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\ オーバータイム!/
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君に、酔う
悪い子に、してください
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激しくドアを叩く音に目を覚ます。時計を確認すれば既に夜中だ。今時分に何事かと警戒しつつ、
万条 幸次
は身を起こす。
「だ、誰だろう。押し売り? こんな時間に? それとも知り合いかな……」
恐ろしい想像がいくつか浮かんできて幸次は少し足がすくんだが、すぐにも正体は知れた。
「せんぱーい! せんぱーい、あけてくださーい。可愛いカノジョが来ましたよー。幸次せんぱーい?」
「あ、愛猫さん!?」
訪問者は付き合いたての恋人、
愛猫 萌々子
だった。
「せんぱーい。せーんーぱーい」
「ちょ、待って、今開けるから! ドアは叩かないで、近所迷惑になっちゃうよ……!」
慌てて扉を開けると、赤ら顔の萌々子が幸次を見て、にんまりと笑った。
「せんぱい。泊めてください♪」
幸次が良しともダメとも答える前に、萌々子はずかずかと上がり込んでいる。遠慮もためらいもないのはいかにも彼女らしくない。
「聞いてくださいよーせんぱい! ぴりりちゃんったらひどいんですよ!」
「う、うん。どうしたの?」
「私、未成年飲酒なんてしてないのに! 私が酔ってるだなんていうんですよ!」
「う、うん……」
いや酔ってるよね、との言葉は飲み下し、曖昧にうなずく。彼女のルームメイト、
笛吹 ぴりり
はおそらく正しい。これはもう明らかに酔っている。べろんべろんに泥酔している。
「あ、またメッセージが。もう、うるさいなぁぴりりちゃんは。『今日は友だちのおうちに泊まりますから、帰りません!』っと、送信~。あとは無視ムシ♪」
「いいの? 心配してくれてるんだと思うけど」
「いいんですよ~ぴりりちゃんなんて、それよりせんぱい!!」
ぐいぐいくる。顔が近い。幸次はどぎまぎ、胸が高鳴る。若干キョドらずにはいられない。
上目づかいに見つめられながら、萌々子の指先は幸次の胸元をくるくるとなぞる。
「泊めてもらうならぁ……お代が必要ですよねえ?」
「いや、そんな。お金なんて取らないよ! というかそれより、帰ったほうが」
「もちろん、タダでとは言いませんよ~? カ・ラ・ダ・で、支払います。な~んてね♪」
「なんてねって、どうして服を脱いでるの……?」
止める隙もなく、萌々子はあれよという間に下着姿になってしまった。
幸次は常識的で理性的な好青年ではあるが、健全かつ年ごろの男子学生でもある。つまり両手で目を覆うでもなく、上着を脱いで彼女の肩にかけてやるでもなく、ついじっくりと見入ってしまう。おまけにこうつぶやいた。
「……けっこう派手なの、つけてるんだね」
「そうですよ!」
さらにぐいと近づく距離。萌々子の瞳いっぱいに、呆けた幸次の顔が映り込む。
「先輩と付き合い始めてからです。いつ見られてもいいようにって……どうですか、せんぱい?」
「えと、うん。すごく綺麗で。いつもの愛猫さんとのギャップがまた」
「黒だけじゃないんです。ピンクとか赤とか、派手なやつもあるんですよ。見たいですか? 見たいですよね?」
おもむろに萌々子は幸次をぐいと押し、彼は勢い余ってシーツの上に倒れてしまった。
すかさず覆いかぶさる萌々子。顔はいっそう紅潮し、瞳は潤みあやしく揺れている。
「それなのにせんぱいったら、ちょーっと露出の多い服を着たくらいで、恥ずかしがっちゃって。目をそらして……そんなに私、魅力ないですか? 見たくないですか?」
「いや、違うよ! そんなことない!」
まだ残る幸次の理性的な部分は止めなければと思う反面、萌々子は彼の知らぬところでもどかしく心配していたのだろう、とも思う。自分は今や彼女の彼氏なのだから、その素敵な部分を余さず褒めてしかるべきであろうと、少しぼんやりとして考えたりもする。
幸次にもまた、酔いが回りつつあるのだった。
「愛猫さん、肌は綺麗だし、スタイルだっていいし。マリンパラダイスで着てたマーメイドスーツとか、ハロウィンの衣装だって、胸元がぱっくり開いててセクシーだったし……」
「ほんとうですか? 本当に……?」
「うん。愛猫さんはすごく……魅力的だよ」
いつもと違って積極的、イタズラっぽく妖艶な萌々子に、幸次はくらくらと眩暈さえ感じる。
いつも温厚でストイックな彼が、今は食い入るように自分を見つめていて、萌々子は胸の鼓動が収まらない。
「……悪い子だね。愛猫さん」
「あ……」
素肌の肩へ、彼の冷たい手が触れる。
真っすぐに覗き込む瞳を彼女は見返して、その輝きに呑まれた。
