「どれもおいしそうで悩んでしまいますね」
「限定、って書かれていると目が行っちゃうね」
「わかります、その文字に弱いです……つい頼んじゃいます」
「はは、一緒だね」
一緒。なにげなく言ってくれたそんな小さな単語ひとつでも嬉しくて綾花は胸の内側が温かくなる。
結局その後限定もののネタと、旬のネタを追加で頼んで注文を終えることにした。
お皿が届き珪が食べていると、横からの視線を感じる。視線の主、綾花は微笑ましく珪を眺めていた。
「……もしかして、僕の口に米粒でもついてたかい?」
「あっ、すいません。そうではないんですけど。ええと」
少しごにょごにょとしてから、綾花は告げた。
「先生は美味しそうに食べるから、つい見ちゃいます」
「はは、参ったなあ。少し恥ずかしいね」
先生とこうして話をしながら食べると、時間があっという間だなあ、なんてことを綾花は思った。もう少しだけ続いていてほしい、とも。いつもよりちょっとだけ食べ過ぎちゃったのは、そのせいにしておこう。
「猫にくわえられたサンマさん、出なくて残念だったね」
「でも、珪先生と同じものが当たってくれたので嬉しいです」
帰り道、ふたりの話題は最後に回したガチャだった。4回ほど回して当たりが2回出たものの、最初に話していた幻のくわえられサンマさんを手にすることはできなかった。それでも綾花に残念な気持ちはない。むしろ嬉しい気持ちで溢れている。
自分の手にはサンマさんがお寿司を握っているキーホルダー。そして隣を歩く珪の手にもまったく同じものがあるからだ。珪は最初、両方とも綾花へあげようとした。しかし彼女に「今日の記念なのでもらってください」と言われ受け取ることにしたのだった。
「なんだか、かわいいね」
「えっ!?」
不意に珪が言った一言に、綾花は思わず裏返り気味の声が出た。ばっと横を見ると、珪はキーホルダーを指にひっかけ、ぶらぶらと動かしている。
「あ、そっちの……」
「え? ごめん綾辻さん。何か言ったかな?」
「何も言ってませんよ」
本当にこの人はもう。ずるいなあ。綾花は思った。今日だって、バイト代が入ったから私が出すと言ったのに結局お会計はいつの間にか済ませられていたし。
「珪先生」
「ん?」
綾花は彼を呼び止めた。
「また一緒に行きましょうね」
「次こそは、お目当てのサンマさんが出るといいね」
そう言って笑ってくれたから、綾花は嬉しくて小走りで駆け寄り、少しだけさっきより近くに並び直した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
萩栄一
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年03月10日
参加申し込みの期限
2023年03月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年03月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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