this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
寝子暦1371年のハッピー・ハッピー・ハロウィン☆デイズ!
<< もどる
1
…
37
38
39
40
41
…
85
つぎへ >>
スケッチブックに鉛筆を立て、気の向くままに走らせる。
はじめぼんやりとした線だったものが、描くたびに深みを増していった。カーブは丸みに塗りつぶしは影に、だんだんとスケッチはポットの形に変化していったのである。見ながら描いているわけでもないのに、ちゃんと光源を設定している自分に気づく。だんだん楽しくなってきて、電気ポットということに決めておかしなスイッチをつけてみる。それもたくさん。なんのためについているのか不明なメーターも記した。ぜんぶアナログ風味だ。
これで珈琲を淹れたらどうなるかな。
興が乗ってきた。これまた特殊なカップとソーサーを隣に描き加えてみよう。持ち手はねじれてて飲み口だって平行じゃない、そしてやはり謎のメーター付きだ。どうせなら、もうひとそろい描いてペアにしようか。
呉井 陽太
は笑った。
ほんの手すさびだったのに、終わって見ればそれなりにレトロフューチャーで珍妙な珈琲道具が描き上がった。黒っぽくカラリングしてみると、最近亡くなったSF漫画家が好みそうなデザインになったじゃないか。まったくもって使いやすくはなさそうだが、これまでにない風味と味が楽しめそうだ。
どんな人がこんなセットを使うのかねぇ。やっぱ変わった人かなぁ。
寝子島住民である以上、陽太も不思議な知り合いには事欠かない。そも、卒業した寝子高の同級生たちだって、ぶっとんで個性的な面々だったではないか。たぶん自分も、客観的にはそのひとりだろう。
でも、と思う。
とりわけ変わってて気になるといえば。
脳は連想を好むという、陽太の脳はアクティブに連想をはじめていた。
やっぱナターシャさんかなあ。根積さんも。
先日繰り広げられた一連の騒動を思い出さずにはいられない。
あの日、巨大玩具店『ハローニャック』閉店後の店内には
ナターシャ・カンディンスキー
がいた。おとなしい第二人格ではなく彼女本来の冷徹な姿として。そして
マウス
と戦った。マウスは
根積 宏一郎
の第二人格だ。暴力衝動の権化のような怪物だった。ナターシャは敗れたものの、マウスは駆けつけた自分たち、そしてとても強いおじいさんに倒されて沈黙した。
あれ以来、会えてないんだよな……。
新生活に適応すべくごたごたしていたせいか、連絡を取り合うこともままならなかった。
ただ、元気にしているという消息だけは聞いていた。
その後ナターシャからは丁寧なお礼のメールがきた。ただし第二人格からだ。彼女は『クリス高松』と名を変えてハローニャックで働いているのだそうだ。オリジナルのナターシャはもう滅多に出てこないらしい。寂しい話だと思った。
夏には根積から暑中見舞いが届いた。それも、専門学校の自分の机にそっと忍ばせてあるといったイレギュラーすぎる方法で。
『呉井さん、驚かせてしまって申し訳ありません。たしかこちらの学校でしたよね? 机の場所をどうやってつきとめたかって? ほら、私は探偵ですからそこはいろいろと……(笑)。あっ、勝手にご住所を調べたりはしておりませんのでご安心を。元気にやっているとだけ知らせたくて。 ――根積宏一郎』
これが文面のすべてである。住所などの情報は一切ない。意外なほどの達筆だった。絵はがきで、裏返すと猫のイラストが描かれていた。なんとなく見覚えのある画風だと思った。
根積さんには連絡のとりようがないけど。
スマートフォンを手にする。
ナターシャさんとは、久しぶりに顔を見て話がしたいな。
ただ、呼び出すにしても名目があったほうがいい気がする。
うーん、何か気分転換にって誘えるイベントはーっと……あっ、寝子島ハロウィン☆デイズだったよな、今日。
仮装にもパレードにも興味がないというわけではないのだが、忙しくしているうちに失念してしまっていた。スケッチブックで遊んだりしているうちに、もう外はすっかり夜ではないか。パレードを一緒に観に行くという手があったのだ。
さすがに今から呼び出すのは難しいか。
仕方ない、パレードはひとりで観に行くことにする。
でも明日の日曜だってイベントは継続中なのだ。検索すればすぐに出てきた。
うん、大丈夫、飲食店スタンプラリーは明日までやってるね。これとかどーだろ。
ゆっくり話すのであればむしろ、騒々しいパレードより外の店で会うほうが適切ではなかろうか。なんといっても楽しそうだ。
よし決めた。陽太は住所録を呼び出してナターシャの電話番号をタッチした。
ワンコールどころではない。その半分くらいの速度で応答があった。
「呉井陽太か!」
早い。この瞬間に陽太は、相手が『クリス』と名乗っている彼女ではなく本来のナターシャであると理解した。
「ナターシャさん、お久しぶりです」
どうですか最近、と世間話でもするつもりだったのにナターシャは口を挟ませない。
「自分から連絡を取ろうと考えていた矢先だ。私も驚いている」焦っているのかどこか早口だ。「会えるか? 話がある」
「え? え? いや、お誘いするつもりだったんですけど、むしろ」
「そうかよし、今から家に行く。一人暮らしだったな? 住所を言え」
なんという急展開、陽太はあわてふためくほかなかった。
「待って待って、待ってくださいっ、そんないきなり言われてもですねぃ」
しゃべりながら見回す。客観的にはどうかわからないが、独身女性をお迎えするには散らかりすぎだと陽太は思った。洗い物は残っているし、洗濯物はとりこんだもののまだたたんでいない。それに時間が時間である。長い話になったとしたら、一般的に道徳的とはいえない時刻になりはしないか。
「今夜はハロウィンパレードがあってすごい人出ですよぅ。ナターシャさんこそよければ会うのは明日にしませんか。どこか外で」
そうか、と言ってナターシャは少し考えていた様子だが結論を出したらしい。
「そうだな。私も状況を整理したほうがよさそうだ。よし明日にしよう」
「な、何かあったんですか」
恐る恐る陽太は尋ねた。
「ああ」ナターシャの声にかげりがある。「詳しくは、明日言う」
陽太がスタンプラリーの話を持ち出すと、一も二もなく彼女は応じたのである。
<< もどる
1
…
37
38
39
40
41
…
85
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
寝子暦1371年のハッピー・ハッピー・ハロウィン☆デイズ!
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
61人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年01月15日
参加申し込みの期限
2023年01月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年01月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!