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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
携帯戦記カプセルギア アーケード・クロス 絆で戦え比翼連撃！
シーサイドタウンの街柄として、そこかしこで歌っていたり踊っていたりする人がいること自体はいつもと変わりないけれど。キャパシティに見合わぬ集客を見せて路上は混乱、気ままに過ごしたい猫たちは追いやられ、楽しいイベントという空気ではない。
「これは……猫を助けたくも敵を倒したくもなる理由がわかりやすいわ」
緊張気味に操作レバーを握る仙藤 紫は、眉を顰めて周囲を見やる。実際にこんな場面に遭遇したとき、苦言を呈したり何か行動できるのかはわからないけれど。少なくとも今は、自分たちの暮らす寝子島にそっくりなこの街を助けることができる。
Diablo Azulがいつでも攻撃できるよう構えながら、仙藤 蒼は駅前の交差点でターゲティングされてないかをぐるりと確認して、ケバブ屋のワゴンが出ているあたりに彷徨っていた敵を射撃する。
「さあ、どんどん道を開くよ！ 猫は……キャットロードのほうに反応があるみたい」
ミニマップに青い猫のマークが大きく光っている。たくさんの猫がいると見て間違いないだろう。
こういうとき、良く知っている場所をモデルに作られていると、現在地から目的地までの道のりがわかりやすい。
どちらを目指せばいいのかわかった紫も進行方向を整え、なんとかアーケードの入り口までやってきた。
（敵は一旦、蒼に任せて……猫は）
美容室のすぐ傍、観葉植物の物陰で丸くなっている猫を見つけ、まずは一匹を保護。それから斜向かいのカフェの、店外待ち合いスペースの椅子の上を動き回る猫も、なんとか捕まえることができた。そうやってアーケードの中程まで進めば、基本操作のコツは掴めてきたようだけれど。
（これが戦闘となると勝手は違うよね）
一本道ならいざ知らず、アーケードに繋がる細道から飛び込んでくる可能性も否めない。
蒼は敵の反応を示すマーカーが薄いけれどそれなりな大きさなことに、ゲーマーとしての勘を働かせ姉を守るように前へ出た。
「この先、十字路じゃないけど……街道に出る路地と寝子高方面に出る道が近いでしょ？」
「……敵が雪崩れ込んでくるってこと？」
「寝子高方面に、敵が出てくるポイントがあるみたい。私が先に行って、蹴散らしてくるから――」
画面から目を逸らし、ちらりと隣を見れば紫もこちらを向いて微笑んでいる。
「蒼の背中を守ればいいのね……前は頼んだわよ」
ベトナム雑貨屋のある角まで走り、背中合わせになって路地からの増援に備える。蒼が睨んだとおり、ここを通過しようとするタイミングで敵が攻め込んできた。
街道方面からもチラホラと迷い込んでくる程度の敵は入り込んでくるが、挟み撃ちを仕掛けに来たといった様子もない。
（これなら――っ！）
前方の敵を近づかれる前に蹴散らしつつ、数が減れば即座に紫の応援へと切り替える。視点の切り替えが激しい分、座席もアトラクションのように揺れ動くので、つい操作レバーを握る手にも力が入る。
いかにして紫の負担を減らし守り抜くか。そればかり考え注意散漫になっていたのだろう、撃破したと思っていた敵に接近を許してしまった。
「やば、リーダーだったの!?」
今から追撃をしても、Diablo Azulの攻撃力では僅かに体力を残してしまうだろう。かといって紫から離れることも出来ず、誘導する場所も攻撃をカバーできそうな場所もない。
「蒼っ！」
慌てて駆け寄ろうとした紫は、操作を誤り機体をジャンプさせてしまう。けれど、大きな斧を振りかざし攻撃態勢に入っているのを、蒼は見逃さなかった。
（落下地点へ誘導するぐらいなら――間に合う！）
パワー系の機体はモーションが大ぶりで攻撃速度も遅いことが多い。その分ずば抜けた攻撃力があるのだ、ある程度削っている今なら、リーダータイプといえども沈黙させられるはずだ。
瞬時の判断でなんとか誘導できたおかげで、リーダーは撃破、その取り巻きも余波でほぼ壊滅。残党を少しばかり掃除して、この路地にも平穏が訪れた。
「これで、暫くはこの辺りに沸いてこないはず……にしたって、お姉ちゃん凄い！」
「蒼の背中を守るって言ったでしょう？」
といっても今回は、偶然と蒼の機転が重なって成功したのだけれど。それでも、こうやって動かすのかと体感できれば、自信もついてくる。
「えへへ、頼りにしてるね」
「もう……」
おねだりされて仕方なくだったゲームだけれど、こうして一緒に楽しめるなら。またやってもいいかもしれないと言うことは、可愛くお願いする妹が見たいので、しばらく秘密にしておくことにした。
