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秋。寝子ヶ浜海岸。
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夕暮れの寝子ヶ浜海岸は赤く燃ゆる。
倉前 七瀬
は夜の散歩を好んだが、このくらいの時分にもまた風情がある。
特に目的はない。とりとめなく、強いて言えば白砂をさくさくと踏みしめ歩くことそのものが目的だ。潮風を頬に浴び、西日に目を細め、足元の砂の感触を素朴に楽しむ。澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込む。それだけで心が満たされた。
波間を越えた向こう、水平線へ夕日が半ばほど沈みかけている。オレンジにパープルが混ざり込む様はパレットへぶちまけた絵の具をぐるぐると筆先にかき混ぜたようだ。小じゃれた書店で良質な画集へ触れたかのような気分となり、七瀬は満たされた。眼前に飛沫が弾けるのは、手に取った電話帳から名前や住所がとめどなく飛び込んでくる激しさに似ている。砂を踏むさくりと軽い音は、意図せず開いた料理入門書のスイーツのくだりか。
「おや? あんなところに人がたくさん」
ビーチに季節外れの人だかりを見つけ、近寄ってみる。予期せぬ出会いも散歩の醍醐味だ。
「きゃあ! かわいい~!」
「シンちゃん、こっちむいて~!」
寝子高の制服を着た女の子たちがしきりに黄色い声を上げていた。買い物袋を提げた主婦と仕事帰りのサラリーマンに声をかけてみる。
「あの~。なんかいるとですか?」
「あそこ、あれあれ。あれよ~」
「知らない? 噂になってるよね、真珠イルカのシンちゃん」
「シンちゃん?」
きゅう、と甲高い声をたどれば、虹色の肌をした不思議なイルカが女子高生に煮干しをもらっていた。真珠イルカ、納得のネーミングだ。赤みがかった陽光を照り返して、イルカは七色にきらめいている。
「へぇ~、綺麗かイルカさんですね!」
「そうなのよ~。わたしも触ってみようかしら?」
「声をかけたら返事をしてくれるらしいよ」
やってみたら? というサラリーマンさんに促され、七瀬も挨拶してみる。
「こんにちは~」
キュイッ! 鳴いた。
「か、かわいい……」
しばし夢中で、その愛らしさに見とれた。
「……何してるんだい?」
あんまりにも夢中で、彼だというのに気づかなかった。
「ウォルターさん!」
想い慕う
ウォルター・B
だった。今日はラッキーデイだな、と七瀬の胸はあたたかく灯る。
「イルカのシンちゃんを見てたとですよー。真珠イルカです」
「へえ、真珠?」
興味深く海を覗き込むと、真珠イルカもまたウォルターを見返し、弾むように鳴いた。
想い慕うと表現しても、七瀬自身は彼に対する感情を、恋愛のそれとは異なると解釈している。単なる友人ではなくそれ以上に想っているが、恋人のようになりたいかと問われれば首を傾けずにいられない。さりとて己のなりたい関係が恋人同士より格落ちするとも思わない。彼と対等になりたい。特別な一人になりたい。恋ではないが、全く遠いことでは無いのだろう。
彼には好きと伝えたが、好きの一語にとて多様な解釈が成り立つものだ。
「呼びかけたら反応してくれるとですよ。ウォルターさんもやってみてください」
「どれどれ。おーい、シンちゃ~ん」
きゅうきゅうと胸ビレで海面を叩いて、何だかはしゃいでいるかのような真珠イルカに、ウォルターも無防備に相好を崩す。
「なるほど、これは可愛いねぇ」
「名前を呼ばれると嬉しいんでしょうね。僕もそうですし」
「倉前も?」
多くを語るまでもなく、七瀬の笑みはとめどなくこぼれた。
夜闇が空を覆い始める。
そういえばウォルターは何をしにこんなところへ、と尋ねると、七瀬と同様目的もなく散歩へ出かけたらしい。そうしてたどりついたこの場所だが、海岸はいい、心洗われるようだね、と彼は言った。
シンちゃんはまだ岸辺を回遊しているのか、人だかりは絶えない。二人はそこからしばし歩いて離れ、秋のビーチの静けさを堪能する。
「夜の海は静かで、空気が綺麗で。好いとーとですよ」
「分かるよ。僕も好きだよぉ」
並んだ足跡二つ。途切れることなく、砂浜へどこまでも連なった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
9人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年02月27日
参加申し込みの期限
2023年03月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年03月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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