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ピョンっ!と跳ねて、新春☆初夢フェア2023! ~富士編~
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【出会いを大切に】
次元の旅人、
ゼロ・シーアールシー
。どこにでも存在し、どこにも存在しない、神出鬼没は不思議生物か怪奇現象か。ありとあらゆる多世界にゼロへと言及する伝承は見られますし、目撃例も絶えません。
純白の衣をたなびかせ、ゼロはまたひとつ、世界の狭間を通り抜けます。まるでなんの障りもないかのように、自然と、するりと。
そうしてゼロが降り立ったのは緑豊かで、まだ文明も発展途上な、神性を帯びた存在や怪異が各地にはびこる、太古の神話に語られるような豊かな大地でした。
「きょうもおさんぽするのですー」
きもちのいい風に吹かれながら、ゼロは緑の野を歩みます。おさんぽです。奇怪な魔物が無垢な住人を化かすでもなく、とって食うわけでもなく、ゼロの放浪はすなわちウォーキング。お気楽人畜無害でありました。
「おー。なにしてるのですー?」
「おわっ!?」
川っぺりにうずくまっていた男の子。10歳くらいでしょうか、並べばゼロと同じ年ごろにも見えました。
声をかけるなり飛び跳ねた男の子は、見慣れないゼロのいでたちを眺めて、首を傾げます。
「お、お前、どっから来た? なんだあその、ちっぽけな布っきれ。みょうちきりんなカッコだなあ」
「ゼロのいっちょうら、なのですー」
「ゼロ? お前、ゼロっていうのか」
中世ヨーロッパといった趣きの出で立ちをした男の子は、ゼロを見て驚き、目をぱちくりとしばたかせました。彼女はほら、マイクロビキニ姿でしたから。それも紐で結ぶやつです。そんな衣装は見たこともないのでしょう。
ま、それはさておき。この世界で出会った第一住人、名はクインと言いましたけれど、ゼロは彼とたいそう仲良くなりました。少なくとも見てくれは同年代ですし、クインの教えてくれる、この世界この地域でごく普遍的な遊びはゼロにとって、実に新鮮でした。
夕暮れまで遊んで別れ、翌日にクインが再び野を訪れると、ゼロはそこにいました。
「クインさん、きょうもゼロとあそぶのですー」
「おう! きょうはなにして遊ぶ?」
駆けまわり、とんだりはねたり。虫を獲ったり、草木で笛や船を作ったり。素朴で、けれど新しく、心躍る一日が、幾度繰り返されたでしょう。
「そーいえばー。クインさん、はじめてあったとき、どうしてないていたのですー?」
ある日、ゼロは尋ねました。
うずくまり、震えて、川のみなもをじっと見つめながら涙にぬれていた男の子。ゼロが声をかけると、跳ねるようにこちらを見た彼の瞳には、恐怖の色がありました。
「……ゼロ。ごめんな。きょうでおわかれだ」
「ええー。なんでですー? ゼロ、もっとクインさんとあそびたいのですー」
「ごめんな」
今、涙こそ流しはしなくても、乾いた微笑みを浮かべるままに、男の子は達観したふうに言いました。
「おれ、ひとばしらになるんだ」
海岸に面する丘の上、磔台に縛られた彼は気丈です。けれど頬は引きつり目は見開かれ、張りつめて天を見上げた顔には絶望とあきらめが宿ります。
「クイン、許してくれ。お前の命で、今後10年の豊穣が約束されるんだ。護り神はお前のような無垢な子を望んでおられる」
「わかってる。みんなのためだもんな。おれ、わかってるよ」
人身御供の習慣は、珍しいものではありません。世界をいくつかめぐれば、恐ろしい神性存在に身を捧げてその怒りをなだめたり、豊作豊漁を祈る場面に出くわしたものです。
この世界にもまた、その対価を求める神のごとき者がおわすようで。
「護り神さまだ……!」
海を割り、のっそりとさらされたその姿。ひと言で表せば、巨大なウミウシでしょうか。山のごとき巨体の背中は甲殻に覆われ、その隙間からはギザギザの歯が並ぶ口腔のような器官を先端に持つ触手がいくつもいくつも伸びています。軟体動物らしいぷるぷるとして半透明な身体の下部には、甲殻類めいた太く鋭利な足がびっしりと無数に生えており、その爪先が上陸を果たした海岸を削り、丘まで削ぎ落し始めます。
人びとは少年を残し、あとずさり。
贄を求める神は、約束を果たしてくれるでしょうか? 自分のちっぽけな命と引き換えに、10年の未来を保障してくれるのでしょうか。
とてもそのような存在とは思えません。むしろ、ひどく邪悪で醜悪な、あるいは単純かつ下等な生き物なのでは? こんなものに村のみなは長年に渡り、命を手渡してきたのでしょうか? 何百年にも渡って?
それでも気丈な少年の腹は括られており、その瞬間の訪れを前に、ぎゅっとまぶたを閉じました。村のため。家族のため。身を投げ出す決意に揺らぎはありません。なんたる覚悟。なんたる高潔。
そんな彼の清い心が、あるいは本物の神性と共鳴した……そのように見えたかもしれません。少なくとも男の子や、村の皆さんにはね。
「悪いコは、メッーなのですー」
ずずずずず。どどどどど!
緑の野よりずしんとやってきたのは、ウミウシ神よりもずっと大きな……大きな大きな、ゼロでした。純白のマイクロビキニがまぶしいです。
「ゼロ……」
ふしぎなふしぎな、突然現れたおかしな少女に、彼もなにかを感じていたのかも。残り少ない命の自分へつかわされた、この世のものではない奇跡と思ったのかもしれません。彼はおどろくでもなく、ただゼロを呼びました。
「とーーーっ。なのですー」
細い足を振り上げ、細いといっても山よりデカイ少女の足ですから尋常ではありませんけれど、ともかくそれを不埒な神さまもどきへぶつけます。キック一発、星まで砕けそうな地響きとともに、ウミウシはノックアウトされ、空へと飛んでいってしまいました。
「ああ。護り神が……」
村人たちは絶望に暮れ、けれど少年の瞳には色が戻り、弾けんばかりの笑顔が浮かびます。
護り神のもたらす豊穣の約束はもはやありません。最初からそのようなものはなかったと、神なぞに頼らずとも暮らしは立ち行くのだと彼らが気づくのは、きっとすぐです。
「ゼロ。ありがとうな。さようなら」
無邪気にもぱたぱたと手を振り、ふうっと風にまぎれて消えてゆく巨大な少女を見つめて、彼はぽつり、つぶやいたのでした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年01月01日
参加申し込みの期限
2023年01月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年01月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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