「これは……猫を助けたくも敵を倒したくもなる理由がわかりやすいわ」
緊張気味に操作レバーを握る仙藤 紫は、眉を顰めて周囲を見やる。実際にこんな場面に遭遇したとき、苦言を呈したり何か行動できるのかはわからないけれど。少なくとも今は、自分たちの暮らす寝子島にそっくりなこの街を助けることができる。
Diablo Azulがいつでも攻撃できるよう構えながら、仙藤 蒼は駅前の交差点でターゲティングされてないかをぐるりと確認して、ケバブ屋のワゴンが出ているあたりに彷徨っていた敵を射撃する。
「さあ、どんどん道を開くよ！ 猫は……キャットロードのほうに反応があるみたい」
ミニマップに青い猫のマークが大きく光っている。たくさんの猫がいると見て間違いないだろう。
こういうとき、良く知っている場所をモデルに作られていると、現在地から目的地までの道のりがわかりやすい。
どちらを目指せばいいのかわかった紫も進行方向を整え、なんとかアーケードの入り口までやってきた。
（敵は一旦、蒼に任せて……猫は）
美容室のすぐ傍、観葉植物の物陰で丸くなっている猫を見つけ、まずは一匹を保護。それから斜向かいのカフェの、店外待ち合いスペースの椅子の上を動き回る猫も、なんとか捕まえることができた。そうやってアーケードの中程まで進めば、基本操作のコツは掴めてきたようだけれど。
（これが戦闘となると勝手は違うよね）
一本道ならいざ知らず、アーケードに繋がる細道から飛び込んでくる可能性も否めない。
蒼は敵の反応を示すマーカーが薄いけれどそれなりな大きさなことに、ゲーマーとしての勘を働かせ姉を守るように前へ出た。
「この先、十字路じゃないけど……街道に出る路地と寝子高方面に出る道が近いでしょ？」
「……敵が雪崩れ込んでくるってこと？」
「寝子高方面に、敵が出てくるポイントがあるみたい。私が先に行って、蹴散らしてくるから――」
画面から目を逸らし、ちらりと隣を見れば紫もこちらを向いて微笑んでいる。
「蒼の背中を守ればいいのね……前は頼んだわよ」
ベトナム雑貨屋のある角まで走り、背中合わせになって路地からの増援に備える。蒼が睨んだとおり、ここを通過しようとするタイミングで敵が攻め込んできた。
街道方面からもチラホラと迷い込んでくる程度の敵は入り込んでくるが、挟み撃ちを仕掛けに来たといった様子もない。
（これなら――っ！）
前方の敵を近づかれる前に蹴散らしつつ、数が減れば即座に紫の応援へと切り替える。視点の切り替えが激しい分、座席もアトラクションのように揺れ動くので、つい操作レバーを握る手にも力が入る。
いかにして紫の負担を減らし守り抜くか。そればかり考え注意散漫になっていたのだろう、撃破したと思っていた敵に接近を許してしまった。
「やば、リーダーだったの!?」
今から追撃をしても、Diablo Azulの攻撃力では僅かに体力を残してしまうだろう。かといって紫から離れることも出来ず、誘導する場所も攻撃をカバーできそうな場所もない。
「蒼っ！」
慌てて駆け寄ろうとした紫は、操作を誤り機体をジャンプさせてしまう。けれど、大きな斧を振りかざし攻撃態勢に入っているのを、蒼は見逃さなかった。
（落下地点へ誘導するぐらいなら――間に合う！）
パワー系の機体はモーションが大ぶりで攻撃速度も遅いことが多い。その分ずば抜けた攻撃力があるのだ、ある程度削っている今なら、リーダータイプといえども沈黙させられるはずだ。
瞬時の判断でなんとか誘導できたおかげで、リーダーは撃破、その取り巻きも余波でほぼ壊滅。残党を少しばかり掃除して、この路地にも平穏が訪れた。
「これで、暫くはこの辺りに沸いてこないはず……にしたって、お姉ちゃん凄い！」
「蒼の背中を守るって言ったでしょう？」
といっても今回は、偶然と蒼の機転が重なって成功したのだけれど。それでも、こうやって動かすのかと体感できれば、自信もついてくる。
「えへへ、頼りにしてるね」
「もう……」
おねだりされて仕方なくだったゲームだけれど、こうして一緒に楽しめるなら。またやってもいいかもしれないと言うことは、可愛くお願いする妹が見たいので、しばらく秘密にしておくことにした。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2022年10月15日
- 参加申し込みの期限
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- 2022年10月22日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2022年10月22日 11時00分