「こんな夜中に、一人暮らしの男の部屋なんかに来て。もう……どうなったって、知らないよ」
「ああ。悪い子にしてください、先輩。ずっといい子にしてたのに、大事な友だちと喧嘩して、男の部屋に転がり込む悪い子に、私を……」
壁に映る二人の影は重なり合い、溶け合ってゆく。
「幸次、くん……」
「萌々子ちゃん……」
というのが、昨夜に脈絡なく萌々子が幸次宅を訪れてからの流れであったのだが。
「……ん」
目覚めて萌々子は、自分が肌着一つ身につけず眠っていたことに気づく。
「な、なんで私、こんな格好で……、えっ!!!!」
「愛猫さん、目が覚めた? おはよう」
絶句した。
彼は朝食を用意していた。それはいい。ぐうと鳴ったお腹を見るに相応の空腹状態であるようだし、実にいいにおいが漂ってくる。こんなにいいにおいのする朝ごはんをいただけるとは、なんともありがたい。ありがたいが、なぜ起床した直後に彼の朗らかな笑みが目に入るのだろうか。なぜだ。
萌々子は混乱した。
「こここここれはまさか、まさかまさかアレですか。アレですよね? 『酔った勢いで』、という……あああごめんなさい、ふしだらな娘で天国のお母様ごめんなさい……」
「ちょ、落ち着いて愛猫さん!」
いたしてしまったのだろうか。事後だろうか。事実萌々子は素っ裸なのだし、ああいけないこれでは彼に丸見えだ隠さなきゃ、でももう遅いだろうか昨夜はさんざんに見られただろうから、などとまとまらない思考が巡る。
とはいえ、実際に事に及んでしまったのか否か、本当のところは彼ら二人にもはっきりとは分からなかった。神のみぞ知る、というやつだ。
萌々子は申し訳なさに頭を下げた。
「ごめんなさい、先輩……! 昨夜はなぜだか、酔っていたみたいで。いえ、お酒なんて飲んだ覚えはないんですけど……」
「うん。俺も昨日は少し変だったよ。もしかしたら、いつもの妙な現象かも? ほら、寝子島なら何でもありだし」
「いえっでも、先輩は悪くないです! 急に押しかけてしまった私が悪いんです」
「いやいやそんなことは……」
しばし自分が、いやいや俺が、いえいえ私がというやりとりを繰り返したところで、萌々子ははっとして室内の時計に目をやった。桜花寮住まいだから、門限を破ってしまったことになる。一方的にまくしたてて飛び出してしまって、ルームメイトはどれほど心配しただろう。後で確認してみたら、スマホには数え切れないほどの届かぬ連絡が待機していた。
「あの……私、帰ります。ぴりりちゃんも……寮母さんも心配しているでしょうし。とても、迷惑をかけてしまいましたから……」
「あ。それなら、ちょっと待って」
せっかく用意してくれた朝食には申し訳ないが、のんびりと食べているわけにもいかない。すぐにも出ていこうと身支度を整える萌々子へ、幸次は手早く栄養補給できるゼリー飲料を冷蔵庫から取り出し、手渡した。
そして彼女の目を真っすぐに見つめて、言った。
「昨日のことは、ヒミツでね。間違っても俺の家にいた、だなんて言っちゃだめだよ。愛猫さんのために」
「は、はい。そうします」
「それと……愛猫さんは、いつも、ずっと前から、魅力的だよ。良い子でも、悪い子だって、そんなの関係ないんだ」
頭をかいて、ちょっと照れくさそうに、それでもはっきりと伝えてくれた幸次を、萌々子は抱き締める。
ほんの短いハグだったが、二人を繋ぐ、深くあたたかな抱擁だった。
「先輩。また学校で!」
「うん、またね。愛猫さん」
互いの顔が見えなくなるまで、萌々子は何度も彼を振りかえり、幸次は手を振り続けた。
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あとがき
担当マスター:
網 透介
ファンレターはマスターページから!
網です。
酔っぱらってしまうお話でした。
記憶を失うほど飲んだ経験がないので、泥酔する感覚は分からないのですが、ついつい飲みたくなってしまう気持ちはわかります。
世の中、悲喜こもごも。
とはいえ、酒は飲んでも呑まれない程度にしたいものです。
それでは、また次回に。
網でした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
お色気
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年01月19日
参加申し込みの期限
2023年01月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年01月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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